2022/05/31
日々働いていると、後輩や部下の教育を任されることがあると思います。価値観やバックグラウンドが異なるメンバーと一緒に働き、一丸となって目標を目指すことはそう簡単なことではありません。
そこで今回は、広報PRとして大小さまざまな企業や組織を経験し、3Backs立ち上げ初期からPRとして携わる佐久間さんに人材教育やコミュニケーション術を聞いてきましたよ。ぜひ最後まで読んでください!
佐久間良美
大学卒業後、出版社にて編集者としてキャリアをスタート。その後アパレル業界へ転職し、PRとして従事。ファッションメーカー、大手音楽レーベル、PR会社の立ち上げなど幅広く経験し、2014年 3Backsへ参画。広報PRとしてメディア対応、インナーブランディングなど多岐にわたる業務に携わる。趣味は料理、バレエ鑑賞。
期日までに上がってこない仕事があり、部下になぜできないのか、いつまでにできるのかと尋ねたところ、「もうできません!」 と逆ギレされたことがあります。「じゃあ、やらなくていいよ」 と伝え、その仕事を巻き取って私が進めていたところ、その部下が謝ってきたので仕事を再度任せた…という経験はあります。
当時は、「なんなの?」 と思った部分も多少なりともありましたが、時間を置いて考えてみると、自分の説明不足から部下がミスをしたのかも… と気づいたり。伝え方は気をつけないといけないなと気づいた出来事でした。
そして、私は「上がこう言ってるから納得できないままに遂行する」 「歯車の1つとして目的なく働くこと」 にずっと違和感を感じていて。だからこそ、イエスマンでいることが嫌で言うことを聞かない人の気持ちがわかるんです。そんな自分がされて・言われて嫌だったことは部下にもしない、当時は怖かったけど後になると勉強になったなと共感できる教育方法だけを行うようにしました。これは今でも気をつけていることです。
私も最初からできたわけではないです。これも前職のときの話ですが、「他者視点」 を持つことがいかに大事か気付かされたことがあります。
自分が担当のファッション企画があって、そのページのラフ(細かい企画台本のようなもの) を会議で通さなきゃいけなかったのですが、全部NGをくらって。その時は、「私が可愛いと思うから、いいと思います!」 という内容を出していたので… そりゃあ「つまんない」 と突き返されますよね。(笑)
でもラフが通らないと撮影が組めないし、そうするとページができない。でも撮影期限が決まっているので、最悪、撮影当日の朝までに通さなきゃいけないんです。アイデアがなくなり途方に暮れている時に先輩から言われたのがこの「見る視点を変えてみるんだよ」 でした。
そこから、上司がどんなものが好きなのか、この企画に何を求めているのかを知るために社内の資料室に駆け込み、たくさん雑誌を見て勉強。過去の傾向分析から、ラフ案をたくさん用意し、色んなパターンを想定して出したところ、無事にラフが通り撮影できました。
この経験からだけではないですが、視座を広く持つことは仕事だけでなく教育をする上でも大切だと思っていて、「この発言の裏にはどんな意図があるんだろう」 「これを言われたら、されたら相手はどう思うだろう」 と考えられるようになると、うまくいくようになることもあると思います。
よく、「上司やメンバーとうまくコミュニケーションがとれない…」 という悩みを耳にしますが、これも相手の立場になった時にどんなことが求められているのかを考えられる、見る視点のズレからきていることが多かったりするんです。何事も自分のやり方が正しいと思わず、常に疑い続けてバージョンアップしていくと良いかもしれませんね。
責任者であれば、言葉のまんまなのですが、「責任を持つこと」 がすごく大切です。自分で責任者を全うする覚悟がない人は責任者とは言えないし、部下からも信頼されないかなと思います。これは各社で様々な上司の下、働かせていただいた経験からすごく感じた部分でした。私自身が尊敬していた上司は、ここができていた人だったなと思います。
あとは「部下を信頼する」 こと。結局何かあれば責任は自分が取るのだから、部下にはある程度自由に、個々の考えを尊重してきちんとやらせてあげるといいかもしれませんね。
まさしくそうです。例えば、自分の部下へ言うことと上司に言うことが違ったり、ミスを部下のせいにしたり。逆も然りですが、仕事をする上で信頼関係は本当に大切ですので、立場や仕事内容に関係なく誠実な仕事を常に心がけるようにするといい方向に向かったりします!
人材教育もコミュニケーションもやり方は多種多様。1人ひとり価値観は違うのですから、当たり前です。自分に足りてないかもしれないという部分を少しずつ補いながら、最適解を見つけていくといいと思いますよ。