正社員ではなくフリーターとして働く人の中には、「いつまでもフリーターじゃダメだ、社員にならなきゃ」と危機感を感じている人も多いのではないでしょうか。
今回は、フリーターが正社員になるためには何をすべきかを具体的に解説します!
- フリーターが正社員になれる可能性はどのくらいなのか
- フリーターが正社員になるために必要なマインドセット
- フリーターが正社員になるための3つの方法
フリーターの現状 | 正社員を目指すことはできるのか
そもそも、フリーターが正社員を目指すことは現実的に可能なのでしょうか。ここでは、実際のデータを見ながら、フリーターから正社員になることができるのかどうかを見極めていきます。
- フリーターとしてどのくらいの期間働いていたか
- フリーターから正社員を目指す時点での年齢
フリーターから正社員を目指すときには、この2点が大きく影響していることが分かります。それぞれのデータと合わせて、詳しく解説していきますね。
フリーターの継続期間と正社員採用の関係
フリーター経験がどのくらいの期間あったかによって、その後の正社員移行率は変わります。要は、フリーターを長く続ければ続けるほど、その後正社員として転職できる確率が下がるということ。以下のデータを見てみましょう。
▼フリーター継続期間と正社員になれた割合
※出典:労働政策研究報告書「大都市の若者の就業行動と意識の分化」より
フリーターとしての経験が長くなればなるほど、正社員になれる人の割合が減っていくのが分かるデータです。5年以上フリーターを続けていると、その後正社員になれるのはわずか2割ほど(男女計)です。
逆に、1年ほどのフリーター歴を経て正社員になっている人は全体の約7割近くと多いことが分かります。
フリーター歴が6ヶ月以内よりも7ヶ月以上1年未満の方が正社員になれる割合が増えているのは、6ヶ月以内という短期間でバイトを辞めてしまうことの印象がよくないことが理由と考えられます。
フリーターの年齢と正社員採用の関係
次に、フリーターの年齢別に見る、正社員移行率に注目してみましょう。
▼過去 1年間に非典型雇用から離職した者の性・年齢階層別正社員移行率(2017年)
非正規職離職者計 | 構成比 | 正社員移行率 | |
---|---|---|---|
15-19歳 | 348人 | 2.2 | 29.9% |
20-24歳 | 2,364人 | 15.1 | 32.7% |
25-29歳 | 3,081人 | 19.6 | 25.5% |
30-34歳 | 3,198人 | 20.4 | 18.1% |
35-39歳 | 3,197人 | 20.4 | 15.5% |
40-44歳 | 3,517人 | 22.4 | 15.6% |
合計 | 15,705人 | 100 | 20.9% |
※出典:若年者の就業状況・キャリア・職業能力開発の現状 ③-平成29年版「就業構造基本調査」より
このデータからは、24歳未満のフリーターの正社員移行率は30%を超えていますが、30歳を超えると、一気にその割合が少なくなることが分かります。
30歳から34歳で18.1%、35歳から39歳で15.5%ですから、30歳を超えてフリーターから正社員を目指すと一気にその難易度が上がります。
【結論】フリーターから正社員になれるのか
フリーターから正社員になることはできます。
ただ、覚えておくべきこととしては
- 1年以上フリーターを続けると、それ以降は遅くなればなるほど正社員移行率が下がる
- 正社員を目指すなら20代前半遅くとも30歳になる前が圧倒的におすすめ
この2点です。若いうちに、そしてフリーター歴が何年も続かないうちに正社員を目指すのが正解ですね。
フリーターから正社員を目指す前に必要な考え方
これから正社員を目指すフリーターの皆さんには、「フリーターになるために必要な考え方」を持っていただく必要があります。
すでに理解している人もいるかもしれません。しかし、フリーターが正社員を目指すためには、正しいマインドセット(考え方)を持っておくことが非常に重要です。
この章では、フリーター→正社員になるためのマインドセット3つのポイントについて紹介します。
就職は通過点だと考える
1つ目は、「就職がゴールではなく、就職することでその先の未来の可能性を広げることができる」ことを理解することです。
就職は通過点に過ぎません。
就職することでさらに目指すことができることを具体的にお伝えすると、
- 正社員として働くことでその後出世できる可能性が生まれる
- 正社員としての「職歴」を得てその後の転職時に「経験者」として自分をアピールできる
- 専門的なスキルを磨き、さらに自分が活躍できる舞台(あらたな転職先企業)を目指せる
これらの可能性が考えられます。
就職したらそこで終わりではなく、まず就職することで、これからのあなたのキャリアがいくらでも広がっていく可能性を持つのです。
就職には目的を持つ
何のために就職するのか、正社員として就職することの目的を明確にしましょう。
フリーターとしてもお金は稼げるわけで、生活するのに不足はない場合も多いです。それでも正社員で就職するのはなぜでしょう。
- キャリアを積んで今後良い会社に転職するための下積みが目的
- ボーナスや各種手当てなどフリーターではもらえないプラスの収入を得るのが目的
- これだと決めたスキルを磨き、最終的にそのスキルを活用して独立することが目的
このように、何かを成し遂げるためには「なぜそれを目指すのか」の理由が明確であると良いです。今のままフリーターでいるのではなく、正社員になってその先どうなりたいのか、就職のさらに一歩先の目的を見つけましょう。
自分自身をよく知ってから企業を選ぶ
全ての人が「私には○○の傾向があるから、△△の仕事が向いているはず」と、自分の強みを理解した上で将来の目標を設定できているかと言えば、そうではありません。
中には、「自分には何が向いているんだろう」と自身の強みが分からず、目指す目標が決められずにいる人も多いでしょう。
しかし、あなた自身の強みや才能を見つけ、それを生かせる仕事や企業を選ぶことはとても大切です。
「自分は○○が好きだから△△の職種を目指そう」
「自分は○○が得意で、もっとそのスキルを伸ばしたいから△△の企業を目指そう」
など、あなた自身の特徴からその先の目標設定をします。
自己分析や自分の強みを知る方法が分からない方には、ストレングスファインダー®がおすすめです。
自分の資質を理解できれば、それを元に自分にふさわしい仕事を見つけやすくなるだけでなく、就職活動の際の自己PRにも役立ちます。
フリーターから正社員を目指せる3つのルート
フリーターが正社員を目指すには、大きく3つの方法があります。
- インターンを経て正社員を目指す
- フリーターとして勤務する職場の正社員登用制度を利用する
- フリーターから直接正社員を狙う
この章では、これら3つの方法について、それぞれの特徴を分かりやすく解説します。
インターン後に正社員
フリーターから正社員を目指す際に、「一旦インターンとして実績を積む」期間を挟む方法があります。
実はこれはとても確実性の高い選択肢。なぜなら
- インターンを経て就活すれば経験やスキルをアピールできる
- 就活の際に「未経験」でなく「経験者」枠で採用してもらえる
という大きなメリットがあるからです。
この方法に関しては、後ほど詳しく解説します。
また、「インターンって言っても、どこから見つければ良いかよく分からない」という人には、ぜひリバラボインターンシップの活用がおすすめ。
リバラボインターンシップでは、インターンとして働ける舞台を用意し、そこで経験を積んだ後の転職までのフルサポートしています。
以下のページで詳しく紹介していますので、ご興味ある方は覗いてみてはいかがでしょうか?
正社員登用制度を利用して正社員
今フリーターとして勤務している職場で正社員になりたい場合は、正社員登用制度を利用しましょう。
しかし、正社員登用制度があるからと言って、必ずしも正社員になれる保証はありません。なかなかフリーターから正社員になれないケースもあり、その理由としては
- 正社員登用の基準となる面接や試験をクリアできない
- 正社員登用制度で正社員を目指すライバルが多すぎる
- そもそも企業が正社員登用制度を積極的に活用していない
などが挙げられます。
フリーターから正社員を直接狙う
フリーターから正社員になるには、もちろん「直接正社員募集の求人にチャレンジする」方法もあります。しかし、冒頭でお伝えした通り、フリーターとして働いた期間が長い場合や年齢が30歳を超えている場合などは、成功率が著しく低くなるため注意が必要です。
フリーターから正社員を目指す場合には、就活の際に
- フリーターとして勤務していた理由を明確に伝える
- なぜ正社員として就職したいと思ったのかをうまく説明する
ことがポイントとなります。
要は、これらをうまく伝えられない場合
- フリーターよりも正社員の方が給料が高いから
- なんとなく正社員の方が周りからの見え方が良いから
などを理由にぼんやりとした理由でフリーターから正社員を目指していると思われてしまいます。こうなると、採用試験をパスできる可能性はとても低くなってしまいます。
結論、直接正社員を狙う方法は難易度が高いと言えます。十分な準備が必要なのはもちろん、なかなか就職が決まらず就活が難航して長引いてしまう可能性があるため、その点を理解しておく必要があります。
フリーターから正社員になる確実な方法
フリーターから正社員を目指すときには、確実性の高い方法を選択したいもの。この章では、正社員になれる確実な方法を3つのステップで紹介します。
自分が戦うフィールド(職種や業界)を選ぶ
正社員をやみくもに目指すのではなく、まずは自分がキャリアを積み、今後のために成長していけるフィールドを選びましょう。
自己分析をし、あなたにとってどのような職種が適しているのかを見極めます。この際におすすめしたい2つの自己分析ツールを紹介します。
「グッドポイント」は質問に回答していくことで自身の強みを客観的に知ることができるツール。
親密性・決断力・社交性・柔軟性などの18種類の強みから、あなたに最もあてはまる5つを判定します。自分に合った職種を見極めるだけでなく、面接時の自己PRに活用することができます。
「適職診断MATCH」は毎年世界40か国で1,000万人が受験しているイギリス生まれの適正診断テストです。
パーソナリティ診断ではあなたの特徴を元に、どのような職場環境が適しているかを判断。バリュー診断では、あなたの価値観を客観的に診断し、あなたが仕事において何を重要視しているかを測ります。
自己分析は自分でもできますが、「やろうと思ったけどよく分からない」と途中で諦めてしまう人も少なくありません。自己分析ツールを利用すれば、質問に答えていくだけで簡単にあなたの特性を知ることができるため、ぜひ活用してみてくださいね!
必要なスキルや実績を残せるインターンを探す
あなたが今後目指すべきフィールドが絞り込めたら、ここからは実際にスキルや実績を残せるインターンを探します。
インターンを探す際にぜひおすすめしたいのがリバラボインターンシップです。
リバラボインターンシップで給料をもらいながらスキルや実績を積み上げ、その後あなたにふさわしい活躍の場となる企業への転職を目指しましょう。
きちんとキャリアを積んでからの転職となるため、フリーターから直接正社員を目指すよりも、さらにレベルの高い転職を実現させることができますよ!
インターン中に将来的なキャリアを明確に描く
インターンとしての勤務が始まる時点で、すでにあなたが伸ばしたいスキルは決まっていることでしょう。しかし、これだけでは不十分です。
これから成功していくためには、インターンとして社会に出たら早めの段階で以下の点を明確にしておきましょう。
- 目指す企業はどこか
- 目標とする年収
インターンとして働くこと自体が目的ではありません。あなたの目標とするゴールまでの通過点が「インターンとして働く期間」です。
目標を明確にし、インターン後の転職に備えて日々精進しましょう!
まとめ
今はフリーターでも今後正社員になりたいと思うなら、行動は早めに起こすべきです!
フリーターが正社員を目指す際に知っておくべきポイントをまとめました。
- 20代のうちに正社員を目指す方が30代以降よりも難易度が低い。
- フリーター歴は1年を超えると長くなればなるほど正社員になるのが難しくなる。
- 自己分析はツールを使っておこなうのがおすすめ。自分の適正を正しく理解しよう。
- 正社員を目指すならインターンを経て転職がおすすめ。
フリーターから正社員になることは可能です。これから正社員として、今よりさらに活躍できるようになるためにも、今からすぐに行動を開始しましょう!