飲食業と言えば、レストランなどの飲食店で働く仕事をイメージする人がほとんどではないでしょうか。
しかし、飲食業の仕事にもいろいろな職種があります。
今回の記事では、今後就職先の候補として飲食業を検討する方に向けて、
- 飲食業の職種一覧と仕事内容
- 飲食業の職種について知る方法
について解説していきます。
飲食業を狙うにせよ、どの職種をターゲットにするかで就活を勝ち抜くための方法が変わります。
この記事を読んで、飲食業の中でも具体的にどの職種を目指すのか、しっかり目星をつけていきましょう!
飲食業ならではの4つの職種と仕事内容
まずは、飲食業ならではの職種を紹介します。
飲食業だからこそ存在する職種には、現場(飲食店)に直接関わるものと、現場から離れたオフィスワークの2種類が存在します。
ここで紹介する4つの職種のうち、現場に直接関わるのは「店舗スタッフ」のみ。
案外現場である飲食店とは直接関わらない職種が多い点も理解しておきましょう。
では、それぞれの職種の仕事内容について見ていきましょう!
1.店舗スタッフ
店舗スタッフは、飲食店内で接客をしたり、キッチンで調理を担当したりする人たちのこと。
職種としては、最もイメージがしやすいのではないでしょうか。
そもそも、飲食業を目指す人の多くは、どこかの飲食店で「素晴らしいサービスを受けた」、もしくは「感動的に美味しい料理を食べた」などの経験が動機になっていることが多いです。
飲食業の中で最もお客様と直接関わるチャンスが多いのが店舗スタッフ。
その分、接客スキルや接客にふさわしい立ち居振る舞いができることが求められます。
- ホールでのお客様接客対応
- キッチンでの調理業務対応
- 予約管理
- レジ対応
- 店舗清掃
- 食材管理
店舗スタッフとして就職し、そこからチーフやマネージャーなどに昇格し、その後本社勤務になるような流れも珍しくありません。
特に規模の大きな飲食企業の場合、店舗スタッフのほとんどがアルバイト、社員は店長のみであるケースも多いです。
2.商品開発・研究開発
飲食業になくてはならないとても大事な仕事の一つが、「商品の開発」です。
どのような商品がメニューにあれば、お客様がより興味をそそられて集まってくるのかを考えるのが商品開発・研究開発の仕事です。
メニューは一度決めたらそのまま変更しないものではありません。
季節やイベント(クリスマスやバレンタインデーなど)ごとにメニューを企画し、いつでも「今だから食べたくなるようなメニュー」を出しておくことは非常に重要。
季節限定メニューやランチ限定メニューなど、「限定」のもの、常にオンメニューしている「定番」のもの、それぞれのメニューを考える必要があります。
- 既存メニューのクオリティチェック
- 自社にしかないオリジナルメニューの開発
- 食材の品質分析
- 他店を巡り市場調査
飲食業の中でも人気の高い職種である商品開発・研究開発。
自分が考案したメニューが世に出回りお客様の人気を集めるなんて、考えただけでも嬉しくなってしまいます。
3.販売促進
飲食店の売り上げUPを目指すときには、効果的なマーケティングが必要となります。
販売促進の職種は、それぞれの店舗の売り上げがどうすれば上がるかを考え、さまざまなキャンペーンを考案したり、告知の仕方を工夫したりするのが主な仕事。
販売促進の職種に就く飲食業社員は通常店舗に常駐することはありませんが、場合によっては店舗に出向き「現場の声」を聞くことで販促計画を立てる際のヒントにすることがあります。
また、販売促進の中には店舗スタッフの教育業務が含まれていることもしばしば。
月に1度店舗スタッフの研修を企画するなど、常に現場のサービスのクオリティを向上させるために動くのも販売促進の仕事のうちです。
- 季節イベントの企画・立案
- キャンペーンの立案
- 店舗マネージャー・店長とのミーティング
- 予算管理
- 店長・マネージャークラスの研修
- 新人研修
- 調理の指導
4.店舗開発
チェーン店の場合、どのエリアに店舗を出店するかは非常に重要なポイントとなります。
立地が悪ければ、どれだけ素敵な店舗でも客足はなかなか増えません。
店舗開発の仕事は、新規出店時にエリアの調査を行ったり、店舗物件の発掘を行ったりと、足を使う仕事。
飲食業で勝ち続ける企業は、店舗開発がうまく機能しており、的確な場所選びと店舗設計ができています。
- 出店エリアの市場調査
- 他社研究
- 店舗物件の発掘
業界に関わらず存在する3つの職種と仕事内容
企業にはそれぞれいろいろな部署があります。
ここで紹介する職種に関しては、ほぼどの業界の企業にも存在するものを挙げています。
つまり、裏を返せば全く別の業界に転職する際にも、経験を活かすことが可能ということ。
ここでは、3つの職種について紹介します。
飲食業に関わらず企業の肝となる重要な役割を担う職種なので、要チェックですよ!
1.人事
人事の仕事は以下の通りとなります。
- 採用
- 人事企画
- 評価基準の整備
人事と言えば「採用」に関わる業務をイメージしがち。
もちろん採用は人事のメインとなる仕事ですが、それ以外にも大切な役割をたくさん担っています。
「人事企画」では、飲食業の店舗ごとに見合った人員配置を考え、それを実行していきます。
売り上げの目標が大きなお店には、それに見合った人材が必要。
人事企画がうまく機能していなければ、どう頑張っても効果的にお店の売り上げをUPさせることはできないでしょう。
また、「評価制度の整備」も非常に重要です。
飲食業の場合、従業員を評価するのは主に店長やマネージャー。しかし、店舗ごとに基準が違えばその評価自体が非常に曖昧で不公平なものになってしまいます。
評価制度を明確にし、公平に従業員を評価できるように整えておくのは人事の大切な仕事の一つです。
2.労務
労務という職種は、従業員が安心して働くことができる環境づくりです。
具体的には以下の仕事内容が挙げられます。
- 給与計算
- 健康診断に関する業務
- 勤怠管理
- 各種保険に関する手続き
人事と労務は同じ部署にまとめられていることも多く、人事部の中に「労務」を担当する社員がいるケースがほとんどです。
社会保険に関する手続きなどは、知識がなければできないこと。
一度労務の仕事をマスターすれば、別業界への転職時にも確実に役に立つでしょう。
3.教育
飲食業界において「教育」はとても大事。
飲食業での教育・研修には以下の2通りのスタイルがあります。
- 本社研修
- OJT研修
規模の大きな飲食企業では、入社後の新人を集め、1週間や2週間など決められた期間に本社などでまとめて研修を行うケースは多いです。
この本社研修を終えて、各店舗に配置されるという流れですね。
一方OJT研修は、店舗での研修です。
飲食店において、接客スキルはお店の評価に直結する重要なポイント。
いかにして全店舗のスタッフが高い接客スキルを保てるようにするか、どのような研修を企画するのが効果的なのかを考えるのが教育の仕事です。
飲食業の職種について具体的に知る方法
飲食業の仕事には、店舗で勤務するものばかりではなく、様々なものがあることが分かりました。
ここまでの内容で、おおよそのイメージはついているのではないでしょうか。
ここからは、「飲食業の職種をもっと具体的に知りたい」という方に向けて、その方法を2つ紹介します。
1.飲食業で働く人に話を聞く
飲食業と言えば、多くの人が
- お店でお客様対応をする仕事
- お店で調理を担当する
- 出世したら店舗のマネージャーになれる
などのイメージを持っていると思います。
これらは飲食店をイメージすれば簡単に思い浮かべることができます。
しかし、実際に飲食業で働くとなれば、これら以外にもたくさんの業務があり、中には「え!そんなこともするの?」と意外な内容も含まれているのです。
飲食業の仕事内容をよりリアルに知るために、最も役に立つ方法の一つは「実際に飲食業で働く人に話を聞く」方法です。
飲食業界は、企業の規模や会社の方針などによって細かな仕事内容などが変わるため、可能であれば複数の人に話を聞く方が良いです。
話を聞く際には、以下のポイントについて質問していきましょう。
- 毎日の業務内容
- 社内にどのようなキャリアパスがあるのか
- やりがいを感じるところ
- 辛いと感じるところ
- 給与や査定の仕組み
- 今後目指すキャリア
実際に飲食業で働く人が身近にいない場合には、企業のクチコミサイトを参考にするのが良いです。
例えば「転職会議」のサイトは、企業名を入力すると実際に勤務していた人や今も勤務している人の口コミを細かく見ることができて非常に便利。
ぜひ試してみてくださいね!
2.キャリアカウンセリングを活用する
職種に関しては、仕事内容がおおまかにイメージできても、実際に自分にどの職種が合っているかを見極めるのが難しいところ。
飲食業の職種、それぞれの仕事内容や適性などを知るために効果的なもう1つの方法は、「キャリアカウンセリング」を活用すること。
とは言え、キャリアカウンセリングなんて、これまで活用したことのない人からしてみれば、見つける方法さえ分からないでしょう。
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まとめ
飲食業界の職種には、飲食業ならではのものと、他の業界にも存在するものがありました。
今回の記事の内容をまとめると以下の通りとなります。
- 飲食業ならではの職種は主に4つ
(店舗スタッフ・商品開発・販売促進・店舗開発) - どの業界にも存在する職種は主に3つ
(人事・労務・教育) - 飲食業の職種を詳しく知るなら方法は2つ
(経験者に聞く・キャリアカウンセリングを受ける)
飲食業界と言っても規模は様々であり、会社により異なる点はたくさんあります。
しかし、狙いたい職種を絞り込むことは必須。
効果的に就活対策をするためにも、あなた自身がどの職種を目指していくのか、照準を絞っておきましょう!