転職面接で聞かれる長所の見つけ方|他者と差別化するコツも紹介

キャリアゲ-ロゴ

転職面接では、候補者の人となりを知る目的から「長所」を尋ねられる場合があります。長所を話せるように用意しておくと、面接官の印象に残る候補者となれるでしょう。

この記事では、転職面接での長所の見つけ方や、ほかの候補者と差別化するコツについて解説します。

転職面接で長所を聞かれる理由

転職面接での長所の質問は、候補者が自社にマッチした人材であるかをチェックするために行われます。ここでは、面接で長所を聞かれる具体的な理由や、自己アピールとの違いを解説します。

自社の雰囲気に合っているか

面接官が長所を尋ねる理由の1つは、候補者が自社の雰囲気にマッチするかを見極めるためです。企業にはそれぞれの価値観があり、近い考え方を持った人を集めることで調和の取れた組織を作り上げたいと考えています。

たとえば、チームワークを重視する企業なら協調性、自主性を重視する企業なら問題解決能力を長所とする人に興味を示すでしょう。長所を尋ねることで、候補者と企業の相性を判断しているともいえます。

自社に貢献してくれそうか

面接官が長所を聞くもう一つの理由は、自社に貢献してくれる人材かを判断するためです。面接官は長所をその人の強みと捉え、会社の目標達成にどう活かせるかを考えます。

たとえば、長所が分析力なら意思決定が求められる部署、リーダーシップなら将来的に管理職として組織をまとめる役割を担える可能性があります。人材を適材適所に配置するためにも、長所の見極めは重要です。

長所と自己アピールの違い

長所と自己アピールは、似ているようで異なる意図を持ちます。

意味
長所 生まれ持った性質

変えるのが難しい部分

誠実さ、協調性、向上心など
自己アピール 経験や実績

努力で身につけられる部分

マネジメント経験、プログラミング技術、コンテスト1位など

長所は先天的に持っている部分、自己アピールは後天的に身につけられる部分ともいえます。それぞれを区別してシナリオを用意すれば、自身のパーソナリティをより具体的にアピールできるでしょう。

自分の長所を探す4つの方法

「自分の長所が分からない」「長所と呼んでいいのか分からない」と考える人もいるでしょう。ここでは、簡単に長所を見つけられる4つの方法を紹介します。

過去に褒められた経験を振り返る

自分の長所を見つける方法の1つは、過去に褒められた経験の振り返りです。職場や学校、友人など、他者から評価された出来事を思い出してみましょう。

「プレゼンがわかりやすい」と言われたことがあれば、説明力が長所であると表現できます。「いつも冷静だね」と言われたら、冷静さや感情のコントロール力のアピールが可能です。

褒められた経験は、自分では気づいていない長所を発見するヒントとなります。

家族や友人など身の回りの人に聞く

より客観的な長所を知りたい人は、身近な人に尋ねてみるのが有効です。家族、友人、同僚など、普段から自分をよく知る人に対して率直に聞いてみましょう。

他者から見た自分の特徴や強みは、主観に頼らない説得力のあるパーソナリティです。複数人への質問により、自分のパーソナリティを表す共通のキーワードが見えてきます。

短所から考える

「長所が思いつかない」「他者に聞くのは恥ずかしい」という人は、短所から長所を見出すのがオススメです。長所と短所は表裏一体の関係にあり、言い換えができます。

以下は、短所と長所の言い換え例です。

短所 長所
こだわりが強い 細部にまで注意を払う
慎重すぎる リスク管理ができる
完璧主義 高い品質基準がある
優柔不断 柔軟性がある
自己主張が強い 率直な意見交換を好む
注意力散漫 好奇心旺盛
短気 決断力がある
頑固 信念を持っている
無計画 柔軟
内向的 深く考える

たとえば「細かいことにこだわりすぎる」という短所は「注意力がある」や「仕事が正確」という長所になり得ます。「優柔不断」は「柔軟性」に、「頑固」は「信念の強さ」というようにポジティブな表現への変換が可能です。

自分の短所をリストアップし、それぞれに対してポジティブな側面はないか考えてみましょう。

性格診断を受ける

性格診断テストは、自分がどういう人間なのかを第三者の目線から理解するのに役立ちます。MBTI診断(16パーソナリティ)やエニアグラムなど、さまざまな診断ツールの活用が可能です

性格診断テストで得られた性格傾向や行動パターンを分析することで、潜在的な長所の理解に役立ちます。

当サイトでは、MBTI診断の各パーソナリティごとの分析内容を紹介しているので、ぜひご覧ください。

参考:MBTI診断とは?16タイプの特徴や受けるメリット・診断方法を解説

長所を伝えるシナリオの作り方

長所を伝えるシナリオを作るには、以下の3つのパートに当てはめて考えていきます。

  1. 結論
  2. 長所を裏付けるエピソード
  3. 入社後の決意

各パートごとに文章を考えて、シナリオを整えていきましょう。

①結論

最初に結論である長所を述べ、話の方向性が相手にわかるようにします。

例)「私の長所は、何事にも自主的に取り組むところです」

②長所を裏付けるエピソード

以下のポイントを押さえながら、長所を裏付けるエピソードを作ります。

  • 長所によりどのような結果が得られたか
  • 客観的な評価がなされたか

例)前職では、所属チームの残業時間が社内で最も長いことを指摘されました。リーダーだった私は自分の責任であると感じ、業務効率化のためのメーリングシステムを独学で構築することにしました。非常にシンプルなシステムでしたが、導入した結果、チームの残業時間は40%短縮され、より質の高い業務に専念できるようになりました。さらに、この取り組みで社内表彰も受けました。

③入社後の決意

最後に、以下のポイントを盛り込み入社後の長所の活かし方を述べます。

  • 企業が大事にしている理念の提示
  • 会社へどのように貢献するか

例)御社では「改革と品質の両立」との理念を大事にしていると伺っています。御社の目標達成に向けて、自主的に行動する力を活かし、プロジェクトの円滑剤となるように効率的な業務内容を提案していきたいと考えています。

企業が大事にしている理念は、ホームページや求人から確認しましょう。

面接で使える長所シナリオ例3選

ここからは、面接で使える長所のシナリオ例を3つ紹介します。自身のシナリオに要素を取り入れたり、表現の参考にしたりと、自由に活用してください。

分析力

  1. 私の長所は分析力です。
  2. 入社当初の営業チームには、感覚的なノウハウが多く、新入社員は成約のコツを掴むのに時間がかかっていました。そこで私は顧客データを独自に入手し、分析を行うことで隠れたニーズを発見しました。この分析結果に基づいて営業スクリプトに落とし込むことで、売上が15%アップしました。
  3. 御社では「持続可能な成長」のビジョンを掲げています。御社の目標達成に向けて、自分の分析力を活かし、データに基づいた改善提案と品質管理の両立を図りたいと考えています。

ポイント:「売上が15%アップ」のように具体的な数値を盛り込むと、説得力が増すためオススメです。

なお「隠れたニーズ」「営業スクリプトに落とし込んだ内容」などについて、具体的に説明するよう質問される可能性があります。踏み込んだ内容についてもシナリオを用意しておくと、スムーズな受け答えが可能です。

コミュニケーション能力

  1. 私の長所はコミュニケーション能力です。
  2. 国際プロジェクトで、言語や文化の壁を乗り越え、5か国のメンバーとのコラボレーションを実現しました。その結果、プロジェクトを予定より1か月早く完了させることができました。
  3. 御社は「多様性とインクルージョン」という方針を掲げていると伺っています。私のコミュニケーション能力を活かし、多様なバックグラウンドを持つ社員と分かち合い、協力しながらプロジェクトを支えていきたいと考えています。

ポイント:「コミュニケーション能力」のような数値での評価が難しい概念は、具体的な成果で示せると、より説得力が増します。

適応力

  1. 私の長所は適応力です。
  2. 前職では、突然の組織再編により新しい部署に配属されました。慌ただしい中、短期間で新しい業務内容に適応し、6ヶ月後には部署内でトップクラスの生産性を達成しました。
  3. 御社は「イノベーションを通じた社会貢献」という目標を掲げていると伺っています。私の適応力を活かし、新技術や新しいビジネスモデルの導入に積極的に取り組みたいと考えています。

ポイント:「新技術や新しいビジネスモデルの導入」のように、自分が貢献できることを企業目標に沿った内容で示せると、入社後のビジョンを持っている人材であるとアピールできます。

転職面接でNGな長所と対処法

人によってパーソナリティはさまざまですが、転職面接においてはふさわしくない長所もあります。ここでは、転職面接においてNGな例と、応募企業に合った長所の考え方について解説します。

企業で活かせない長所

企業で活かせない長所は、転職面接では避けましょう。たとえば「寝るのが得意」「食べるのが早い」といった長所は、仕事でどのように活かすのかイメージがしにくいです。

長所を面接で尋ねる意図は「会社の雰囲気とのマッチ度」「自社への貢献度」の確認です。応募企業に対して、入社の熱意を伝えられる長所を用意しましょう。

応募企業に合った長所の考え方

転職面接で自身をアピールするには、企業の求める人材像にマッチした長所を考えるのがコツです。長所を企業のニーズに合わせて表現することで、より志望動機が説得力を持ったものになります。

たとえば「チームワーク」を重視する企業なら「協調性」や「コミュニケーション能力」をアピールするのが効果的です。「イノベーション」を掲げる企業には「創造性」や「問題解決能力」が合っています。

企業のウェブサイトや求人票から重視されている資質を把握し、自身の長所とつながる点を見つけましょう。

ほかの候補者と差別化するためのポイント

面接の受け答えをほかの候補者と差別化するには、長所そのものよりもエピソードのユニークさや入社後の決意の内容に気を配りましょう。長所を表現するワードには限りがありますが、エピソードや今後の決意には無限のレパートリーがあります。

「リーダーシップ」という一般的になりがちな長所でも「100人規模のイベントを企画・運営した」という独自のエピソードと「御社のグローバル展開に貢献したい」という具体的な決意を組み合わせることで印象的になります。

転職面接を「自分のことを知ってもらう場」として捉え、経験や考え方を自信を持って伝えることが大切です。

長所をアピールし、転職面接を成功させよう

人となりや企業との相性を知ってもらうという意味で、長所は最大のアピールポイントです。自分だけのユニークなエピソードを用意すれば、面接官の印象にも残ります。

長所をアピールするシナリオを作成し、転職面接を成功に導きましょう。



こんにちは、キャリアゲ編集部です。

私たちは学歴職歴や環境にハンデを抱えている方を応援する就労支援サービス「リバラボ」を運営しています。

リバラボの特徴は、以下の3つのステップで大手や成長企業への着実なキャリアアップを可能にする点にあります。
リバラボインターンシップの特徴
①インターンシップを活用してキャリアアップ
リバラボ内で1~2年間の実務インターンを行い就労実績や収入実績を積み上げ(平均年収400万円以上) インターン後の優良企業への転職まで支援するサービスです。社宅完備等の福利厚生も充実しています。
②キャリア派遣を活用してキャリアアップ
提携先(大手/上場/成長ベンチャー)企業にて社員転換を前提としたトライアル就労が可能な形態です。 期間内であれば複数の企業で実績を積むことができ、自身と企業のカルチャーマッチを 確認してから社員になれるので早期離職することなく着実なキャリアップが可能となります。
③職業紹介を活用してキャリアアップ
未経験、学歴職歴を問わず募集をしているポテンシャル採用に力を入れている企業を厳選し 貴方のキャリアを大きく飛躍するためにマッチする企業をご紹介いたします。
現状の社会では、学歴や職歴などの環境でハンデを抱えてしまうとハイキャリアへの道は狭き門となってしまいます。

しかし、学歴職歴に自信のない方への支援でエキスパートである「リバラボ」であれば 貴方の状況や特性に合わせて、ハイキャリアの実現までを3つの支援サービスでサポートしています。

『学歴はないけど福利厚生が充実した大手企業に就職したい』
『短期離職を繰り返してしまったが自分に合う成長企業で活躍したい』
『学歴職歴に傷があっても上場企業に就職したい』
など、そのような思いがありましたら

リバラボ」で一度、無料のキャリア相談を受けてみてはいかがでしょうか?