高校を卒業したあとの進路に迷っている人も多いかと思います。大学や専門学校に進学する道のほか、高卒新卒には就職という道もあります。高卒新卒で就職を選んだ時、どのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか。高卒採用のスケジュールからルールまで徹底解説していきます。
高卒採用の現状
高卒採用の現状はどのようになっているのでしょうか。
高卒新卒求人数
2020年に厚生労働省が発表した資料によると、
2021年3月末の高卒求人数は約386,000人で、前年同期に比べ20.2%減少
していることが分かりました。新型コロナウイルスの影響で、企業は採用に慎重になっているようです。
学科別就職率の紹介
高卒の学科別で見ると、
工業科が97.2%、商業科が95.2%、情報科が94.4%
という就職率の結果が出ています。専門的な分野を学ぶとより就職率が高まるようです。
\詳しくはこちらの記事をチェック/
高卒が就職しやすい業界・職種リスト公開!高卒のメリット・デメリットから就活の進め方まで徹底解説
参考:令和2年3月高等学校卒業予定者の就職内定状況(令和元年12月末現在)に関する調査について
参考:令和2年度大学等卒業予定者の就職内定状況(10月1日現在)を公表します
高卒採用のメリットとは?
では次に、高卒採用の道を選んだ場合のメリットを解説します。
大卒よりも早く自立できる
10代で安定した給与を毎月得られるため、自分で好きなものを買ったり生活費をまかなうことで、早くに自立することができます。
周りより早く社会人経験を積める
進学する人が就職するのは、高卒で働き出して約4年後。その頃にはさまざまな仕事を経て社会人として大きく成長していることでしょう。若くして多くの社会経験を積むことができるのも、高卒就職のメリットの1つです。
経験値を活かして早く出世・転職しやすい
社会人になると、学歴ではなく働いた先でどれだけの結果を出したかという実績が1番重要になります。高卒で早く会社に勤めることでさまざまな経験をし、大きな成果を出すことができると早く出世できたり、より良い企業に転職することができるかもしれません。
高卒採用のデメリットとは?
高卒採用のメリットだけでなく、どんなデメリットがあるかも理解しておきましょう。
自分の時間が少なくなる
進学すると、春、夏、冬と季節ごとに1ヶ月ほど休暇がありますが、社会人になると長期休暇をとることが難しくなります。学生に比べて自由な時間が取りづらくなることは理解しておきましょう。
大卒求人にエントリーできない
魅力に感じた企業を見つけても、募集要項の条件が大卒以上と設定している企業も少なくはありません。その場合、エントリーをしても面接までいけないこともありますので注意が必要です。
\詳しくはこちらの記事をチェック/
高卒が就職しやすい業界・職種リスト公開!高卒のメリット・デメリットから就活の進め方まで徹底解説
高卒採用の基本ルール
高卒採用には大きく分けて3つのやり方があります。以下にそれぞれ詳しく紹介していきます。
学校斡旋
学校斡旋とは、企業が選定した特定の学校に求人情報が届き、その中から生徒が就職先を選び、高校の推薦を受けて就職試験を受ける方法です。高卒で就職する人の大半は学校斡旋を使用するのが一般的です。
大卒の就職活動では同時に何十社と応募できますが、高校生は「一人一社制」というルールが定められており、一人一社しか応募することができません。複数応募をすると就職活動に追われ、学校生活に支障が出るかもしれないからです。1社目に受けた企業で内定が出れば、その会社で働くことになります。不採用だった場合、不採用通知を受けてから2社目の企業の検討を始めます。
自己開拓
自己開拓とは、言葉の通り自力で就職先を見つける方法です。学校斡旋と違い、自ら求人を見つけ、企業とやりとりをして行かなければなりませんが、複数応募することでより自分の希望に沿った企業や職に就きたい!という方にはおすすめです。1人で進めることに不安を感じる方は、ハローワークや転職エージェントを利用しても良いでしょう。
縁故就職
縁故就職は家族や親戚、知り合いのつてを使って見つける方法です。この方法で就職を決める人はとても少ないですが、よく知っている人の紹介だと安心して働けるでしょう。
高卒採用のスケジュール
では高卒で採用の道を選んだ場合、具体的にいつから行動に移せば良いのでしょうか?図とともに解説していきます。
厚生労働省によると、2023年の高卒採用のスケジュールは
・ハローワークによる求人申込書の受付開始・・・6月1日
※高校生を対象とした求人については、ハローワークにおいて求人の内容を確認したのち、学校に求人が提出されることとなります。
・企業による学校への求人申込及び学校訪問開始 ・・・ 7月1日
・学校から企業への生徒の応募書類提出開始・・・9月5日 (沖縄県は8月30日)
・企業による選考開始及び採用内定開始・・・9月16日
となっています。
本格的に就活が始まるのは高校3年生の夏からですが、三者面談などを通して就職先の検討や将来について考える時間が必要なため、高校2年生の冬からしっかり考える必要があると言えます。
参考:厚生労働省「令和5年3月新規高等学校卒業者の就職に係る採用選考期日等」
高卒採用を成功させるために、ルールやスケジュールをしっかり理解しよう!
今回は高卒採用のスケジュールやルールについて紹介しました。新型コロナウイルスの影響で企業は採用活動に慎重になっているため、早めに就職対策をすることが高卒採用成功の鍵になります。自分に合った方法を選び、希望の仕事や将来を手に入れましょう!
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