職歴の正しい書き方。履歴書や職務経歴書を書くときのポイントを解説

就職活動を始めたものの、職歴の書き方がわからず悩む人も多いでしょうと。今回は、履歴書の職歴欄の基本的な書き方、職務経歴書との違いや職務経歴書の書き方を解説します。送付時のマナーも紹介するので、就職活動中の人はぜひ参考にしてください。

職歴欄の基本的な書き方

履歴書には職歴欄があり、書き方にはルールがあります。まずは、職歴の基本的な書き方を解説します。

押さえておきたい基本の書き方

職歴の基本的な書き方のルールは以下の通りです。

  • 学歴欄から一行空け、中央に『職歴』と記載する
  • 職歴は時系列に記載する
  • 最後は『現在に至る』と記載し、次の行の右側に『以上』と記載する

企業の買収や合併などで会社名が変わった場合は、『〇〇株式会社(現××株式会社)』と記載します。年号の書き方は、履歴書全体で西暦・和暦のどちらかに統一しましょう。

現職の退職時期が明確な場合は、『◯年◯月退職予定』と記載すると入社予定時期が把握でき、調整がスムーズになります。

職歴が多い場合の書き方

職歴はどんなに多い場合でも、全て書くことが重要です。履歴書に書ききれず職歴を省略すると、入社後に発覚したときに信頼を失うことになりかねません。最悪の場合、経歴詐称と見なされ解雇される可能性もあるため、注意が必要です。

職歴が多い場合は、以下の工夫をおすすめします。

  • 職歴欄の多い履歴書を使う
  • 入社と退職を一行にまとめる
  • 応募先に直接的に関係がない異動などは省略する
  • 義務教育期間の学歴を省略する

また、在籍期間が短い場合にも、職歴は全て書きましょう。

職歴欄を書くときの疑問

職歴欄を書くときによくある疑問を三つまとめました。採用担当者に対してマイナスな印象を与えないように、ぜひ参考にしてください。

退職理由はどう書く?

退職理由は書いた方が良いですが、職歴欄では具体的な理由までは書く必要はありません。自己都合による退職なら『一身上の都合により退職』、会社の倒産などの理由なら『会社都合により退職』と書きましょう。

面接では具体的な退職理由を聞かれる可能性があります。そのため、面接で答えられるような退職理由を準備しておくことが大切です。

派遣やアルバイトも書く?

派遣社員やアルバイトでも、会社に所属していた場合は職歴に書くことが基本です。

派遣社員だった場合、派遣先には『入社』してはいないため、『〇〇株式会社で勤務』と書きましょう。

中途採用の場合、アルバイトの経験は原則記載不要です。ただし、アルバイト先で社会保険に加入していた場合は、勤務していた記録として残るため、誤解を生まないためにも書いておいた方が無難です。

一方、アルバイトの場合は、『〇〇株式会社(アルバイトとして勤務)』と記載すれば問題ありません。

派遣社員やアルバイトの職歴を書くとき、行数に余裕があれば、携わっていた業務内容を簡潔に書いて業務経験をアピールするのもおすすめです。

空白期間がある場合は?

職歴に半年以上の空白がある場合は、空白期間が生まれた理由を正直に書きましょう。空白がある場合、採用担当が必要以上に懸念を抱く可能性があります。

例えば、家族の介護や育児が理由でブランクが空いてしまったとき、その旨を記載すると採用担当者は安心するでしょう。

空白期間中にアルバイトをしていたなら、そのことを記載しても問題ありません。空白期間を隠すために、職歴を故意に延ばして記載することは避けましょう。年金の支払い記録からバレてしまう可能性が高く、内定取り消しになることもあるため、注意してください。

詳しい内容は職務経歴書に書こう

企業に応募する際、履歴書とともに提出することが多い職務経歴書。履歴書と職務経歴書の違いや、職務経歴書を書くために必要な準備を解説します。

履歴書と職務経歴書の違い

履歴書は、これまでの学歴や職歴を時系列で記載する書類です。主に居住地や転職回数、職歴などから自社の採用要件に満たしているかを判断するために使います。

履歴書は主に入社後に社内に保管する書類としての意味合いが強いため、書類選考の合否には大きく関係しないことがほとんどです。

一方、職務経歴書はスキルや経験、およびプレゼンテーション能力をアピールするための書類です。他にも志望理由との整合性や、記載事項の信ぴょう性もチェックされます。履歴書と異なり、書類選考の結果に大きく影響する書類なので、しっかりと作り込むことが重要です。

決まったフォーマットがないため、自分なりにアレンジを加えることも可能です。

職務経歴書を書くのに必要な準備

職務経歴書では、自分の職務経験を掘り下げて詳細に書く必要があります。まずは、自分のキャリアの棚卸しを行いましょう。

職務経験の中で、『誰に・何を・どうしてきたか』といった観点で深掘りすると効果的です。また、仕事を通して身についたスキルや成長した点、周囲から評価された点も思い出してみましょう。

職務経験を掘り下げる際は、応募先の企業とマッチしているポイントを見つけることが大切です。職務経歴が素晴らしいものであっても、応募先の企業で前職の経験を生かせなければ意味がありません。

これまでの経験の中で、応募する会社で生かすことができるスキルや発揮できる強みを探しましょう。

職務経歴書の基本的な書き方

自身の経験の棚卸しができたら、実際に職務経歴書を書いてみましょう。職務経歴書の基本的な書き方を解説します。

職務経歴書に書くべき項目

職務経歴書に書くべき項目は以下の通りです。

  • タイトル・氏名・日付
  • 職務概要
  • 現在勤務している企業
  • 職務経歴
  • 退職理由
  • 生かせる知識やスキル
  • 資格や免許
  • 自己PR
  • 志望動機

職務概要とは自分のこれまでのキャリアを要約したものです。採用担当者に職務経歴がわかりやすく伝わるように、大まかにポイントをまとめましょう。職務経歴書では、自分がどのような仕事をしていたかをしっかりとアピールすることが大切です。

生かせる知識やスキルでは、技術的なものだけでなく『論理的思考力』などのヒューマンスキルも書くことが重要です。自己PRでは、自分の能力が応募する職種に合っていることを、自身の強みなどを交えてアピールしましょう。

A4サイズで1~2枚に要約する

職務経歴書はA4サイズ1から2枚、できれば2枚にまとめることが理想です。枚数多く書いてしまうと、内容が多くなり、伝えたいことがぼやけてしまいます。

3枚だと『2in1』で印刷したときに管理が面倒なため、採用担当への印象が良くありません。一方で、1枚にまとめると内容がコンパクトになる分、伝えたい内容がはっきりとしますが、ボリュームが少ないため、アピール不足になってしまうことがあります。

職務経歴書は2枚に要約することがベストです。

自分に合ったフォーマットを選ぶ

職務経歴書のフォーマットは以下の3種類が一般的です。

  • 編年体形式
  • 逆編年体形式
  • キャリア形式

編年体形式とは、過去の職歴から時系列に沿って経歴を記載していく最も一般的な形式です。逆編年体形式は、文字通り編年体形式の逆で、最新の職歴から記載します。両者は転職回数が少ない人に向いていると言われています。

一方で、キャリア形式とは、職務経歴を時系列でなく職務内容別に分けて書く形式のことです。エンジニアなどで自分の専門スキルをアピールしたい場合や、転職回数を目立たせたくない場合に向いています。

職務経歴書を書くときのコツ

職務経歴書は書類選考で重要視されるものであるため、力を入れて作る必要があります。採用担当に好印象を与えやすい職務経歴書を書くコツを三つ解説します。

読みやすさを心がける

文字がぎっしり詰め込まれていて、内容が整理されていない職務経歴書を見ると、読み手は読む気をなくしてしまいます。そのため、職務経歴書には必ず見出しをつけるようにして、項目ごとの間は一行空けましょう。

文字のフォントは11か12ポイント、文章は左揃えが読みやすいでしょう。営業職などでの自分の実績を数字でアピールできる場合は、表を作成することも有効です。

職務経歴書ができあがったら、プリントアウトして見やすいかをセルフチェックしましょう。

企業が求める内容を入れる

職務経歴書を書く目的は、書類選考を通過することです。つまり、採用担当に「会いたい」と思ってもらうことが重要です。そのためには自分の書きたいことではなく、企業側が求めている情報を入れましょう。

誇らしい経験があっても、それを企業が求めていなければアピールになりません。また、「会いたい」と思ってもらうためには、必ずしも全てのキャリアについて書けばいいというわけではありません。

企業が求めているような経験がある場合は、そこだけを強調して書くことで、より効果的にアピールできるでしょう。

誤字脱字に気を付ける

職務経歴書は、自分の人生を左右すると言っても過言ではありません。提出前には必ず誤字脱字がないかをチェックして、完璧な状態で提出しましょう。

誤字脱字は誰でも簡単に気付けて修正ができるミスです。そのため、誤字脱字があると採用担当者からの評価は低くなってしまい、「このような簡単なミスをするなんて、仕事も雑なのではないか」と思われてしまう可能性があります。

ケアレスミスだからこそ、誤字脱字には十分に気を付けましょう。

履歴書や職務経歴書のマナー

ビジネス文書を送るときにはマナーが存在します。選考と直接関係のないところでマイナスな印象を与えないためにも、履歴書や職務経歴書を作成・送付するときのマナーを解説します。

手書きとパソコン作成、どちらでも可

履歴書や職務経歴書を書く際、手書きかパソコンのどちらで作成するか迷うことがあります。実際のところ、手書きでもパソコンでも企業に与える印象はほぼ変わりません。

特に経験が重視される中途採用では、『どちらで書かれたか』よりも『書類の内容』で合否が決まることがほとんどです。

修正に手間がかからないうえに、内容を微修正するだけで何通りものパターンを短時間で作成できるため、企業側からの指定や、特別な理由がない場合はパソコンで作成することをおすすめします。

もし、手書きかパソコンかどちらで作成するかわからない場合は、企業に問い合わせてみましょう。

郵送時のマナー

応募書類を郵送する際は、『送り状』を添えましょう。送り状とは書類を送った旨を伝えるための書類で、一般的には日付や宛先、送り主の情報を書きます。送り状に簡単に自己PRも添えると、採用担当者に興味を持ってもらえるでしょう。

また郵送する際は、郵送中に折り目がつかないよう書類をクリアファイルに入れることがマナーです。送付期限が設定されている場合は間に合うように郵送し、必要であれば速達で送りましょう。

メールで連絡できる場合は、メールでも書類を送った旨の一報を入れると丁寧な印象を与えられます。ただし、書留は採用担当の手を煩わせてしまうため、避けましょう。

メールで送るときのマナー

現在は応募書類をメールで受け付けている企業も少なくありません。

一般的にビジネスメールは以下の六つの要素で成り立っています。

  • 件名
  • 宛先
  • 自分の氏名
  • 本旨
  • 結びの挨拶
  • 署名

件名は何の連絡なのかが端的にわかるようにしましょう。採用担当者は日々何通もメールを受け取っているため、何のためのメールかわからないと重要度が低いと見なされ、スルーされてしまう可能性もあります。

また、宛先の企業名は正式名称で記載しましょう。採用担当者の名前がわからない場合は、『採用ご担当者様』と記載すると無難です。応募メールの場合は、本旨に入る前に志望動機を簡単に記載しても問題ありません。

結びの挨拶は、『ぜひ一度、面接の機会をいただきたく、ご検討よろしくお願いいたします。』といった定型文を記載しても失礼になりません。氏名と連絡先を入れた署名も忘れずに記載しましょう。

職歴で自分をアピールしよう

履歴書や職務経歴書は、書類選考の結果を左右する重要な書類です。

履歴書はある程度書き方が決まっているため、信用を落とさないためにもルールに忠実に書くことをおすすめします。また企業にしっかりとアピールするためには、まずは自分の経験を棚卸しして、企業との接点を見つけましょう。

職務経歴書を書くときは、フォーマットやレイアウトに気を配り、見やすくわかりやすい書類にすることが大切です。応募書類を送る際は送付手段ごとのマナーを守って、採用担当に好印象を与えましょう。



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