求人サイトなどで見かけることも多い「団体職員」。なんとなくのイメージは抱いていても、具体的にどんな仕事をする人なのか説明できない人は多いはず。そこで今回は、団体職員の仕事内容や団体職員になる方法を解説します。
団体職員とは?
「団体職員」に明確な定義はありませんが、基本的には非営利組織(NPO)で働いている職員の総称とされています。ただし、明確に定義されていないことから、「営利を第一に追求していない営利団体」の職員も「団体職員」ととらえられることがあります。具体的には、公共のための事業や、社会貢献につながる事業をおこなっている団体の職員は「団体職員」と呼ばれる場合が多いです。
公務員と団体職員は違うのか?
「公共のための事業や社会貢献につながる事業をおこなっている」という点において、公務員と団体職員は共通しています。また、公共性や公益性の高い事業であるがゆえに、ストライキをおこなうことで業務を停止すると、国民の生活に大きく影響するため、ストライキが制限されているという点も共通しています。同じ理由で、副業も同様に禁止されています。
しかし異なる点もあります。もっとも大きな違いは資金源です。団体職員は、事業収入のほか補助金や助成金、会費収入、寄付金などから資金を得ている一方、公務員の業務に充てられる資金は、国税や地方税などの税金によって賄われています。
では、郵便局員や電気会社職員、ガス会社職員、JR職員、NTT職員、公立図書館職員などの準公務員(=みなし公務員)に関してはどうかというと、団体職員とは異なり「公共の利益のため」に働いているという違いがあります。
団体職員の仕事内容は?
続いては、代表的な勤務先ごとの団体職員の仕事をみていきましょう。
NPO法人(特定非営利活動法人)
国際協力、環境保全、災害救援などの活動が主な仕事です。とりわけここ数年は、SDGs達成に向けて活動しているNPO法人が増えています。団体の活動内容や活動趣旨に共感できれば、大きなやりがいを感じられるでしょう。
高等学校や大学などの「学校法人」
学校法人の運営サポートおよび事務全般を担当します。施設の管理に関わること、学生の募集や就学生受入れ、教員のサポートなど、多岐にわたって業務をこなします。なお、学校法人で働く「教員」は団体職員には含まれません。
病院や診療所、介護老人保健施設などの「医療法人」
医療法人の団体職員も、学校法人の団体職員同様、運営のサポートや事務全般に携わります。社会保険や厚生年金への加入が義務付けられているうえ、福利厚生も充実している法人が多いため、生活は安定しやすいでしょう。
財団法人
事務職のほか、作業員や研究員などの現場職があります。後者に関しては、語学力や科学に対する知識など、自分の得意なことを活かして仕事ができるため、仕事内容を見て就職を希望する人も多いでしょう。
農協
地元の農家さんと接する機会が多いため、自分が暮らしている地域が好きな人、農作物への関心が高い人、人と話すことが好きな人には適した勤務先といえます。ただし、勤務先によっては給料が安いことや、販売ノルマがあることも。事前に、働きたい農協の労働環境をよく調べることをおすすめします。
政党
党員のスケジュール管理や経費管理、会議の会場手配などの事務的な作業を担います。職員が党員とともに活動するわけではありませんが、勤務先となる政党の政治理念に共感していることは大前提。自分の考えにそぐわない政策をサポートすることは、精神的苦痛となり得るからです。
更生施設、支援施設、児童福祉施設(保育園)、高齢者福祉施設などの「社会福祉法人」
「定員オーバーで保育園に入れてもらえない」といったSNSの投稿や、少子高齢化に関するニュースからもわかる通り、社会福祉法人のニーズは依然として高いまま。入居者や利用者、支援する対象だけでなく、その家族ともかかわることが多いため、時にはクレームに対応しなければならないこともあるでしょう。
しかし、困っている人をサポートできるという観点から、大変やりがいのある仕事だといえます。
商工会
地域や地元企業の発展のためにサービスを提供するのが仕事です。具体的には、地域を盛り上げるためのイベントを企画したり、小規模事業者を対象に経営改善の相談に乗ったりします。比較的狭い地域を対象に活動するため、「地元の人と一丸となって街を盛り上げていきたい」という人には向いている勤務先といえるでしょう。
団体職員として働くメリットは?
続いては、団体職員として働くメリットを解説します。
運営や経営が安定しており、倒産などの不安が少ない
民間企業と比べて運営や経営が安定している職場が多いため、急に無職になるなどの心配がありません。補助金や助成金を利用できることや、自治体から業務委託されることも多いこともあって、景気に左右されにくい仕事といえます。
定時で帰れる職場が多い
ノルマが多い一部農協などを除き、基本的には残業が少ないため、プライベートを充実させやすいといえます。ただし、近年の働き方改革促進によって、一般企業も残業や休日出勤を減らしている傾向にあるので、団体職員ならではのメリットというほどでもありません。
勤務先によっては好待遇である
団体職員の給与水準は業種によってまちまち。なかでも高収入とされているのは、独立行政法人国際協力機構「JICA」で、一般職員の令和3年度年間給与額平均は約832万円、在外職員は約1,293万円と公表されています。
参考:独立行政法人国際協力機構(法人番号9010005014408)の役職員の報酬・給与等について
さまざまな仕事があるので、自分に合った仕事を見つけるのが肝
団体職員の仕事は民間企業同様幅広いので、団体職員として働きたいなら、まずは自分に合った仕事を見つけることが大切です。また、そもそも民間企業の会社員/団体職員問わずに適職を探すのが◎
そのうえで、最も魅力を感じる仕事が団体職員の仕事だった場合は、民間企業への就職・転職活動と同じように、存分に自分をアピールすることを心がけてくださいね。
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