ニートになる人たちはどのような原因からニートの道を選んだのでしょう。
原因を探っていくと、ニートになったきっかけは大きく以下の4つの点に関わっていることが分かります。
- 家族
- 友達
- 仕事
- 恋愛
この記事では、以上4つの視点でニートになる原因について詳しく解説していきます。
原因を知ることで、ニートがニートになった背景についての理解を深めることができます。
ニートになる原因3選 | 親・親戚付き合い編
子供の頃や思春期に親からどのように扱われたかが、大人になってからも日々の生活に影響を及ぼすことはとても多いです。
ニートがニートになった原因の中には、「親や親戚」が関連しているものも多く見かけます。
ここで代表的なものを3つ紹介していきます。
1.何をやっても注意されていた
親や親戚からとにかくひたすら怒られてばかりだったという人は、大人になっても
- 怒られることに敏感
- 自己肯定感が低い
など、社会生活を送るのが困難になりやすい特徴があります。
注意ばかりされていれば当然自分に自信がなくなり、常にビクビクしたり、また怒られるのではないかと思うようになるもの。
結果、
- 何事もすぐあきらめる
- 逃げ癖がついてしまう
- 仕事を順調にこなせない
などの点が原因で仕事を続けられなくなってしまうのです。
2.親や親戚が無関心だった
子供の頃から親が自分に無関心で怒られることも褒められることもなかった、という人もまたニートになりやすいと言えます。
なぜなら、
- 自分が何をしても人は興味を持たない
- 自分が社会の役に立つとは思えない
- 自分には価値がない
などの思いがあるため、仕事を頑張ろうという意欲が湧かないからです。
結果的に「働いても働かなくても同じこと」と考えてしまい、ニートへの道を選んでしまうのです。
3.親が過保護すぎてしまった
親が過保護だった人は、基本的に甘やかされて育ったようなもの。
過保護な親たちは、たとえ子供が何かで失敗しても怒らず、逆に失敗したことであなたが落ち込んでいないかを心配します。
このように育てられれば、
- 難しいことでもチャレンジして認められよう!
- 失敗しないように気をつけなければ!
などという気持ちは湧いてくるはずもありません。
何をやっても結局親が助けてくれたとなると、社会に出て自分を道を切り開くのは困難。
過保護に育てられたことで、将来ニートになってしまう人がいるのは納得です。
ニートになる原因3選 | 友達付き合い編
ニートになる原因として外せないのが「人間関係」によるものです。
特に、学生時代に友人関係をうまく構築できなかった人は、社会人になってもなお周りの人たちとうまくコミュニケーションを取ることができずに孤立してしまいがち。
この章では、ニートがニートになる原因の中で「友達付き合い」に関わるものを3つ挙げていきます。
1.いじめられてしまった
調査によると、ニートになった人のうち55%が過去に学校でいじめに遭っていることが分かっています。
参考:厚生労働省ホームページ「ニート状態にある若者に対するアンケート調査結果概要」
ニートになる理由の中でも「いじめに遭った」というものが多くあります。
過去にいじめに遭った人ほど繰り返しいじめの被害に遭いやすく、それは社会人になっても続くことがあるのです。
仕事自体は嫌ではなかったものの、いじめに耐えられずにニートになってしまうという人も多いです。
2.友達の数が極端に少ない
ニートになってしまおうかと考えたときに、相談できる友達がいるのといないのとでは大きな違いです。
きちんと日頃から「何でも相談できる友達」との関係性が築けていれば、仕事を辞めようと考えたときにも、
- 仕事の悩みを打ち明けられる
- アドバイスをもらえる
- 友達も頑張っているから自分も頑張れる
など、ポジティブなマインドを保つことができます。
しかし、友達がいなければ「もう辞めちゃおうかな」と思う気持ちにブレーキをかけるものがなくなり、いとも簡単にニートになる決断ができてしまうのです。
3.友達の作り方が分からない
現在ニートでいる人のうち、66.4%が「人に話すこと」に対して苦手意識を持っていることが分かっています。
参考:厚生労働省ホームページ「ニート状態にある若者に対するアンケート調査結果概要」
人と会話することはコミュニケーションの基本ですが、ニートの多くが苦手意識を持っているということ。
人との会話が十分にできなければ友達を作ることも難しくなり、友達の輪は広がることがありません。
コミュニケーション能力なしでは社会人として働くことは難しく、友達の作り方さえ分からない人にとっては何をどう改善すれば会社でうまくやっていけるのかを知るすべもないのです。
ニートになる原因3選 | 仕事編
順調に会社員として働いていたのに、何かの出来事をきっかけに働けなくなり会社を辞めてニートになるケースもあります。
この章では、ニートがニートになる原因のうち、仕事に関わるものを3つ挙げていきます。
1.仕事で周りに重大な迷惑をかけた
働く意思を持たないのがニートの特徴ですが、なぜ働きたくなくなったのかについては過去の仕事の事例が原因となっているケースもあります。
- 仕事で大きなミスをして会社に迷惑をかけた
- 自分の過失で他の人の信用を失った
- 重大なミスで上司からひどく叱られた
以上のようなことが理由で自信を完全に失ってしまうと、以前のように業務に集中することもできなくなります。
だんだん「またミスをするのでは」という恐怖心だけが大きくなり、その重圧から逃れるために会社を辞めてニートになるという例も多くあります。
2.上司や同期から嫌われていた
先程紹介した友達付き合いの項目とも似ていますが、職場の人間関係が理由でニートになってしまうケースもあります。
- 上司から必要以上に怒られ続けた
- 同期から仲間外れにされた
- 先輩からいじめられた
などの経験が積み重なると、仕事に行くのは苦痛になります。
それでもなんとか頑張って持ち堪えているところに、仕事で大きなミスをしてしまったとなると、もう精神を支えるものがないため一気に限界が来てしまうのです。
逆に、人間関係さえ良好な状態を維持できていれば、ミスをしても何があっても「辞めてニートになる」という選択肢はなかなか選ばないもの。
職場の人間関係はそれだけ重要なのです。
3.仕事ができない自分を責めた
責任感が非常に強く、真面目すぎる人もまたニートになりやすいと言えます。
責任感が裏目に出るケースは割と多く、
- ちょっとしたミスで自分を責める
- 一度のミスをいつまでも引きずる
- ミスを繰り返すことに対する恐怖心が大きくなる
など、どんどん自分を自分で追い詰めてしまうのが特徴です。
本来であれば、人間誰しもミスはするものだと受け入れ、次に活かすところが、なかなかミスに対する罪悪感や自責の念から抜け出すことができないのです。
結果、自分が耐えられなくなりニートへの道を選んでしまう、という流れですね。
ニートになる原因3選 | 恋愛編
意外にも、恋愛がらみの悩みからニートになるケースがあります。
この章では、会社内で恋愛や恋愛に関連する嫌がらせなどを受けたことで会社に居づらくなる3つのケースを紹介します。
1.同性を好きになってしまった
同性愛者に対する見方は以前に比べると変わってきており、多くの人たちが肯定的な見方をするようになりました。
とは言え、皆が皆オープンマインドであるかと言われればそうではありません。
職場で自分自身がLGBTであることが何かの拍子に知られてしまい、そのことにより差別を受けるようになったという話も珍しくありません。
LGBTとは、Lesbian(レズビアン、女性同性愛者)、Gay(ゲイ、男性同性愛者)、Bisexual(バイセクシュアル、両性愛者)、Transgender(トランスジェンダー、性別越境者)の頭文字をとった単語で、性的少数者の総称のひとつです。
年齢層の若い従業員の多い会社ではあまり露骨な偏見を受けることは少ないものの、そうでない場合には白い目で見られることも多々あります。
仕事とは関係のないことで周りから明らかに不自然な接し方をされてしまうのは納得がいきませんが、それが現実なのです。
2.会社で告白して振られてしまった
職場恋愛はどの会社でもよくあることですが、職場恋愛が原因で会社を辞めてしまうケースもあります。
- 付き合っていた相手に振られて会社にいづらくなった
- 片想いの同僚に告白したが振られて気まずくなった
このような状況になると、誰でも「同じ会社にいるのが辛い」と感じるようになるもの。
恋愛がうまくいっているうちは、職場でもプライベートでも大好きな相手と一緒にいられてハッピーですが、別れて地獄を見る例は少なくありません。
失恋のダメージと仕事を辞めたことによるダブルパンチは精神的な負担が大きく、転職に関してもやる気が起こらず結果そのままニートになってしまうのです。
3.会社で恋愛がらみのいじめにあった
恋愛関係のもつれで職場の人間関係に悪影響が及び、結果として会社を辞めることになったケースもあります。
- 先輩と同じ人を好きになった
- 同僚の彼氏と不適切な関係になった
などのいわゆる三角関係になってしまうと、どうしても仕事とプライベートをきっちり割り切ることができず私情を持ち込んでしまいがち。
特に上司や先輩など目上の人を巻き込む恋愛のトラブルは非常に厄介。
必要以上にいびられたり、皆が嫌がるような仕事をあてつけのように押し付けられたりと、いじめが始まってしまうのです。
「もうこのままでは仕事も手につかない‥。」と辞める選択肢を選んでしまうのです。
まとめ
ニートがニートの選択肢を選ぶ背景には、家族・友人・仕事・恋人がらみの様々な問題があることが分かりました。
しかし、どのケースも「もう二度と働くものか」と思ってニートになるわけではありません。
「とりあえず今の状況から逃げたい」という気持ちでニートになり、そこから戻れなくなる場合がほとんどなのです。
ニートにならないために大切なことは、「人間関係を良好な状態にキープしておく」こと。
友人にしても職場の人にしても、常に信頼できる人がいることは素晴らしい財産です。
ニートになる可能性が少しでもあると思ったら、周りの人たちとの接し方を今一度見直し、今から改善できることにしっかりと取り組みましょう!
過去は変えることができませんが、今から起こる現実はあなた次第で変えることができます。
そのことを忘れないようにしてくださいね!