「第二新卒」に明確な定義はありませんが、一般的には「高校や専門学校、大学、大学院などを卒業後、就職して3年以内に退職した、またはこれから退職する人」を意味します。では、現状はフリーターであっても、この条件に該当すれば「第二新卒」ということになるのでしょうか? 早速みていきましょう。
フリーターの定義は?
フリーターとは、「フリーのアルバイター」という和声造語の略語で、アルバイトなどで生計を立てている人を意味します。一般的には「通学も家事もしていない非正規雇用者」を指すことが多いですが、厚生労働省が公表している「第1回 今後の若年層雇用に関する研究会」の資料では、年齢に関しても15歳~34歳と定義されています。
そのため、フリーターを含む若年層の就職支援サービスは、利用年齢が34歳までとされる場合が多く、全国の「わかものハローワーク」も、対象年齢を“おおむね35歳未満まで”としています。
「第二新卒のフリーター」の転職活動におけるメリットは?
以上のことから、学校卒業後、少なくとも一社以上で働いた経験があるが現在はフリーターで、かつ学校卒業から3年以内であれば「第二新卒のフリーター」ということになります。
では、「第二新卒のフリーター」として転職活動するメリットはというと、アルバイトはアルバイトと割り切ってその時間だけ働けばいい場合が多いので、就職活動に専念しやすいことが考えられます。正社員であれば、キャリアアップなどのためにプライベートの時間も勉強をするなど一日中仕事のことを考えることもありますが、転職活動中の生活費を得るためのアルバイトであれば、労働時間外に仕事のことを考える必要はないでしょう。
では、一社目で働いている期間に貯めたお金を食いつぶしながら就職活動に専念するのはどうかというと、すぐに転職先が決まりそうな場合はいいですが、なかなか採用に至らない場合など、面接以外は家から出ることがなく人に会わない生活となると、気持ちがだらけてしまうこともあるかもしれません。
「第二新卒のフリーター」の転職活動におけるデメリットは?
デメリットとしては、アルバイトに入り過ぎて就職活動に本腰を入れられなくなることや、せっかく書類選考に通っても、アルバイトのシフトをずらせず面接の日程調整が難しくなったりすることが挙げられます。
また、給与水準が高いアルバイトややりがいのあるアルバイトの場合、「転職活動はいったんストップしてしばらくここで働こう」と思ってしまうことも考えられます。しかし、第二新卒であってもフリーター期間が長いと企業からいい印象を持たれづらいので、「●月までには再就職するぞ」と自分のなかで期限を決めておくことをおすすめします。ただし、アルバイト先の居心地がよく、長く働き続けたいと感じるなら、その会社で正社員になる道があるのかどうかを確認してみるのもいいでしょう。
フリーター期間が長くなってしまった場合、面接でどう説明すればいい?
一度は社会人として働いた経験があっても、その後、フリーターだった期間が長ければ、面接時に企業側から必ず理由を聞かれます。そのため、面接に向けてポジティブな回答を用意しておくことは必須。たとえば、「資格取得のため勉強時間が必要だった」「興味のある業界への理解を深めるため、まずアルバイトとして働いてみることにした」など、今後のことはきちんと考えながらアルバイトしていたことを伝えられると理想的です。
また、アルバイト先で責任ある仕事を任せられることがあったなら、その際のエピソードを交えながら「この経験を御社での仕事の活かしたい」とアピールするのもおすすめ。アルバイト先での経験を振り返りながら、自らが努力してきたことや改善・改良してきたことなどを伝えられるといいでしょう。
「企業側が求めていること」についても考えてみよう
「1社目をすぐに辞めてしまった」「フリーター期間が長い」などで、自分が他の応募者より劣っているのではと不安になる求職者もいるかもしれません。しかし、企業側が「第二新卒OK」「フリーター歓迎」の条件で求人を出している以上、まったく引け目に感じる必要はありません。弱気になる前に、「なぜこの会社は第二新卒を求めているのだろう?なぜフリーターでもいいとしているのだろう?」ということを考えてみましょう。
たとえば第二新卒であれば、「新卒のようにマナー研修をおこなう必要がなく、かつ、これからの会社を引っ張ってくれる人材に育てていける」と考えている場合が多いはず。フリーターの場合は、「前の職場で身に着いたやりかたなどがないぶん、素直に学んでくれることが魅力」ととらえていることもあるでしょう。企業側の求人理由を考えることで、より企業側に刺さる自己PRを用意できるので、応募の際はぜひ事前にじっくり考えてくださいね。
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