仕事を選ぶ際には年収や福利厚生についてもしっかりと調べておくことが重要です。
いくら仕事が好きで、やりがいに溢れていたとしても、それで満足のいく収入が得られなければ生活は成り立ちません。
今回のテーマは工場勤務社員の年収と福利厚生について。
工場勤務の仕事を就職先の一つとして検討されている方必見の内容です!
この記事を読むことで
- 工場勤務は結局いくら稼げるの?
- 工場勤務の収入の内訳は?
- 工場勤務の福利厚生にはどのようなものがあるの?
という疑問が一気に解消されますよ!
工場勤務社員の平均年収と内訳
工場勤務社員の年収は一体いくら程なのでしょう。
たしかに平均年収ですから、目安にしかなりません。
勤務先の工場によって年収は変化するからです。
しかし、「平均年収」を把握しておくことで、工場勤務の年収に対するイメージはより明確になることは間違いありません。
ここでは、工場勤務の平均年収やその内訳について解説していきます。
平均勤続年数と平均年収
工場勤務は「製造業」と言われる業種に分類されます。
工場勤務の社員の収入をしるにあたり、ここでは製造業従事者の年収データを参照しています。
ではさっそく見てみましょう。
▼製造業従事者(男性)の賃金
年齢 | 月収 | ボーナス(3ヶ月分) | 年収 |
20歳〜24歳 | 20.3万円 | 60.9万円 | 304.5万円 |
25歳〜29歳 | 23.6万円 | 70.8万円 | 354万円 |
30歳〜34歳 | 27.1万円 | 81.3万円 | 406.5万円 |
35歳〜39歳 | 30.5万円 | 91.5万円 | 457.5万円 |
40歳〜44歳 | 33.6万円 | 100.8万円 | 504万円 |
45歳〜49歳 | 37.5万円 | 112.5万円 | 562.5万円 |
参照:厚生労働省ホームページ「主な産業、性、年齢階級別賃金、対前年増減率及び年齢階級間賃金格差」
製造業全体(男性)で見ると、平均年収は以上の通りとなります。(ボーナスは月収の3ヶ月分として計算しています)
ここから分かることをまとめていくと、
- 全体の平均年収は約432万円となる
- 20代前半から300万を超える年収を見込める
- 5年で50万円ほど年収UPが見込める
ちなみに、こちらのデータによると、製造業の平均勤続年数と平均年齢は以下の通り。
- 平均年齢 42.6歳
- 平均勤続年数 15.5年
それなりの年収は見込めても、年齢が上がればそれだけ日々の仕事は体力的に辛く感じられる点が工場勤務の気になるところです。
年収の内訳
工場勤務においては、工場勤務ならではの各種手当がつくケースがほとんど。
これらの手当金によって収入UPを見込むことが可能になります。
- 残業手当
残業した際に支払われる手当 - 資格・技能手当
特別な技能や資格所有者に支払われる手当 - 危険手当
危険度の高い作業に対して支払われる手当 - 皆勤手当
無遅刻無欠勤に対して支払われる手当 - 通勤手当
通勤にかかる交通費に対して支払われる手当 - 住宅手当
家賃補助や住宅ローンの一部を補助する手当 - 夜勤手当
夜間の勤務に対して支払われる手当
皆勤手当や通勤手当などはどの業種でも受け取れる可能性のあるものですが、危険手当や資格手当などは工場勤務ならではの手当と言えます。
これらの手当が合算されることで、基本給が少なくとも実際に受け取れる金額は多くなるのが工場勤務の仕事の特徴でもあります。
高卒・大卒の平均年収と工場勤務の平均年収の比較
高卒・大卒の平均年収と工場勤務の年収を比較してみましょう。
以下をご覧ください。
▼平均年収比較表
平均年収 | |
高校卒 | 264.8万円 |
大学・大学院卒 | 369.7万円 |
工場勤務 | 432万円 |
参照:第二新卒エージェント neo 「中卒の年収を上げる方法3選!収入(給料)・初任給をUPさせて平均年収を超える」
高卒と大卒の全体の平均年収と、工場勤務の全体の平均年収を比較すると、工場勤務の年収は高い方と言えます。
大卒の平均年収と比較しても60万円以上上回る工場勤務の年収。
各種手当が多いだけあって、安定した収入が見込めるのは工場勤務の魅力でもあります!
ただ、工場勤務に関しては、作業の内容が体力的・精神的に負担が大きい点も理解しておく必要があります。
工場勤務でずっと何年も何十年も働き続ける、と腹を括れば「おすすめの選択肢」とも言えます。
なぜこれほどまでに工場勤務を手放しで絶賛して褒めちぎらないのか、気になった方も多いかもしれません。
その理由は、「一旦工場勤務に就いたら、その後他の業種に転職するのが難しくなるから」です。
つまり、工場勤務で頑張るとなれば、そこに骨を埋める覚悟が必要ということなのです。
年収だけで判断してしまいがちな就職先ですが、その後のキャリアアップもしっかり考えて決断するのが賢明です!
工場勤務社員の年収以外に得られる7つの福利厚生事例
さて、先ほどは手当について紹介しましたが、ここからは工場勤務の福利厚生について。
福利厚生は勤務先の企業によってさまざまなものがありますが、ここで紹介するのは代表的な7つの福利厚生です。
それぞれがどのような内容になっているのか、ここで理解を深めておきましょう!
家賃補助
主に賃貸住宅に住んでいる社員を対象に、家賃の一部を補助する制度。
福利厚生の中でもとてもありがたいのがこちらの家賃補助。
通常の賃金にプラスして家賃の○割(企業ごとに指定あり)が負担されるため、経済的負担を減らす効果があります。
対象となるのは、賃貸住宅に住む社員全て、もしくは配偶者や子供のいる所帯持ちの社員のみとしている場合があり、企業によりさまざまです。
財形貯蓄制度
毎月の給与から一定の金額を天引きして金融機関に送金する形で貯蓄ができる任意の制度のこと。勤労者財産形成促進法に基づき企業が導入する福利厚生の一つ。
社員の貯蓄をサポートする制度として知られている財形貯蓄制度。
財形貯蓄をしていることで住宅の購入時やリフォーム時に住居金融支援機構から融資を受けることができる「財形住宅融資」を利用できるようになるメリットもあります。
借り上げ制度
企業名義で借りている賃貸住居を社員に貸し出す制度。家賃に関わる仲介業者や大家さんとのやりとり、家賃の徴収などはすべて企業が行う。
入社時や転勤時に、自分自身で家を探す必要がなくなり、引越しに関わる複雑かつ面倒な手続きを軽減できるメリットのある借り上げ制度。
最大のメリットは、個人契約よりも安い賃料におさえることができることが多い点にあります。
さらに、家賃は給与天引きになるため、所得税が減り節税にも繋がります。
商品購入時の割引制度
社員割引、商品割引などと呼ばれる福利厚生の一つ。自社の商品を割引価格で購入できる制度。
企業によって商品は異なりますが、自社の工場やグループ企業で生産されている商品を社員が割引価格で購入できるという制度を設けている企業は多いです。
特に、従業員自身が興味のある商品を生産している工場で働く場合には、大きなメリットになる制度と言えます。
常に一定の割引率が設定されている場合が多く、「社員なら30%OFFで購入可能」など、割引率は様々です。
長期休暇制度
年次有給休暇以外に、夏季休暇やお盆休暇などとの組み合わせによって連続した長期休暇を実現する制度。通常長期休暇は2週間程度の休暇を意味する。
入社してからは一度も長い休みが取得できないのが通例ですが、今この伝統が変わりつつあります。
欧米諸国の影響もあってか、企業の中には長期休暇取得を積極的に従業員にすすめる動きが目立ってきています。
福利厚生の中に、長期休暇制度を取り入れ、名ばかりの制度ではなく実際に従業員の多くが長期休暇を取得しているケースも増えており、今後もっと一般的に活用される制度となることが予想されます。
昼食補助制度
従業員の昼食代にかかる飲食費を企業が負担する福利厚生のこと。社員食堂を完備するケースや、配送サービスなどを利用してお弁当を支給するなど方法は様々。
毎日の昼食代に700円かかっていれば、毎月おおよそ15,000円ほどがかかる計算になります。
ランチにかかる費用も馬鹿にはできませんね。
従業員の健康を気遣い、栄養バランスの取れた昼食を企業が用意するという、素晴らしい福利厚生の制度を設けている企業もあります。
特に工場があるのはほとんどが郊外です。
コンビニや飲食店までの距離が遠く、「ちょっと昼食を買いに行く」ような場所がない場合もとても多いため、昼食補助制度はとてもありがたい福利厚生です。
社員旅行制度
社員の一体感やモチベーションUPを図る目的で、社員全員で旅行をする制度のこと。
年に一度従業員全員で社員旅行に行くことが風習となっている企業もあります。
このときばかりは全員が休暇を取り仕事も全てストップ。
普段あまり密なコミュニケーションを取りづらい工場勤務の仕事には、社員旅行が「親睦を深める」最大の機会とも言えます。
旅行積み立てとして給料から天引きされる金額はかかりますが、会社からの補助が出るために、個人で計画する旅行よりうんとお得な金額で旅行に行くことが可能です。
まとめ
今回の記事では、工場勤務の年収や各種手当、代表的な福利厚生について解説しました。
ポイントとなるのは、
- 工場勤務は結構稼げる!
- 工場勤務はもらえる手当のバリエーションが豊富!
- 会社によってさまざまな福利厚生制度がある!
ということ。
これから長く働く会社です。
就職先を選ぶ際には、基本給だけでなく追加で支払われる手当や、福利厚生が充実しているかどうかなど、しっかり見極めた上で企業を選んでいくのが賢明ですね。
この先「こんなはずじゃなかった!イメージと違う!」と後悔することのないように、今の段階から十分なリサーチをしておくことをおすすめします!