体力や精神力に自信のある人の中には、「工場勤務の仕事ってどうなんだろう」と興味を持つ人もきっと多くいらっしゃるのではないでしょうか。
どのような職業であっても、入社するためには書類選考、面接などの関門を突破していく必要があります。
今回は工場勤務に注目し、工場勤務社員として採用される志望動機の書き方について解説していきます。
これから工場で働きたい!と考えるあなたにぴったりの内容ですよ。
工場勤務の志望動機を考える前に検討すべき3つのこと
今あなたは、「これから工場勤務の仕事に就く」ということを選択肢の一つとして考えていることでしょう。
ここではまず初めに、「今の時代に工場勤務を選ぶ上で知っておくべきこと」について3つ紹介しておきます。
工場勤務を安易に選んでしまうと、この先のあなたの可能性が狭まってしまうことも十分にあり得ます。
そのリスクを十分に理解した上で、工場勤務への道を進むべきかどうかを再度検討してみてくださいね!
1.AI化が進み仕事がなくなりつつある
AIとは人工知能を意味します。
人工知能により、通常人間の脳がするような知的活動をコンピューターシステムが行えるようになるのです。
近頃ではAI化が急速に進み、これまでは当たり前に人間の手により行われていたたくさんの作業が機械任せになりつつあります。
株式会社野村総合研究所の行った研究によると、これから10年〜20年の間に、日本の労働人口の約49%が就いている職業において、AI化されることが予想されています。
参照:株式会社野村総合研究所「日本の労働人口の49%が人工知能やロボット等で代替可能に」
おおよそ半分の仕事がAI化されるとなれば、当然その仕事に就く人の数も大きく減ります。
特に、単純作業の多い工場勤務の仕事はAI化されることが容易に想像されることもあり、今の時代に工場勤務を目指すことを疑問視する理由にも繋がっているのです。
今はまだ仕事がたくさんあっても、10年後はどうなっているか分からない、そんな職種をあえて選ぶメリットを探すのは簡単なことではありません。
仕事が少なくなればそれだけ自分がリストラの対象になる可能性が高くなるのは明らかです。
将来性を考えると、工場勤務の仕事はおすすめできる職種とは言い難いのです。
2.社会的な立場が低いイメージにある
工場勤務は、一般的に年収が高いとは言えません。
平均賃金で比較してみると、以下の通りとなります。
▼製造業男性従業員の平均賃金(年齢別)
年齢 | 製造業の賃金 | 平均賃金 |
20歳〜24歳 | 20.3万円 | 21.3万円 |
25歳〜29歳 | 23.6万円 | 24.8万円 |
30歳〜34歳 | 27.1万円 | 28.9万円 |
35歳〜39歳 | 30.5万円 | 32.5万円 |
参照:厚生労働省ホームページ「主な産業、性、年齢階級別賃金、対前年増減率及び年齢階級間賃金格差」、「年齢階級別賃金、対前年増減率及び年齢階級間賃金格差」
全ての年齢層において、製造業の賃金は1万円から2万円ほど平均金額を下回っていることが分かりますね。
月収だけでみると、「たった1〜2万円か」と思うかもしれませんが、月収は賞与の金額にも影響するため、1年間で計算すればその差は15万円〜30万円ほどに膨らみます。
収入がいいとは言えない工場勤務の仕事は、「きつい仕事をしているのに対して稼げない」とも見られているところがあり、工場勤務の仕事をする人の社会的地位はイメージとして低いのが特徴です。
工場勤務をしている人の中には、平均を上回る収入を得ている人もいます。
しかしながら、データを見る限り平均的には賃金が高いとは言えないため、ネガティブなイメージが先行してしまうのも無理はありません。
3.スキルアップや出世がしにくい
工場勤務の仕事はとても特殊です。
工場勤務で身に付くスキルと言えば、
- 工場の機械の操作方法
- 担当する業務をより早く正確にこなす技術
などがメインとなります。
ここで考えなければならないのが、「そのスキルや実績が果たしてこの先どのように活かせられるのか」というポイント。
工場勤務で身に付くスキルは汎用性が低く、工場勤務でしか活かされないものがほとんどです。
つまり、工場勤務からまた同じ工場勤務職に転職するなら良いのですが、別の業界を目指す際には「活かせるスキルがまるでない!」という事態に陥ってしまうリスクがあるということ。
つまり、工場勤務で働いた実績が他の業界への転職に役に立たない可能性が高いということです。
では、どのようなスキルがあれば転職に有利なのかと言えば、以下のようなスキルです。
- プログラミングスキル
- 営業スキル
- 人事や労務の仕事に役立つスキル
これらの3つのスキルのいずれかを取得しておけば、この先IT業界はもちろん、その他幅広い業界に通用する強い人材として就職活動を勝ち抜いていくことができます。
きっとあなたも、今同じことを思ったのではないでしょうか。
ですが、もしもあなたが「将来確実に役に立つスキルを身につけておきたい!」と思うなら方法はあります。
その方法とは、リバラボインターンシップを活用すること。
リバラボインターンシップについてここで詳しく説明はしませんが、大切なポイントだけまとめてお伝えすると、
- あなたが身につけたいスキルが身につくインターンの場を用意してもらえる
- インターンでお給料をもらいながらスキルを身につける
- インターン後には目指したい企業にチャレンジするにあたりさらにサポートしてもらえる
- 夢に見た企業への就職を叶えることができる!
という流れで、あなたが今の時点では目指すことさえ難しい優良企業への就職をゴールに見据えることができる、画期的なサービスなのです。
ここまで読んでみて、「今すぐ工場勤務を目指すってちょっと違うのかな」と感じたら、ぜひリバラボインターンシップの詳細を見てみてください。
あなたの将来にきっと役に立つ情報が見つかるはずですよ!
工場勤務社員として確実に採用される志望動機の6つの条件
ここまで読んでみて、「やっぱり工場勤務を目指そう!」と思ったなら、あなたの希望する工場勤務の仕事に就くことができるよう、志望動機を考えていく必要があります。
志望動機は企業が「雇用するかどうか」を判断する際にとても重要視されるポイントです。
この章では、工場勤務社員として採用されるために、志望動機に必ず盛り込んでおくべき要素についてお伝えします。
1.自分の強みをアピールする
志望動機を伝えるときには、自分の強みがいかにその仕事にマッチしているかをアピールするのが重要です。
例えば、どれだけ学生の時に接客のアルバイトをして成果を上げたとしても、その接客スキルは工場勤務に活かされるわけではないため意味がありません。
工場勤務の志望動機にぴったりな強みは、
- 体力仕事が得意
- 単純作業を延々と繰り返すことが得意
- 正確かつスピーディな作業ができる
などです。
強みをアピールする場合には、上記と関連づけられる内容を選ぶようにしましょう。
2.健康面や勤勉さをアピールする
工場勤務はとても単調かつ体力を要する仕事です。
向いているのは、
- 体力に自信がある人
- 真面目にコツコツと働ける人
- 風邪を引くことがほとんどなく欠勤が少ない人
などに該当する人でしょう。
これらはどの業種でも求められる点ではありますが、工場勤務は他の業種と比較しても特に体力面が重視される仕事です。
体力に自信がある!
勤勉さに自信がある!
というアピールの根拠になる事例は積極的に盛り込んでいきましょう。
3.どの企業にも当てはまるアピールはしない
工場勤務社員を目指すあなたは、工場勤務に当てはまるアピールを考える必要があります。
例えば、
- 「○○という御社の経営理念に共感して」
- 「自分の信念と会社の方針が、○○の面で一致していて」
などの言い回しは、一見「とても理にかなっている」と思われがちですが、裏を返せば「いかにも就職活動対策本に書いてありそう」な決まり文句でもあります。
志望動機には、その企業だけに通用する内容を盛り込むのが最も効果的です。
企業に合わせた志望動機を考える際には、以下の3ステップを参考にしてみてください。
- 企業理念を読み込む
- その企業独自のポリシーを見つける
- 自分が共感した理由を具体例とあわせて伝える
このステップで考えれば、使い回しできない「その企業だけに向けた熱い志望動機」を見つけることが可能になるはずです。
4.勤務条件を志望動機にしない
たとえあなたがその企業を志望する理由が、
- 休日日数が多い!
- 同業他社よりも給料が良い!
など、条件や待遇面であったとしても、そのことは伏せておくのが賢明です。
確かに、給与の額や休日数は重要な判断材料でしょう。
しかし、これをあからさまに志望動機として伝えると、
- 仕事内容ではなく条件にこだわる人なんだろうな。
- 会社に対して愛情や熱意を持ってくれる感じはしないな。
- 条件の良い会社が見つかればすぐ辞めていきそうだな。
など、企業側からはネガティブなイメージを抱かれてしまいます。
志望動機を伝える際には、条件面に関しては触れない方が無難です。
5.スキルアップや職場環境を理由にしない
企業が採用したいと考える人材は、簡単に言ってしまえば「会社に貢献したい!」という純粋な気持ちを強く持っている人です。
もちろん、仕事に向いているかどうかも重要な判断材料ですが、いくらスキルがあっても会社への思いがなければ採用したいとは思わないのが企業です。
- 「○○のスキルを身につけることができるから」
- 「△△の実績を積めるから」
などの志望動機は良さそうに聞こえるかもしれませんが、結局自分本意な志望動機でしかありません。
スキルアップや職場の環境を理由にしたい場合には、
- 「○○の実績を積んで、御社の△△に関わる部署で活躍したい」
- 「△△のスキルを身につけて、将来的には御社の○○の製造に関わりたい」
など、スキルアップした上でもその企業で活躍したいという意思を伝えると印象が良くなります。
6.企業研究を徹底的に行う
効果的な志望動機を考えるにあたり欠かせないのが企業研究です。
上辺だけではなく、深いところまでしっかり理解した上でその企業を志望しているかどうかは、志望動機を見ればすぐに分かること。
徹底的な企業研究を行いましょう。
企業研究を行う際のポイントは、
- 企業理念を読み込む
何を大事に考えている会社なのか、何を目指している企業なのかを理解する - 事業内容に不明点がないようにしておく
具体的な事業の内容を読み、分からないところは徹底的に調べる - 企業の基本情報を書き出し暗記する
資本金・従業員数・工場の数と工場の所在地などは最低限暗記しておく
志望動機は、履歴書や職務経歴書に記載するだけでなく、面接でも必ず聞かれることです。
うまく書いてしまえばそれで終わり、ではなくきちんと頭に入れて面接の際にも困らないように準備しておきましょう。
各業界の工場勤務社員として採用される5つの志望動機例
最後は、工場勤務社員を目指すあなたに、ぜひ参考にしていただきたい志望動機の例文を紹介していきます。
ここでは、工場勤務の仕事を5つの業種に分けて解説していきます。
あなたの目指す業種の志望動機の例文はしっかり参考にして、これからの採用試験の対策に役立ててくださいね。
自動車製造業の志望動機
自動車業界の志望動機のポイントは以下の2点を盛り込むことです。
- なぜ数ある中であえて自動車業界を選んだのか
- たくさんの自動車関連企業の中からなぜその企業を選んだのか
実際に例文を紹介しましょう。
私は生活を圧倒的に便利にする自動車業界に関わりたいと思い御社を志望しました。御社は海外進出も視野に入れている、規模の大きな企業であり、自動車販売台数は世界でもトップ3に入る企業です。
私はこの仕事を通して1人でも多くの人に自動車の良さを理解してもらい、自動車を提供することで、今以上に豊かな生活を送ってもらいたいと考えています。
これまで、販売や倉庫作業のアルバイトの経験があり、コミニュケーション能力と体力には自信があります。作業が中心となる職場ですが、周りの人たちとの連携をとるコミュニケーション能力も工場勤務には必要な要素だと考えています。
これまでの経験を生かし、周りとうまく連携をとり、少しでも工場の作業が迅速かつ正確に行うために貢献できればと思い志望させていただきました。
食品製造業の志望動機
食品製造業の志望動機のポイントは以下の2点を盛り込むことです。
- なぜ数ある中であえて食品製造業を選んだのか
- たくさんの食品製造企業の中からなぜその企業を選んだのか
実際に例文を紹介しましょう。
御社を志望した理由は、大学時代に居酒屋で働いていた際、年齢や性別に関わらず「食は人を幸せにするものだ」と感じたことがきっかけです。
このアルバイト経験により、食にもっと深く関わる仕事に就き、食を楽しんで笑顔を見せる人たちをもっと増やしていきたいと考えるようになりました。そのためには、一番の基本とも言える「美味しい食事を作る」製造の部分に関わりたいと強く思っています。
御社の企業理念にある、「健康に良く美味しい食事を毎日の食卓に」という部分いとても共感しました。ぜひこれまでの経験を生かし、御社に貢献できればと思い志望させていただきました。
精密機械製造業の志望動機
精密機械製造業の志望動機のポイントは以下の2点を盛り込むことです。
- なぜ数ある中であえて精密機械製造業を選んだのか
- 多くの精密機器メーカーの中でなぜその企業・メーカーにこだわるのか
実際に例文を見てみましょう。
私は幼い頃からものづくりに強い関心をもっていました。特に電化製品の製造には大変興味があります。なぜなら、家電は私たちにとても身近な存在であり、日頃から常に利用する生活必需品だからです。
御社を志望した理由は、御社の企業理念にもある「部門にかかわらず様々な仕事に携わることができる風土」という部分に共感したからです。
製造業に携わるからには、製造業に関わるさまざまな部門で幅広い知識を身につけたいと考えています。
将来的には、御社の商品開発部門で働くことができればと考えています。製造に携わり知識やスキルを得た上で、より多くの人に愛される新しい商品の開発に関わることができれば幸いです。
衣服製造業の志望動機
衣服製造業の志望動機のポイントは以下の2点を盛り込むことです。
- なぜ数ある中であえて衣服製造業を選んだのか
- なぜその企業を選んだのか
実際に例文を見てみましょう。
私は手先が器用な方で、昔から趣味で親戚の子供に衣服を手作りしてプレゼントしたり、自分用に作ったりしてきました。
人は着る衣服によってワクワクしたり気持ちが明るくなったりするので、私は「衣服は人を幸せにする力を持っている」と考えています。ずっと衣服の製造に関わる仕事に就きたいと考えていました。
御社を志望した理由は、御社の特徴でもある「体にも環境にも優しい天然素材を使用した着心地の良いベビー服づくり」に関わりたいと強く感じたからです。
1人でも多くの人に、天然素材の素晴らしさを知ってもらいたいという御社の企業理念は素晴らしく、とても感銘を受けました。ぜひ御社の成長に大きく貢献したいと思っております。
鉄鋼製造業の志望動機
鉄鋼製造業の志望動機のポイントは以下の2点を盛り込むことです。
- なぜ数ある中であえて鉄鋼製造業を選んだのか
- なぜその企業を選んだのか
実際に例文を見てみましょう。
私は正直鉄鋼についての知識がほぼありませんでした。しかし、もともとものづくりが好きで、工場勤務の仕事に就きたいと思っていたこともあり、自分なりに調べた結果、いかに鉄鋼が身の回りの多くのものに利用されているかを知り驚愕しました。
自動車や鉄道から家電まで、ありとあらゆるものに使われている鉄鋼製造に関わることは、まさにものづくりの原点であると考えています。
日本のものづくりは世界的にもトップレベルです。それを支える存在として、鉄鋼産業はなくてはならない存在であると理解しています。
御社を志望させていただいた理由は、会社紹介のホームページを拝見した際に、御社で働く人の多くが20代30代の若い世代であり、年功序列でなく実力を重視した適材適所を徹底していることを知ったからです。
御社で鉄鋼産業に関する知識やスキルを身につけ、会社に貢献したいと強く思っています。
まとめ
今回は、工場勤務の志望動機の書き方をメインに紹介しました。
せっかく「工場勤務の仕事をやってみたい!」と決意したなら、目指す企業への就職を実現したいのは当然です。
志望動機のを作成する際には、ここで紹介したポイントを参考に「確実性の高い」内容にしていきましょう。
今回の記事の内容をまとめると、以下の通りとなります。
- 工場勤務社員を目指す前に、今の時代の工場勤務の位置づけを理解しておくべき
- 場勤務の仕事だけでなく、企業に合わせたオンリーワンの志望動機の作成が必須
- 工場勤務社員は業種ごとに仕事内容が異なるため、業種に合わせた志望動機を考える
これからあなたが、働きたいと思う企業に就職するためには、志望動機がとても重要となります。
今のうちからしっかりと準備を始めておきましょう!