働いていると『この仕事は自分には向いていない』と思う瞬間があるものです。仕事が向いていないと思うのは『甘え』なのでしょうか?どんなときに『仕事が向いていない』と感じるのか、また、そうしたシーンに直面した際、どうしたらよいのか解説します。
「仕事に向いていない」と考えるのは「甘え」なのか
『自分はこの仕事に向いていない』と考えてしまうのは、単に『甘え』なのでしょうか。
まずは『仕事に向いていない』と感じることが本当に甘えなのか、なぜ甘えとされるのか見ていきましょう。
仕事に向き不向きはある
社会に出ると多岐にわたる仕事があり、働く人の性格や価値観も多様です。自分は『向いていない』と感じる仕事だとしても、ほかの人からしてみれば『向いている仕事』という場合もあるでしょう。
例えば、営業職や販売職といった人と接する仕事が苦手だと感じていても、それが得意だと感じている人もいます。
このように、仕事に対して向き不向きがあるのは普通のことでしょう。そのため、もし甘えだといわれても自分だけを責める必要はありません。
「向いていない」を失敗の言い訳にする
甘えだといわれる原因の一つとして考えられるのが、『向いていない』という言葉を失敗の言い訳にしていることです。
誰にでも失敗は起こりうるものですが、原因や今後の対策をなにも考えず、すぐに『この仕事は自分には向いていないのかも』と考えてしまうようであれば、周囲から甘えていると受け取られても仕方ないでしょう。
仕事でなにか失敗したときに、自分を守るためのクッションとして『向いていない』という言葉を使ってしまう人は少なくありません。
短期間で『向き・不向き』の判断をつけてしまう前に、一度失敗に正面から向き合い、自分にできることをいろいろと試してみましょう。そのうえで、それでも『この仕事には向いていない』と感じるのであれば、転職という選択肢をおすすめします。
仕事が向いていないと感じる瞬間
社会人経験をある程度続けていると、『いまの仕事に向いていないのでは』と感じる瞬間はあるものです。どのようなときに仕事が向いていないと感じることが多いのか、三つのタイミングを例にとり紹介します。
理想と現実にギャップがある
入社して間もない頃は、新しい仕事や人間関係に慣れていかなければなりません。
覚えなければならないことをなかなか覚えられなかったり、周囲とのコミュニケーションがうまくとれなかったりすると、入社前に抱いていた『その仕事に対する理想』が打ち砕かれてしまいます。
そんなときには、『思っていた仕事と違うかもしれない』『実際に働き始めてみると、この仕事は自分に向いていない気がする』といったように、理想と現実にギャップを感じやすくなるでしょう。
特に入社してから1年程度経過するまでの期間は、このような悩みを抱える人が多いようです。
周りとの比較をしたとき
入社してから1年以上経ち、仕事に慣れてきた頃には、新入社員として扱われることが徐々に少なくなってきます。ときには同僚や先輩社員と比較されたり、自分自身で比較してしまうこともあるでしょう。
成長のスピードには個人差があるものなので、周りと比較したとき自分にできないことが多いように見えてしまうこともあります。
その結果、仕事へのモチベーションが下がったり、『仕事に向いていないのでは』と感じたりするなど、後ろ向きになってしまう人も少なくありません。
数年後が想像できないとき
入社してから3年以上経つと、次第に任される仕事も増えます。自分にできる仕事とできない仕事が見えてくるだけでなく、会社全体についても見えるようになるでしょう。
5年後、10年後のキャリアも想像できるようになり、本当にこの会社で働き続けるべきか、違う仕事のほうが合っているのではないかといったことを考える機会も増えてきます。
将来的に現在の会社で働く自分の姿が想像できない不安から、転職を考える人は少なくありません。
向き不向きの判断ポイント
『仕事が向いていない』と感じる瞬間は誰にでもあります。では実際にその瞬間に直面したとき、どのように向き不向きを判断すべきなのでしょうか。いまの仕事に対し、自分が向いているのか、向いていないのかを判断するためのポイントを紹介します。
やりがいを感じられるか
自分に向いている仕事をしていても、楽しくないと感じるタイミングは必ず訪れます。そんなときは仕事で成功した経験を思い出すといいでしょう。
『あのときのようにやりがいを感じられるかどうか』を、仕事に対する向き不向きを判断する基準にしてみてください。
うまくいっているときは、誰でもやりがいを感じていることが多いものです。成功した経験を思い返してみても『当時から特にやりがいを感じられなかった』のであれば、その仕事は向いていない可能性が高いでしょう。
将来はイメージできるか
過去を思い返すばかりではなく、将来のことを考えてみるのもよいでしょう。
現在の仕事を数年先も続けていられそうか、自分自身は現在の会社で将来的にどうなりたいかといった具体的な将来像をイメージします。そこをイメージできず、漠然とした不安を感じている場合、その仕事に向いていない可能性があるかもしれません。
ただし、漠然と将来をイメージするだけでは、的確な判断は難しいものです。理想となる将来像を思い浮かべた後、『そこにたどり着くまでにどの程度の期間がかかるか』『これからなにをしなければならないのか』といった道のりも想像してみましょう。
そうすることによって、確かな根拠とともにその後の行動を決められるようになるはずです。
プライベートでも悩んでしまう
プライベートの時間にも仕事のことで悩んでしまい、次の出勤が憂うつに感じる場合は、日々のストレスが発散できず心身に不調をきたしていることも考えられます。すぐに仕事内容や労働環境を見直すことを強くおすすめします。
無理に我慢して仕事を続けると、小さな失敗を繰り返すだけでなく、その後のキャリア形成にも悪影響を与えてしまうかもしれません。
少しでも心身の不調を感じた場合には、一息ついて、仕事内容や労働環境に問題がないか客観的に振り返ってみましょう。
仕事が向いていないと思ったときの対処法
仕事をしていると、どうしても『仕事が向いていない』と感じるときもあるでしょう。そんなときには、以下の対処法を一度試してみてください。
休暇をとってみる
日々仕事を続ける中で、『仕事が向いていない』という気持ちがなくならない場合には、一度休暇をとり仕事から距離をおいてみるのがおすすめです。
まとまった休暇があれば、好きな場所に出かけたり、趣味に没頭したりといった自分なりのリフレッシュ方法を見つけられる可能性が高まります。これにより、一旦立ち止まって自分の仕事について客観的に見直すきっかけも得られるでしょう。
特に連日残業や休日出勤が続いていると、正常な判断ができなくなっているケースも少なくありません。憂うつな気分が長期的に続いているのであれば、上司や人事担当にかけ合ってみましょう。
信頼できる相手に相談する
友人や知人、家族などの信頼できる相手に一度相談してみるのもおすすめです。
仕事上の悩みを自分1人で抱え込んでしまうと、自分を必要以上に責めてしまう原因になるほか、根本的な解決策に気づけない可能性があるからです。
第三者からの客観的な意見を聞けることで、自分の中にある考えをあらためて整理できます。また、自分では気づくことができなかった解決策の発見にもつながるでしょう。
何人かに相談をした結果、仕事が向いていないという意見を多くの人にもらったのであれば、思い切って転職に踏み切るというのも一つの選択肢です。
向いていないといわれたが続けたい場合
上司や先輩を含め、周囲の人から『今の仕事には向いていない』といわれても、自分ではもっと続けたい、がんばりたいと思っている場合もあるでしょう。
向上心を持って仕事に向き合えるのであれば、それはなんらかの形でやりがいを感じている証拠であり、今の仕事に向いているといえます。ただし、なにも考えず、がむしゃらにがんばるだけでは、結果にはつながりません。
『まずは1カ月以内にこの仕事を身につける』『数年以内にはこんな実績がほしい』といったように、期限つきで目標を決めて努力を積み重ねてみましょう。その結果、仕事に対しての姿勢や実績などから、周囲の評価も上がっていくことでしょう。
周りの人がどういおうと、最終的に決めるのは自分自身であることを意識し、目標設計の部分からやり直してみることをおすすめします。
転職をしたい場合
今の仕事がどうしても向いていないと感じ、転職をしたいと考えている場合もあるでしょう。ただ、実際に転職に一歩ふみ出す前に行っておくべきことがあります。
自分の向いているものを明確にする
ネガティブな考えを持ちながら転職活動を行っても、自分自身の魅力を企業に伝えることはできません。さらに、面接の中で必ず聞かれることになる『退職理由』についても、回答できなくなってしまいます。
今の仕事が自分には向いていないことをきっかけに転職を考えるときには、まず『自分に向いていることはなにか』を明確にしておきましょう。
また、面接で答える内容を考えるときには、
- 今の仕事上で抱えている課題にはどのようなものがあるか
- その課題に対して自分からどのようなアプローチを行ったか
- その結果、転職に至った理由や応募先の企業を志望した決め手はなにか
といったように、その場で順序立てて説明できるようになっておくのが理想的です。『ただ単純に向いていないと感じたから』といった回答だけはしないように注意しましょう。
企業研究をしっかりやる
転職活動を行ううえで、焦って転職先を決めてしまうことだけは避けましょう。入社後に理想と現実のギャップを感じやすくなり、早期退職につながってしまいます。面接を希望する前に企業研究をしっかりと行うことが重要です。
企業研究を行ううえでのポイントとして、以下があげられます。
- どのような業種の仕事を募集しているのか
- どのような仕事内容なのか
- 社風や企業理念は自分の性格に合っているか
- もっとも魅力を感じる部分はどこか
以上の4点に関する情報を十分に収集、検討することで、自分の性格や信念にマッチした企業が見つかるはずです。面接でもスムーズに自分をアピールすることができるでしょう。
参考:学歴・職歴に関係なく若者のキャリア支援するサービス「リバラボ」とは?
自分に向いている仕事を探してみよう
今の仕事が向いていないと感じる原因が、自分ではなく仕事内容にある場合には、一度転職サイトを利用して『自分に向いている仕事がなんなのか』を探してみましょう。
また、勢いで転職先を決めてしまうのではなく、『自己分析』と『企業研究』を必ず行い、自分の性格ややりたいことに見合った企業を見つけていきましょう。
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