学歴のハンデをなくすため、高卒認定試験の受験を検討している人の中には、試験の難易度が気になる人もいるでしょう。高卒認定試験の難易度や合格率、合格するためのコツを解説します。きちんと対策を行い、合格を目指しましょう。
高卒認定試験とは?
そもそも、高卒認定試験とはどのような試験なのでしょうか。高卒認定試験の目的や社会的な扱いを解説します。
合格すると高卒と同等の扱いを受けられる
高卒認定試験とは、その名の通り合格すると高卒と同等の学力があることを証明できる試験です。ここで注意が必要なのは、試験に合格しても『高卒』の学歴は手に入らないことです。
最終学歴はあくまで中卒のままですが、高卒と同じ扱いを受けられます。そのため、高卒認定を取得していれば、応募条件が『高卒以上』となっている企業の求人にも応募が可能です。
また、大学の受験資格を得ることもでき、大学を卒業すれば大卒の学歴を手に入れることもできます。実生活においては、高卒との違いは気にならないでしょう。
国としては受かってほしい試験
高卒認定試験が実施されている目的に、より多くの人に進学や就業の機会を与えることがあります。つまり、国としては学歴が不利な人を救済したいと考えており、それゆえ試験に合格してほしいという思いがあります。
そのため、高卒認定試験は受験者をふるい落とすような試験内容ではありません。合格定員数もなく、しっかりと勉強をすれば誰でも合格できる試験です。
高卒認定試験の合格率や難易度は高い?
「国としては受かってほしい」とはいうものの、高卒認定試験の実際の難易度が気になる人も多いでしょう。高卒認定試験の合格率や難易度を解説します。
合格率は4割前後
令和3年度の第2回試験結果によると、高卒認定試験の受験者8850人に対し、合格者は4203人でした。今回に関しては約半数の受験者が合格をしている状況で、例年の合格率も4割前後です。
また、合格者の約半数が高校を中退した人で、次に多いのが全日制高校在学中の人です。なお、この合格率は全教科に一発で合格できた人の割合です。このことから、高卒認定試験に合格する難易度はそこまで高くないといえるでしょう。
参考:令和3年度第2回高等学校卒業程度認定試験実施結果について|文部科学省
一部科目の合格率は8割前後
4割という合格率だけを見ると、自信をなくしてしまう人もいるかもしれません。しかし、高卒認定試験は必ずしも一回で全教科を合格する必要はなく、一部の科目を合格できれば次回はその科目が免除されます。
令和3年度第2回試験においては、1科目以上に合格した人は全体の約9割です。つまり、一つ一つの科目に合格することは決して難しくないことがわかるでしょう。一回で合格する確率は4割ですが、複数回に分けて受験すれば、合格する確率を上げることができます。
参考:令和3年度第2回高等学校卒業程度認定試験実施結果について|文部科学省
難易度は平均的な高校生の学力より低め
合格率を聞いても、具体的にどのレベルの問題が出題されるかわからない人もいるでしょう。高卒認定試験の難易度は、平均的な高校生の学力よりも低めに設定されています。
高卒認定試験はセンター試験とよく比較されますが、センター試験よりも難易度は低めと言われています。偏差値でいうと、35〜45程度が目安となるでしょう。
勉強に自信がなくても、きちんと準備をすれば十分に合格の余地はあります。
高卒認定試験の試験科目と内容
高卒認定試験の試験科目と出題内容を解説します。人によって得意科目や不得意科目があるため、科目選びは重要といえます。
試験科目は8〜10科目
高卒認定試験は、全6教科14科目の中から、最低8科目を選択して受験します。このうち国語と数学、英語、世界史は必修で、残りの教科の選択方法は以下の通りです。
教科 | 科目の選択方法 |
地理歴史 | 必修の世界史1科目のほか、日本史A・B、地理A・Bの中から1科目の計2科目を選択 |
公民 | 現代社会1科目、または倫理+政治経済の2科目のいずれかを選択 |
理科 | 以下の①、②のいずれかの組み合わせで受験 ①科学と人間生活の1科目と、物理基礎、化学基礎、生物基礎、地学基礎のうち1科目の合計2科目 ②物理基礎、化学基礎、生物基礎、地学基礎のうち3科目 |
地理歴史に関しては、世界史AまたはBいずれかを必ず受けなければならない点に注意が必要です。世界史AかBのどちらを受験するかは、試験当日に選択できます。
参考:高等学校卒業程度認定試験 試験科目・合格要件・出題範囲|文部科学省
出題範囲は中1〜高1の内容
高卒と同レベルの学力を証明する試験なので、高3までの内容が出題されると思っている人もいるかもしれません。しかし、実際に出題される内容は教科書のレベルとなっており、学年でいうと中1〜高1までの内容です。
例えば、高校で習う数学はIからIIIまであり、数学IIIは理系大学を受験する生徒が学習するハイレベルな内容です。ところが、高卒認定試験で出題されるのは数学Iまでです。
高校中退者であれば、数学Iは少し学習している人も多いはずであるため、一から勉強する人に比べてアドバンテージがあるでしょう。
高卒認定試験に合格するコツ
高卒認定試験に合格するためには、試験の性質をうまく利用することがポイントです。高卒認定試験に合格するコツを三つ紹介します。
合格ラインは1科目40点以上が目安
高卒認定試験の科目ごとの合格ラインは公表されていません。しかし、1科目40点以上が合格ラインなのではないかといわれています。
試験の合格者はA〜Cの3段階で点数が評価され、Aが100〜80点、Bが79〜60点、Cが59〜合格最低点となっています。つまり、40〜50点あたりが合格ラインと推測するのが妥当でしょう。
余裕を持って合格を目指すのであれば、B評価である60点を取ることを目指すことが無難です。
複数回に分けて受験する
高卒認定試験は、必ずしも一回で全科目に合格する必要はありません。現在、日中働いているなどで時間があまり確保できない人は、教科を絞って勉強すると良いでしょう。1科目以上の合格率は8割程度であるため、教科を分ければ無理なく合格を目指せます。
しかし、高卒認定試験は年に二回しか開催されません。複数回に分けて受験をするなら、勉強を続けるモチベーションの維持が重要です。
高卒認定試験を受験する目的を明確にし、無理のない学習計画を立てましょう。
独学でも合格は可能
高卒認定試験は独学でも合格している人はたくさんいます。特に高校中退者は、いつ退学したかにもよりますが、一部の試験科目が免除される確率が高いため有利といえます。1〜2教科を受験するだけで合格できるケースも珍しくありません。
試験の難易度自体も高くないため、高校中退者や勉強が嫌いではない人、基礎的な学力がある人であれば、独学でも十分に合格は目指せるでしょう。
対策をして高卒認定試験に合格しよう
高卒認定試験は、学歴が不利な人が不利益を被らないよう、国が救済措置として設けている試験といえます。そのため、受験者をふるい落とすような試験ではなく、きちんと勉強をして点数を取れば、誰でも合格できるようになっています。試験の難易度も高くはありません。
また、今の仕事や職場にストレスを感じている人は、リバラボのLINEを友達追加しておくことをおすすめします。簡単な質問に答えるだけで、仕事上のストレス度診断が受けられます。
現在の職場でストレスがたまっていると感じている人は、ぜひ一度受けてみてはいかがでしょうか。
リバラボ内で1~2年間の実務インターンを行い就労実績や収入実績を積み上げ(平均年収400万円以上) インターン後の優良企業への転職まで支援するサービスです。社宅完備等の福利厚生も充実しています。
②キャリア派遣を活用してキャリアアップ
提携先(大手/上場/成長ベンチャー)企業にて社員転換を前提としたトライアル就労が可能な形態です。 期間内であれば複数の企業で実績を積むことができ、自身と企業のカルチャーマッチを 確認してから社員になれるので早期離職することなく着実なキャリアップが可能となります。
③職業紹介を活用してキャリアアップ
未経験、学歴職歴を問わず募集をしているポテンシャル採用に力を入れている企業を厳選し 貴方のキャリアを大きく飛躍するためにマッチする企業をご紹介いたします。