年収300万円の場合、結婚や車・家の購入は、安心してできるのでしょうか。本記事では、年収300万円の生活レベルを解説します。収入を上げる方法や節税対策も紹介するので、今後のキャリアプランを考える上で参考にしましょう。
年収300万円の手取り
年収300万円と言っても、全額を受け取れるわけではありません。年収300万円の人が実際に手にする金額である手取りについて解説します。
手取りは240万円程度
一般的に『年収』は、額面の収入のことを指します。
しかし、私たちが実際に受け取る給料は、そこから税金や社会保険料を引いた金額です。これを『手取り』と言い、年収300万円の場合は、240万円程度を受け取ります。ボーナスを加味せず、月給に換算すると20万円程度です。
なお、給料から天引きされるものとして代表的なものは以下の通りです。
- 所得税
- 住民税
- 健康保険料
- 厚生年金保険料
- 介護保険料(40歳以上の場合)
簡単に手取りを知りたい場合、『手取りは年収の約8割』と覚えておくと良いでしょう。
年収300万円の生活レベル【独身編】
年収300万円の生活レベルが気になっている人もいるでしょう。まずは、独身の場合における支出の内訳を解説します。
実家暮らしの場合
実家暮らしの場合は、家賃がかからない分、余裕のある生活ができるでしょう。月給を20万円として、下記に月々の支出の例をあげました。
支出 | 金額 |
家賃(実家にお金を入れる場合) | 5万円 |
食費 | 1.5万円 |
水道光熱費 | 0円 |
通信費 | 0.5万円 |
交際費 | 3万円 |
雑費 | 3万円 |
貯金 | 7万円 |
仮に数万円実家に入れたとしても、食費や水道光熱費が抑えられることから、毎月の支出額は少なく済みます。ただし、余裕があるからといって、浪費をすることはよくありません。趣味などに関する雑費や交際費が増えれば、当然貯金に回せる額は少なくなります。
とはいえ実家暮らしの人はお金がたまりやすい環境にいるため、余剰金は貯金や投資、自分磨きなど有意義な使い方をしましょう。
一人暮らしの場合
一人暮らしをする場合、家賃が大きな支出になります。同じく月給を20万円とした場合、毎月の支出の内訳を見ていきましょう。
支出 | 金額 |
家賃 | 6万円 |
食費 | 3万円 |
水道光熱費 | 1万円 |
通信費 | 1万円 |
交際費 | 3万円 |
雑費 | 3万円 |
貯金 | 3万円 |
一人暮らしをする場合でも、3万円は貯金できそうです。しかし、無計画にお金を使ってしまうと、貯金ができなくなる可能性もあるでしょう。
一般的に家賃は月収の1/3が相場と言われています。しかし、都心に住まなければならない場合、さらに家賃がかかることが想定されるため、ある程度の節約をする必要があるでしょう。
年収300万円の生活レベル【既婚編】
既婚者の場合の生活レベルを解説します。主に子どもの有無によって月々の支出が変わるので、将来のライフプランを考える上での参考にしましょう。
子どもなし世帯の場合
子どもがおらず、夫婦二人暮らしをする場合を想定します。世帯主の月給を20万円とし、配偶者に収入がない場合の支出の内訳を見ていきましょう。
支出 | 金額 |
家賃 | 7万円 |
食費 | 4万円 |
水道光熱費 | 1.5万円 |
通信費 | 1.5万円 |
交際費 | 2.5万円 |
雑費 | 2万円 |
貯金 | 1.5万円 |
配偶者が専業主婦(夫)の場合は、ギリギリの生活になるでしょう。突発的な出費があると、赤字になる月もあるかもしれません。一方で、配偶者がパートなど仕事をして少しでも収入があれば、生活は多少楽になるでしょう。
子ども一人世帯の場合
子どもがいる場合、三人が暮らせる広さの家に住む必要があるため、子どもがいないときに比べて家賃が多くかかります。また子どもがいる場合、世帯主の収入だけでは赤字になってしまう可能性があるでしょう。
以下では配偶者に月8万円の収入があると想定して、月々の支出をシミュレーションしてみます。
支出 | 金額 |
家賃 | 8万円 |
食費 | 5万円 |
水道光熱費 | 1.5万円 |
通信費 | 1.5万円 |
交際費 | 2万円 |
雑費 | 2万円 |
養育費 | 2万円 |
貯金 | 6万円 |
子どもがいる場合、共働きはほぼ必須条件と言えます。また、子どもの将来の学費を貯金する必要もあるため、収入アップを考える必要が出てくるでしょう。
年収300万円の気になる疑問
年収300万円で結婚やマイカー・マイホームの購入はできるのでしょうか。ここからは、年収300万円の人が気になる疑問に答えます。
結婚はできる?
結論から言うと、年収300万円でも結婚は可能です。そもそも結婚は収入に関係ありません。二人暮らしをしても生活費が2倍になるわけではないため、共働きであれば、余裕を持った生活ができるでしょう。
ただし、配偶者が専業主婦(夫)を希望している場合、年収300万円では貯金があまりできない生活になることが考えられます。配偶者がパートで少しでも収入を得るのか、ぜいたくをせずに節約をしながら生活をするのかを、夫婦で話し合うことが大切です。
車の購入はできる?
自動車ローンを組める上限は年収の30〜40%と言われています。そのため、年収300万円の人が頭金なしで車を購入するなら、90〜120万円程度の車が購入できるでしょう。実家暮らしで、ある程度貯金があるなら、一括で買うことも可能です。
ただし、車を買う際は維持費がかかることを忘れてはいけません。維持費としては自動車税に加えて、保険料やガソリン代、駐車場代などが発生します。年間数十万円にもなる場合もあるので、車の購入は慎重に検討する必要があるでしょう。
マイホームの購入はできる?
年収300万円でも、マイホームの購入は可能です。ただし、借入額がどうしても少なくなるため、立地や家の広さに制限がかかってしまうでしょう。
一般的に、住宅ローンの借入額の上限は年収の6〜7倍と言われています。年収300万円なら、約1800〜2000万円です。この金額では、都内の一等地にマイホームを建てることはかなり難しいでしょう。
もし、マイホームを購入したいなら郊外の物件を選んだり、頭金を貯めたりする工夫が必要でしょう。
年収300万円から収入を増やすためには
年収300万円では満足しておらず、さらに収入を増やしたいと考えている人もいるでしょう。収入を増やすためにできることを三つ紹介するので、できることから実践してみましょう。
今の会社で出世する
出世は、年収を上げる代表的な方法といえます。多くの会社では、課長や部長などの役職が就くと、役職手当がもらえて大幅な年収アップが可能です。出世を狙うなら、役職に就くことを目指しましょう。
ただし多くの会社では、昇進や昇給のタイミングは年に1〜2回程度です。そのため、出世による収入アップを狙うには、基本的に長丁場になることを覚悟しておかなければなりません。
出世のスピード感を把握するために、上司がどのくらいの年齢でどのポジションに就いているかを確認すると良いでしょう。
転職をしてキャリアアップ
今の会社では目標の年収まで昇給できる見込みがない、あるいは実績が全然評価されない場合は、転職が有効な選択肢です。同じ業務内容でも、会社や業界が変わるだけで給料も上がることがあります。
転職で年収を上げるポイントは、平均年収の高い業界を狙うことです。若いうちであればポテンシャルを評価して採用をしてくれる企業も多いため、思い切って新たな業界にチャレンジしてみるのも良いでしょう。
転職サイトによっては、簡易的に自分の市場価値を診断できる機能があります。転職を始める前に、試してみましょう。
独立や起業をする
数ある収入アップの方法の中でも、一番収入アップの伸び代が大きい方法です。しっかりと自社の売上げをあげれば、会社員では達成できないような収入が得られることが最大のメリットでしょう。
しかし、会社員のように毎月安定した収入があるわけではないため、その分リスクは大きくなります。起業や独立の成功率を上げるなら、今まで自分が身につけたスキルを生かせる分野でビジネスをすることがポイントです。
若いうちであれば、仮に起業に失敗してもダメージは少なく、再就職も十分可能です。起業経験を評価して採用してくれる企業もあるため、起業へ挑戦する価値はあるでしょう。
年収300万円でできる節税対策
収入を上げる方法は、給料を上げることだけではありません。節税をして手元に残るお金を増やすことでも収入アップが可能です。ここからは、年収300万円でできる節税対策を二つ紹介します。
老後の資金がためられる「iDeCo」
iDeCoとは任意で資金を拠出し、自分で運用する年金制度です。iDeCoのメリットは、拠出した金額が所得から控除される点と、運用益に税金がかからない点です。そのため資金を拠出することで所得税や住民税を安くできるとともに、金融商品の運用益を非課税で再投資できます。
ただし、1年間に拠出できる金額には上限があります。会社員で企業年金がない場合は27.6万円、企業年金がある場合は14.4万円が年間の上限額です。また、拠出した資金は60歳になるまで引き出せない点に注意しましょう。
返礼品がもらえる「ふるさと納税」
任意の自治体に寄付をすることで、節税だけでなく、返礼品がもらえるお得な制度です。手続きをすることで、2000円を超える部分は住民税の控除を受けられます。さらに、寄付した自治体の特産品などの返礼品をもらえるため、一石二鳥の制度といえます。
ふるさと納税を利用するには、基本的に確定申告が必要です。しかし、特に会社員の場合、確定申告が面倒な人もいるでしょう。
そんな人には確定申告が不要なワンストップ制度を利用することがおすすめです。所得税の還付は受けられませんが、面倒な手続きをしたくない人に向いています。
『ふるさと納税かんたんシミュレーション』を使えば、家族構成と年収を入力するだけで、控除の上限額を知ることができます。
年収アップを目指そう
年収300万円は、独身で実家暮らしなら貯金もできるほど余裕を持った生活ができます。しかし、一人暮らしや結婚をして子どもがいる場合は、あまりぜいたくはできないでしょう。節約をしたり、結婚している場合は共働きをしたりすることがポイントです。
年収300万円ではマイカーやマイホームの購入も可能ですが、ある程度の制約はつきます。年収を上げたいなら、出世や転職、独立が主な方法です。また節税をすることでも収入を上げることは可能であるため、自分にできることから始めてみましょう。
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