営業職を一度経験すると、転職する際にはどのような選択肢があるのでしょう。
営業職は実に汎用性の高い仕事。
全く別の職種を選んで転職することも可能ですし、営業の仕事をとことん極めるのももちろんアリです!
今回は、営業職からの転職に注目し、
- 営業職の主な転職パターン
- 営業職から転職する人の割合
- 営業職から転職する理由
- 営業職から異業種へ転職する方法
について解説します!
今営業職に就いているもののこの先のキャリアが見えない、とモヤモヤしている人にこそ読んでいただきたい内容が詰まっています。
あなた自身の目指すキャリアがどこにあるのか、この記事を読んでじっくり考えてみてくださいね!
営業職から転職する主な2パターン
営業職から転職する場合、大きく分けて二通りのパターンがあります。
- 営業から離れて別の職種を選ぶ
- 同じ営業職で業界だけ変える
つまりは、営業の仕事から離れるか否か、という点がこの2つの選択肢の大きな違いとなります。
この章では営業から営業以外への転職と営業から営業への転職について詳しく解説していきます。
異職種転職
営業職から離れ、全く別の仕事つまり異職種に転職する場合について解説しましょう。
このケースでは、職種自体が変わるため、これまでと全く別のキャリアを形成していくことになります。
営業は専門的な職種でありながら、他の職種に就いた際にも役立つスキルをしっかり積み上げることが可能です。
- 高いコミュニケーション能力
- プレゼンスキル
- 論理的思考スキル
営業職で身につくこれらのスキルは、ビジネススキルの基本。
転職して営業職以外の仕事に就いても確実に役に立ちます。
では異職種に転職する人たちはどのような人たちなのでしょう。
以下のデータは、年齢別のキャリア移行率をあらわしたものです。
▼年齢別キャリア移行比率
引用:リクルートキャリア【転職決定者データから見る】2020中途採用市場
この表を見て「職種」と「業界」の言葉の意味がイマイチ分からない、という方もいるかもしれませんね。
職種とは、「販売職」「事務職」「営業職」などの仕事内容を元にした分類。
業界とは、「飲食業」「IT業」「金融業」などの企業全体として取り扱う分野を元にした分類です。
業種や業界を変えて、全く別の方向へ進む転職のスタイルを選ぶ傾向は、特に20代前半の人たちに多くみられます。
20代前半に至っては、51.7%の人たちが異職種・異業種への道を選んでいます。
一方30代前半に関してはこの割合が28.1%にまで下がります。
つまり、多くの人が30歳を超える頃には「よし、自分はこの分野で成功するぞ」と照準を絞ってキャリア形成を考えていくということが伺えます。
営業職から営業職に転職
転職というと180度キャリアが変わるイメージを持つ人も多いかもしれませんが、そうとは限りません。
営業職から同じ営業職に転職する人もいます。
同じ営業職を別の業種で続ける場合には、これまで培ってきた営業スキルの応用が効くため、転職しても「経験者」として即戦力になることが可能です。
同職種(営業から営業)への転職の場合には、
- 年収UP
- 出世が早い
- ハイレベル企業を狙える
などのメリットがあります。
早いうちから「営業」という職種にフォーカスし、そこで実績やスキルを着実に積み上げていけば、営業のエキスパートになることも可能になるのです。
営業職から転職する人の割合
営業職から別の職種に転職する場合には、どのような道に進む人が多いのでしょう。
この章では、営業職から別の職種に転職する人の割合と、同じ営業職で業界だけを変える人の割合について解説していきます。
ここで参考にするのは、以下のデータです。
このデータを元に、それぞれの割合を見ていきましょう!
▼経験職種別キャリア移行比率
引用:リクルートキャリア【転職決定者データから見る】2020中途採用市場
営業職の転職においては、営業は続けるけれど業界を変えて新たなスタートを切るという道を選ぶ人が最も多いことが分かります。
さらに深く掘り下げていきましょう!
異職種に転職する割合
営業職から異職種への転職をする人の割合は31%ほどであることが上記のデータから分かります。
営業職の転職については以下の通り。
異業種×異職種 | 異業種×同職種 | 同業種×異職種 | 同職種×同職種 |
23.4% | 47.1% | 7.7% | 21.8% |
営業以外の仕事を選ぶ人のうち、その多くが業界も変えていることが分かりますね。
この場合は、これまでのキャリアから一転、まったく別の道でキャリアを積み上げていくことになります。
新しいスタートを切るという意味では、職種も業種も変えることが最大の環境の変化につながるため、理にかなっているとも言えます。
しかし、中には後に説明する「ネガティブな理由」が原因となっているケースも少なくありません。
同職種×異業界に転職する割合
一方で、営業職はそのままに、業界だけを変えて転職する人の割合はなんと47%とかなり高い数値です。
もう一度割合を示した表を見てみてください。
異業種×異職種 | 異業種×同職種 | 同業種×異職種 | 同職種×同職種 |
23.4% | 47.1% | 7.7% | 21.8% |
営業職からの転職者たちの半数近くは営業の道をまた選んでいるということになります。
業種を変えて営業を続けるとは具体的に
- 保険営業から飲食店営業への転職
- 自動車メーカー営業から金融営業への転職
などのこと。
販売する商品は違えど、「価値を伝えて販売する」という営業の基本部分は変わることはありません。
そのため、商品やサービスの特徴さえつかんでしまえば、案外あっさりと異業種の営業の仕事に慣れることができます。
ちなみに、同業種・同職種への転職率も21.8%と高め。
これはどういうことかと言うと、
- A社の保険営業からB社の保険営業へ転職
- C社の自動車メーカー営業からD社の自動車メーカー営業へ転職
などのケース。
つまり営業職で同業他社に転職することを指します。
同業他社の営業職に転職すれば、
- すでに業界についての知識がある
- 他社研究を通して新しい企業の商品についてすでに知見がある
などの理由で、成果を挙げやすくなるもの。
そのため、同業種の同職種で複数の会社を渡り歩く人が少なくないのです。
営業職から転職を決断する3つの理由
転職しよう!と考えるとき、人は何かしら明確な理由を持っています。
営業職からの転職を考える人はどのような理由で転職を考えるに至ったのでしょう。
実は、転職理由にはネガティブなものが多いのが特徴です。
この章では営業職からの転職理由として多いものを3つ挙げ、それぞれについて解説していきます。
1.成果が出ない
転職したいと考える理由の中には、「今の営業の仕事で思うように成果が出ない」というものがあります。
成果が出ない理由としては
- 商品の価値を顧客に伝えられない
- チームのメンバーとうまく連携が取れない
- 仕事自体が自分と合っていないと感じる
など様々なものがあります。
ですが、結局は営業のスキルをきちんと習得できていない可能性が高いのがこのケースです。
成果が出ないのは、人のせいではなく自分に原因があるはず。
それを「会社が合わないから成果が出せない」と決めつけて転職したところで、また同じように悩む羽目になる可能性が高いです。
営業に必須とされるスキルには、
- 論理的思考
- 課題解決力
- 情報収集力
- 行動力
などが挙げられますが、これらが身についていなければ「なぜだから分からないけど営業成績が伸びない」という事態に陥るのは確実です。
そして、今の会社がきっと合っていないんだと結論づけて転職を考え始めるわけですね。
2.身体的なつらさ
営業は基本的に体を酷使する仕事です。
なぜなら、自ら動き営業先のクライアントのもとへ訪問することを日々繰り返すからです。
季節問わず、足を使って多くのクライアントを訪問するのはやはり大変で体に負担がかかること。
その結果、「もう体がもたない‥」と仕事を辞めてしまおうと考える人も多くいます。
身体的なつらさが理由で転職を考える際には、同じ営業でも
- 今より移動範囲の狭い営業
- 遠隔で行うテレアポ営業職
などを選ぶことで、身体的な負担はかなり軽減されるでしょう。
営業職だからつらい、というわけではなくその企業の営業職の仕事内容が身体的負担が大きいだけなのです。
営業職でも身体的負担の大小は企業によって異なるため、そのあたりをリサーチして転職先を探していくと良いです。
3.メンタル的なつらさ
精神的なきつさから仕事を辞めたいと思う人もいます。
営業職は精神的にストレスを溜めやすい職種ではありますが、その理由は必ずしも「営業職だから」というわけでもありません。
営業職に限らず、精神的につらいと感じる理由は職場の人間関係に対するストレスによるものであるケースが圧倒的に多いです。
もちろん営業職では、
- 売上が伸びない
- 営業先で門前払いされる
など、苦しい状況に陥ることもあります。
しかし、そんなときにも職場の人間関係が良好であれば、一緒に問題を解決したり、つらい気持ちを共有できたりするため、ストレスをどうにか乗り越えることができるもの。
つまり、メンタル的なつらさを理由に転職を検討する際には、本当にその理由が「転職によって改善されるものなのか」を見極める必要があるということ。
むやみに何度も短期間で転職を繰り返すと、あなたの職歴の見え方が悪くなってしまうためリスクが伴うことを忘れてはなりません。
営業職から異職種に転職する方法
営業職から全く別の仕事に転職する場合について考えてみましょう。
これまで営業職で経験を積んだあなたが、今後活躍できるフィールドはたくさんあります。
何を基準にして仕事を選べば良いのでしょう。
この章では、営業としてではなく別の道を歩みキャリアを積み上げたいと考える方のために、
- 業種の選び方
- 転職のためのスキルアップの方法
について解説していきます!
1.将来性のある業種を選ぶ
業種を選ぶ際には、長い目で見てその業種がこの先も成長し続けることが予想される業種を選ぶに限ります。
将来性のある業種って何?と思った方がきっと大半だと思いますが、答えを言ってしまうとずばりIT業界です。
▼IT人材供給の試算結果
出典:経済産業省委託事業「平成30年度我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備 IT人材需給に関する調査」
こちらのデータは、IT人材の数の推移を示したもの。
ここから分かることは以下の通りです。
- 2015年からずっと供給数が伸び続けている
- 少なくとも10年後までIT人材の供給数は伸び続ける見込みである
毎年人材の数が伸び続けているということは、それだけ業種全体の需要も増えているということ。
IT業は年々その成長をとどまることなく続けています。
まさに将来性の高い業種と言えますね!
2.社会人インターンシップを挟む
将来性の高い業種であるIT業に転職しよう!と考えても、今営業職のあなたにとって、ITは未知の世界かも知れません。
ですが、営業職を経験しているあなたには、この先IT業での営業職に進む道もあるのです!
もちろん、営業職とすっぱりおさらばして、今後は技術者としてプログラマーやエンジニアになる道もあります。
しかし、何にしろIT業界に就職するのであれば、ITの知識は持っておいて損はありません。
というより、転職する場合にはIT業においては特に「経験者」が優遇されるのです。
では、営業職からIT業に転職するとして、まずITの基本知識を身につけ、ある程度の実績を積みたいとなればどうすればいいのでしょう。
ここでおすすめしたいのが社会人インターンシップの活用です。
転職前にインターンを経ていくことで、未経験のIT業界に「スキルを持った経験者」として転職アプローチすることが可能になります。
とは言え、「社会人インターンシップなんてどうやって探せばいいんだ?」と疑問に思うのではないでしょうか。
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- まず、リバラボで働く
十分な給与(平均年収400万円)や社宅完備等の福利厚生も充実 - スキルと実績を積み上げる
スキルと実績を積む環境が整っている - 高収入/高待遇な優良企業に転職
平均年収490万円以上の企業に就職することが可能
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ITとは全く関わりのない営業職からIT業へ転職するにあたり、必要なのはITスキルと実績!
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3.実績とスキルを積み上げる
インターンシップが始まったら、ここからは心機一転新しいスキルをどんどん学んで身につけていくときです!
スキルを身につけるだけでなく、身につけたスキルで実績を残せるのがインターンシップの最大の魅力。
過去に営業の仕事を始めた際、先輩に同行して営業の流れを学んだ経験がきっとあなたにはあるはずですが、インターンも同じです。
社員の動きを観察し、自ら意欲的に仕事を学ぶ姿勢を忘れないでください。
インターン中の最大のポイントは、経過を記録することです。
- 日々学んだことを書き留め記録する
- 身につけたスキルで残した実績を記録する
毎日必ず記録を残す、これを日課にしましょう。
職務経歴書を作成するときや、面接の際の自己PRを考える際に必ず役に立ちます。
4.実績を積み上げた経験を持って転職活動を行う
将来性の高いIT業に転職するため、インターンでがっつりスキルと実績を身につけたあなた。
この時点で営業スキルに加えITスキルが備わっているため、人材としてのステータスはかなり高いです。
しかし、ここで起こりがちなのが、「せっかく積み上げたスキルや実績をうまく企業にアピールできない」という残念な状況です。
スキルと実績をどのような過程を経て積み上げたかどうかは、しっかり記録してきたはず!
記録を見返して、自己PRの文章にうまく盛り込んでいきましょう。
- 何ができるのか保有スキルを明確に伝える
- 目に見える実績があれば面接時に持参する
以上の2点に意識して、確実にあなたの価値が伝わるアプローチを考えると良いです!
営業から転職したい理由を見極めよう!
営業職からの転職については、
- 同じ営業職で職種を変えずに転職する
- 営業から離れて異職種で転職する
と大きく2つのパターンがあることが分かりましたね。
大切なのは、「転職しようと思った理由」がどこにあるかを正確に見極めること。
あまり考えず現状から逃げるために安易に転職をしても、状況がよくなる見込みは低いです。
必ず自分自身のためになる!
そう確信してから転職活動をスタートさせましょう。
参考:営業職に向いている人&向いていない人の特徴や性格10選|成功者の共通点も解説