第二新卒が大企業に採用される可能性は?中途採用は?採用されやすい業界や会社は?

第二新卒として就職活動中の人のなかには、大企業への就職を希望している人も多いでしょう。しかし、第二新卒で大手への転職は難しそう……と弱気になってしまうこともあるかもしれません。では、実際のところ、第二新卒で大手企業に転職することや、中途採用で大手企業に採用されることは難しいのでしょうか?また、求人をおこなっている具体的な企業は?早速みていきましょう。

第二新卒と中途の違いは?

まずは、第二新卒と中途の違いを見ていきましょう。

「第二新卒」に明確な定義はありませんが、おおよそ学校卒業から3年目までとされています。「学校」とは、厚生労働省が「若年者雇用を取り巻く現状」において述べている説明によると、高校、専門学校、短大、高専、大学、大学院のこと。浪人や留年などがあるため年齢を断定することができませんが、おおまかに“学校卒業から3年以内の20代”といったところでしょう。

一方の「中途」は、過去に最低1社以上の企業に就職した経験がある求職者を刺します。こちらも明確な定義はありませんが、社会人経験が3年以上あることをおおまかな定義としているところが大半です。

以上のことから、「社会人経験が3年未満か3年以上か」がひとつの目安といえるでしょう。

参考:若年者雇用を取り巻く現状(厚生労働省)

第二新卒でも大手企業に転職できる可能性は高い

まず、第二新卒でも大手企業に転職することは十分可能です。なぜなら、実際に第二新卒の求人をおこなっている大手企業が多いからです。

実際、大手転職サイトの求人情報のうち「第二新卒歓迎」の記載がある求人数は以下の通りです(2022年7月10日時点)

・マイナビ転職:17,181件中1,3836件(77.0%)
・リクナビNEXT:63,135件中15,735件(24.9%)
・doda:144,487件中66,709件(46.2%)
・エン転職:6,902件中4,441件(64.3%)
・リクルートエージェント:公開求人227,646件(別途非公開求人あり)中9,725件(4.3%)
転職サイトによって割合は異なるものの、いずれの転職サイトでも第二新卒歓迎の求人が一定数あることがわかります。

参考:第二新卒が就活・転職活動を成功させる方法は?

中途採用率が高い企業も多い

また、マイナビ転職、リクナビNEXT、エン転職でそれぞれ「中途入社50%以上」に該当する企業数は以下の通り(2022年7月10日時点)。

・マイナビ転職:17,181件中10,915件(63.5%)
・リクナビNEXT:63,135件中9,639件(15.3%)
・エン転職:6,902件中3,472件(50.3%)
中途採用率もかなり高いことがわかります。

第二新卒を積極的に採用している業界、企業は?

続いては、第二新卒を積極的に採用している業界、企業を紹介していきます。

通信業界

KDDI

キャリア採用にも積極的なKDDIは、経営企画・事業企画から事業戦略立案担当までさまざまな職種で人材を募集しています。学校卒業後何年以内などの条件はないので、第二新卒に該当する期間を過ぎても、戦力となる人材であれば採用される可能性が高いといえま す。

softbank

2015年より、新卒一括採用を排除して、意欲ある人に広く門徒を開いた「ユニバーサル採用」を導入。入社時30歳未満の新卒、既卒、就業者を「ポテンシャル採用」として募集しています。入社時期は4月と10月 。エンジニアからクリエイティブ系までさまざまな職種の人材を募集しています。

放送業界

日本放送協会(NHK)

NHKのキャリア採用は、全国54の放送局でキャリアを重ねる「全国職員」、故郷や愛着のある地域に深く根差してキャリアを重ねる「地域職員」、デジタルサービスを担う部署でキャリアを重ねる「デジタル職員」の3つの働き方から選択して応募可能です。同社の公表によると、2021年度の中途採用比率は12%となっています 。

日本テレビ放送網(日テレ)

同社の公表によると、2020年度、2021年度の中途採用比率はともに33%となっており、第二新卒に限らず中途採用に積極的であることがわかります。「アニメ・ビジネス部門」「アニメ・プロデュース部門」「海外ビジネス部門」など、特殊な業務を経験できる部門の募集も。

IT系、web・SaaS系

富士通

新卒枠の募集要項、募集対象欄に「既卒で新規卒業予定者と同じ枠組みによる採用を希望される方(職歴の有無は問いません)」と明確に記載されているため、第二新卒であっても胸を張って応募できます。ビジネスプロデューサー、開発、研究など幅広い職種が募集 されているのも魅力です。

サイバーエージェント

転職エージェントや転職サイトでの求人は基本的にありませんが、公式サイトの求人ページは充実しています。関連会社のCygamesなども第二新卒採用に積極的。すべての関連会社の採用情報もまとめて閲覧 できるので、公式サイトをチェックしてみることをおすすめします。

YAHOO! JAPAN

2016年に新卒一括採用を撤廃して、新卒・第二新卒・既卒などにこだわらない「ポテンシャル採用」を導入しているため、第二新卒であることが不利に働く心配がありません。ただし、ポテンシャル採用への応募条件は30歳以下。チャレンジするなら早めがおすすめです。

サイボウズ

U-29採用や複業採用などもおこなっている『サイボウズ』は、各種”働きがいのある会社ランキング”上位の常連。働き方改革という側面からも注目されているため、同社に転職したいと考えている第二新卒は増加していることが予想されます。

メルカリ

メルカリの中途採用は、エンジニアやデザイナーをはじめとするweb関連職の募集が多いようです。また、同社が開催するイベントの懇親会では、エンジニアがスカウトされることもあることが知られています。転職を検討しているなら、まずはイベントに参加してみるのもありかもしれません。

コンサルティング

アクセンチュア

通常の経験者採用のほか、社員が友人・知人を経験者採用に紹介できる「社員紹介制度(リファラルプログラム)」が導入されています。同社で働く知人や友人がいれば、より気軽に応募できるかもしれません。

マッキンゼー

2022年7月時点では、第二新卒枠で求人があるのはビジネスアナリトのみ。エントリーサイトは英語。英語が堪能であることが必須条件といえそうです 。

野村総合研究所

学校卒業3年以内なら、新卒と同じ条件で応募可能です。2023年の募集職種は、経営コンサルタント、アプリケーションエンジニア、テクニカルエンジニア、セキュリティスペシャリスト(NRIセキュアテクノロジーズ)、経理スペシャリスト。新卒と同じ条件での応募となるため、入社後は新入社員研修なども受けられることができます 。

メーカー

TOYOTA

トヨタ自動車は中途採用の人材も多く、自社サイトのほか、大手求人サイトや転職エージェントでも第二新卒を歓迎しています。エンジニアなどの技術職系のほか、事務系の募集も。

本田技研工業

2023年入社となる事務系採用の募集要項の応募資格には、「2019年4月~2022年3月までに卒業・終了された方」も入っています。本田技研工業のほか、国内外の株式会社ホンダアクセスなどに勤務となる場合も 。

SONY

新卒にも人気が高いSONYは、第二新卒の求人もあるものの難易度が高め。大学院博士後期課程在籍中の人も、第二新卒と同じ経験者採用枠で募集 されています。たくさんの応募者のなかから目に留めてもらえるよう、採用担当者に直に声が届きやすいエージェント推薦を利用するのがおすすめです。

SHARP

新卒、第二新卒を同じ枠で募集しています。研究、開発・設計、生産技術、品質、社内ITインフラ開発、SE、太陽光発電設備設計・施工管理 などの技術系のほか、法務、経理、営業、調達、人事・労務 などのビジネス系の募集があります。

YAMAHA

公式ホームページ内に「新卒・第二新卒採用サイト」を設置。「高専・大学・大学院を卒業済かつ職歴5年未満」の人も応募可能と明記しています。職歴5年以上であれば、キャリア採用の求人から応募可能なため、第二新卒の期間を過ぎても諦めることはありません。

味の素

味の素の中途採用に関する情報はほとんど公開されることがないため、非公開案件を入手することが可能なエージェントに登録するのがおすすめです。ただし、中途採用の求人自体多くはありません。

武田薬品工業

募集職種によっては、公式ホームページの新卒入社募集要項に「卒業後3年以内の既卒の方も対象になります」と明記されています。研究技術職や開発職などさまざまな職種の人と仕事することになるため、社会人経験のある第二新卒として応募する場合、ビジネスマナーやコミュニケーション力がしっかり身についていることをアピールしたいところです。

ワコール

公式ホームページの新卒採用ページの総合職募集対象に、「既卒3年以内」と明記されています。入社後は、商品企画、生産企画、販売企画など、様々な角度からワコールの製品に関わることになります。

京セラ

2023年入社の募集要項では、既に学校を卒業していても入社時30歳以下であれば応募可と明記されています。研究、製品開発・設計、製造技術をはじめとする技術コースのほか、国内・海外営業やマーケティングに携わる営業管理コースなど、さまざまな職種が募集されています。

任天堂

卒業後3年未満なら、就労経験の有無を問わず応募可能な『任天堂』。作曲・編曲、サウンドデザインなどの「サウンド系」、ゲームソフトや新しいエンターテインメントのプランニングおよび開発推進などの「制作企画系」など、クリエイティブなことが好きな人にとっても魅力的でしょう。

第二新卒採用、中途採用に積極的な大企業はかなりある!

上記に紹介した以外にも、インフラ系ならJR東日本やJR東海、NTT西日本、メーカーならP&Gや村田製作所、ホテル・エンタメ系ならオリエンタルランドや星野リゾートなど、第二新卒採用、中途採用に積極的な大手企業は豊富に存在します。

ただし、新卒で大企業に入社した後、他の大企業へ転職する人などもいることを考えると、楽に転職できるとは言えません。しかし、新卒で入社した会社で得た知識やスキルを十分に活かすことで、採用される可能性が高まることが考えられるので、応募の際には自己分析および企業分析を十分におこなったうえで、自分を最大限アピールできるよう戦略を練ってくださいね。



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