営業職は業界によって仕事内容や年収、魅力などが大きく変わります。本記事では、『不動産営業』に焦点を当て、仕事内容や平均年収といった基本的な知識のほか、生かせるスキルや経験など不動産営業を始める前に知っておきたい情報を紹介します。
不動産営業とは?
そもそも不動産営業とは、どのような職種なのでしょうか。はじめに、不動産営業の基礎知識を以下にまとめます。
主な仕事内容
不動産営業の主な仕事内容は『顧客に対して不動産契約を提案すること』です。また、業務を以下のように細かく分類もできます。
- 販売業務
- 販売仲介業務
- 賃貸仲介業務
- 管理業務
- 仕入れ業務
営業スタイルは会社によってさまざまです。土地所有者に対してテレアポや訪問営業をかけることがメインの会社もあれば、来店した顧客に対して最適な不動産を提案することをメインとする会社もあります。
また、契約書を作成したり顧客とのやり取りを行ったりすることが必要になるほか、自社で管理する不動産に問題が発生した場合は手続きを行わなければなりません。
平均年収
国税庁の調査によれば、不動産業の平均年収は約446万円となっており、他の業界に比べてやや低いと感じる人もいるかもしれません。
しかし、不動産営業の給与にはインセンティブと呼ばれる歩合制の手当てが設定されていることが多く、期間内の売り上げ次第では高収入を実現することも可能です。
契約ごとの単価やインセンティブの仕組みが採用されているかは、会社の営業スタイルや規則によって異なります。
高収入を実現したい、あるいは安定した働き方がしたいといった自分自身の理想とするキャリアプランに合わせて、求人をしっかりと見ておきましょう。
不動産営業のメリットとデメリット
就職先として不動産営業という職種を選ぶうえで、さまざまなメリットとデメリットがあります。これから紹介する内容を参考にして、良い面だけでなく悪い面も知っておきましょう。
不動産営業のメリット
不動産営業のメリットには以下のようなものがあります。
- 20代からでも高収入を実現できる
- 質の高い営業経験とスキルを得られる
- 不動産や法律に関わる知識をつけられる
- 顧客の人生に寄り添える
不動産営業はインセンティブ制度が採用されていることが多いため、若いうちからでも高収入を実現できます。成果の分だけ評価されれば、やりがいを感じられるようになります。
また不動産は数ある営業商材の中でも契約単価が大きい商材のため、ほかの業界では得られないような営業経験やスキルを身につけることができるでしょう。
効率的に契約を得るには、不動産や法律に関わる知識が欠かせません。そのため、経験を積んだ分だけ幅広い知識を得られることも大きな魅力です。
不動産営業のデメリット
さまざまなメリットがある一方で、以下のようなデメリットもあります。
- ノルマを課せられる
- 業務時間外での勉強が欠かせない
- 土日休みの会社が少ない
- クレームへの対応を求められる
不動産業は業界自体の歴史が長いため、古くからの体制が続いている会社も多くあります。会社によっては飛び込み営業や徹底した電話営業といった、昔ながらの営業スタイルを求められることもあるでしょう。
さらに、顧客の多くは平日に時間を取れないことが多く、土日も出勤になるケースがほとんどです。場合によっては、24時間365日の電話対応を求められることもあります。
こういった要素からくるプレッシャーによって、精神的な疲労を感じることも珍しくないため、注意が必要です。
不動産営業に向いている・いない人
記事を読んでいる人の中には、『不動産営業に向いている人にはどんな特徴があるのか』を知りたいと思う人も多いでしょう。
ここからは、不動産営業に向いている人と向いていない人の特徴について紹介します。
向いている人の特徴
不動産営業に向いている人の特徴として、以下のようなものがあります。
- コミュニケーション能力に自信がある
- メンタルが強い
- フットワークが軽い
- お金を稼ぎたいと考えている
- 勉強し続けることが苦痛ではない
- 常にトレンドを追い続けられる
営業職である以上、顧客とのコミュニケーションや提案を断られることは避けられません。そのため、コミュニケーション能力や物怖じしないメンタルは必要な要素となるでしょう。
また、顧客を納得させられるような知識を求められる場面が多いため、不動産や土地に関する知識を身につけたり、最新のトレンド情報を入手する必要があります。
こういったことが苦痛にならない人や、仕事内容はきついが高収入を実現したい人にとって、不動産営業は向いている仕事であるといえるでしょう。
向いていない人の特徴
一方、不動産営業が向いていない人の特徴は以下の通りです。
- 安定志向が強い
- プライベート重視のワークライフバランスを理想としている
- きめ細やかな気配りが苦手
- 身だしなみに気を遣えない
- 計画を立てたり、立てた計画を実行したりするのが苦手
- プライドが高い
不動産営業は、『インセンティブ』が高収入を実現する要因となっている場合が多い業界です。
ノルマを達成しなければ周りに比べて給与が低くなってしまうため、安定して働きたい人やプライベートを重視したい人にとっては非常につらく感じてしまう部分が多いでしょう。
また、賃貸営業がメインの会社であれば、設備トラブルや近隣トラブルなどのクレーム対応に追われる可能性があります。謝罪することも多いため、『仕事』と割り切れない人には向いていない職種であるといえます。
有利になる資格や経験
不動産営業で働くには、前職の経験やスキルを活用することが欠かせません。また、仕事に関連する資格を保有していれば、それらを生かして仕事を有利に進められます。
ここからは、不動産営業を始めるうえで持っておきたい資格や、生かせる経験・スキルについて紹介していきます。
持っておきたい資格
不動産営業を行うために必要になる資格は、ファイナンシャルプランナーや住宅ローンアドバイザーなどさまざまなものがあります。その中でも、最も持っておきたい資格は『宅地建物取引士(宅建士)』でしょう。
『宅地建物取引士(宅建士)』の資格は不動産会社として営業するうえで、従業員5人に対して必ず1人は持っておかなければならない資格とされています。
会社が事業を拡大していく上での必須資格になるため、持っていると仕事を有利に進められるでしょう。
会社によっては宅建士の資格を保有している人に対して資格手当を支給していることもあるため、取っておいて損はないといえます。
生かせる経験やスキル
資格以外でも前職で接客や営業経験がある場合には、その経験を生かして働くことができます。
例えば、接客業の経験は顧客とのやり取りをスムーズに進めていくうえで非常に役立つため、営業職の経験があれば、ノルマや仕事内容に抵抗がなく働けるでしょう。
また、宅地建物取引業法・借地借家法・都市計画法といった不動産に関わる法律を学んだ経験があれば、それを生かして働くことも可能です。
不動産営業へ転職を考えている人は、前職で何を学び、何ができるのかを面接の場で説明できるようにしておきましょう。
不動産営業を始める前に知っておきたいこと
不動産営業を始める前に、近年の業界傾向や形成できるキャリアなどを知っておく必要があります。不動産営業への就職・転職を考えている人は、これから紹介する内容を理解しておきましょう。
近年の不動産業界
近年、新型コロナウイルスがまん延している影響によって、都心部の住宅の需要が落ち込んできています。そのため、都心部で契約を取ることは難しいと感じることもあるかもしれません。
また、現在は不動産業界でもオンラインの商談が増えてきていますが、物件や展示場を実際に案内してから契約を検討してもらうという流れは変わっていません。そのため、自宅勤務のみといった勤務形態は実現できていない会社がほとんどでしょう。
焦って転職を進める前に、現在の業界の動向をしっかりとチェックしておきましょう。
身につくキャリアや将来性
メリットでも紹介したように、不動産営業は高額の商材を取り扱うため、他の業界ではできないような営業経験が積めます。
そのため、不動産営業に就職を考える人のなかには、不動産業界でキャリアを積んでから別業界に転職したり、独立することを考えたりする人も多くいます。
営業職として第一線で活躍もできるため、営業の実績を残せば、同じ会社や業界でマネジメント職を目指すことも可能です。
何も考えずに転職してしまうと、理想との違いを感じてモチベーションが下がってしまうかもしれません。あらかじめ、不動産営業を通して身につくキャリアや自分の将来を見据えておきましょう。
きつい分だけ魅力もある不動産営業
不動産営業は土日出勤やノルマなど、表面だけ見ればつらい部分が多いように映るかもしれません。しかし、頑張った分だけインセンティブももらえるため、『成果主義』が魅力になることも事実です。
不動産営業の仕事に就職・転職を検討中の人は、今回紹介した内容をぜひ参考にしてください。不動産営業について理解を深め、自分の魅力を最大限に生かしましょう。
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