ルート営業は飛び込みなどの新規営業に比べると、楽なイメージを持つ人もいるかもしれません。しかし、実際は『きつい』といわれることも多くなっています。ルート営業がきついといわれる理由や、向いている人を解説します。
ルート営業はどんな仕事?
まずは、ルート営業の仕事内容を把握しましょう。先入観で判断するのではなく、実際の仕事内容を理解することは重要です。
既存顧客に営業をする仕事
ルート営業とは営業職の一種で、もともと取引をしている顧客に対して営業する仕事を指します。ルート営業の主なミッションは、既存顧客から継続的に発注を受けるだけでなく、新商品の売り込みや単価アップなどのアップセルを狙うことです。
また、売り上げアップのための企画書や資料を作ったり、見積書を作ったりすることも、ルート営業の仕事です。
初めてルート営業を担当する場合は、先輩や上司が担当している顧客を引き継ぐところから始めます。すでに取引があるからといって、手を抜くと契約を切られてしまうことも珍しくないので、責任は大きいでしょう。
ほかの営業職との違い
ルート営業とほかの営業職の大きな違いは、新規開拓を行うかどうかです。新規開拓の方法は、テレアポ・飛び込み・DM(ダイレクトメッセージ)・SNSなどさまざまです。
新規営業はどうしても提案を断られるケースが多くなり、時には厳しい対応をされることもあるでしょう。ルート営業が新規開拓をするケースはゼロではありませんが、基本的には既存顧客のフォローアップを行います。
『ルート営業は楽』という意見があるのは、多くの人がストレスを感じやすいテレアポや飛び込みをしないことが背景にあるためと考えられます。しかし、実際にはルート営業ならではの大変さもあるので、一概に『ルート営業は楽』とはいえません。
ルート営業がきついといわれる理由
ルート営業はきついといわれることもありますが、それはなぜなのでしょうか?ルート営業がきついといわれる理由を三つ解説します。
顧客を選べない
新規営業なら、自分でアプローチする客をある程度は決めることができます。仮に嫌な客がいたら、相手にしないことも可能です。
しかし、ルート営業の場合、基本的には先輩や上司の顧客を引き継ぐので、顧客を選ぶことはできません。これは、仮に馬が合わない顧客に当たったとしても、既存顧客である以上は担当し続けなければいけないことを意味します。
顧客によっては、無茶な注文をしてくる人もいるでしょう。しかし契約がある手前、無下に扱うこともできず、ストレスを抱えてしまう人は少なくありません。
スキルが身に付きにくい
ルート営業は、すでに売り上げが上がっている顧客のフォローアップが仕事のため、新規営業ほど数字に追われることはありません。
ノルマや数字を強く意識し、日々創意工夫を重ねる新規営業に比べて、ルーチンワークが多くなりがちなルート営業は、スキルが身に付きづらいといえます。
そのため、成長を感じにくいという人も少なからずおり、キャリアアップを目指している人にとっては不満が残る可能性があるでしょう。
給料が上がりづらい
営業職の醍醐味といえば、自分の頑張りが直接給料に反映されるインセンティブだと思う人も多いでしょう。しかしルート営業の場合は、新規営業に比べると売り上げを上げづらいため、会社への貢献度を可視化することはどうしても難しくなってしまいます。
そのため、結果的に給料やボーナスが上がりづらいということにつながります。自分の頑張りが反映されにくいことに、ストレスを感じる人もいるでしょう。
上司との関係構築が大変なことも
ルート営業は、上司との関係構築に苦労する場面もあります。上司がもともと仲良くしていた顧客を引き継いだとき、顧客に上司と自分を比べられてしまうことはよくあります。
顧客と何かトラブルがあった場合、そのことは顧客から上司に伝わり、自分が叱責を受けることになってしまいます。また、日々の些細な対応に対しても、顧客が上司に小言をいう可能性もないとはいい切れません。
意外にも、社内の人間関係の方が大変と思うルート営業担当は少なからずいるようです。
ルート営業のメリット
ルート営業には特有の大変さがありますが、ルート営業ならではのメリットも存在します。人によっては、ほかの営業職に比べてルート営業に魅力を感じる人もいるでしょう。
飛び込みやテレアポをしなくてよい
飛び込みやテレアポは、『営業はつらい』といわれる筆頭の理由でしょう。毎日何件も訪問したり電話をかけたりして、そのたびに断られるのは、多くの人にとって耐えがたいストレスといえます。
しかしルート営業は、新規開拓は基本的に行わないため、飛び込みやテレアポをはじめとする新規向けの営業活動を行うことはあまりありません。また、顧客の多くが法人のため、個人の顧客に比べてやりやすいと感じる人も多いでしょう。
新規営業に比べてノルマが厳しくない
新規営業がきついといわれるもう一つの大きな理由に、ノルマの存在が挙げられます。新規営業を経験した人なら、ノルマを達成できずに上司に詰められる大変さは容易に想像できるでしょう。
ルート営業も新商品の売り込みやアップセルは狙いますが、成約しても新規営業ほどのインパクトはないことがほとんどです。
契約を切らせず、売り上げを維持することも重要な役目のため、ルート営業には新規営業ほどきついノルマが課せられることは少ないようです。
スケジュールを立てやすい
ルート営業は、決まった営業ルートを巡回することから、その名が付けられています。営業先が決まっていたり、ノルマに追われることが少なかったりする分、自分のペースで仕事をしやすいといえます。
ルート営業は社外での業務がメインとなるため、社内にいるときに比べて自由に時間を使いやすいでしょう。顧客とよい関係を築ければ、営業がてら談笑をして息抜きをすることもできるかもしれません。
新規営業でストレスを大きく感じていた人は、ルート営業ならストレスが少なく働けるでしょう。
ルート営業に向いている人
ルート営業にはメリットもデメリットも存在することが分かりましたが、どのような人が向いているのでしょうか?ルート営業に向いている人の特徴を三つ解説します。
長期的な人間関係の構築が得意
ルート営業では、既存顧客との関係構築が重要です。ビジネスの本質は人付き合いなので、人間関係の構築が得意な人はルート営業に向いているといえます。
既存顧客の中には、担当者が好きだから他社に乗り換えずに発注をしているところもあるでしょう。逆をいえば、雑な対応をしていると、簡単に乗り換えられてしまうリスクがあります。
そのため、人の懐に入り込むだけでなく、長期的に良好な関係を築ける人は、ルート営業として活躍できるでしょう。
仕事が丁寧
仕事が丁寧であることはどの職種でも求められる能力ですが、ルート営業においては特に重宝されます。ルート営業で大切なことは、顧客との信頼関係です。
ルート営業では、時には顧客から些細とはいえ、わがままや無茶を言われることが珍しくありません。しかし、そのような要望にも丁寧に対応することが求められます。
連絡がまめな人や、普段からメモを取る癖がついており口約束でもきちんと覚えているような人は、ルート営業に向いています。仮にミスをしてしまったとしても、フォローをしっかりとすれば、信用を取り戻せるでしょう。
聞き上手
聞き上手な人は、ルート営業に向いているでしょう。ルート営業は、1度契約した顧客の課題をさらに深掘りし、新たな商材やグレードの高い商材を提案するのが仕事です。
顧客によっては、新たなニーズが生まれるまで時間がかかることもあるでしょう。それでも粘り強くヒアリングを行い、普段から情報収集ができていれば、顧客も気付いていないニーズを発掘できることもあるかもしれません。
また、時には顧客が雑談をしたり、愚痴をこぼしたりすることもあるでしょう。そんなときも興味を持って話を聞ける人なら、顧客に気に入ってもらえるルート営業になれる素質があります。
ルート営業への転職に成功するコツ
これまでの内容を踏まえて、ルート営業への転職を決めた人に向けて、転職を成功させるコツを解説します。ルート営業として新たなキャリアを築きたい人は、ぜひ押さえておきましょう。
扱っている商材を確認する
ルート営業として活躍するなら、自分が好きになれる商材を扱っている会社を選びましょう。自分が商品を好きになれないと、よい提案はできないためです。
また、商材によっては売れやすいものと売れにくいものがあります。売れやすい商材の特徴は、競合が少なく、企業にとっての必需品であり、使うメリットが分かりやすいものです。
自分が好きで、かつ売れやすい商材を扱っている企業なら、きっと活躍できるでしょう。
転職エージェントを使う
転職活動をするなら、転職エージェントを使うと効率的に進められます。転職エージェントは求人の紹介だけでなく、キャリアプランの相談や企業との連絡・交渉を代わりに行ってくれます。
転職エージェントによっては非公開求人を持っているところもあるので、複数社に登録しておくのがおすすめです。
もし営業としてのスキルに自信がないなら、インターンシップでスキルを身に付けるのも方法の一つです。リバラボインターンシップでは、スキルに自信がない人に向けて、一流企業に就職するための実力と実績を作ることができます。
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ルート営業は決して楽な仕事ではない
ルート営業は新規開拓を行わないので、新規営業に比べると確かにストレスが少ない部分があるかもしれません。しかし、顧客を選べなかったり、社内の人間関係が大変だったりと、ルート営業ならではの苦労もあります。
世間のいう「楽」や「きつい」という声だけで判断するのではなく、きちんと実態を把握した上で決めることが大切です。この記事で解説した内容を参考に、ルート営業を目指すか判断してみましょう。
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