フリーターとニートの違い、あなたは正確に説明することができますか?
案外、フリーターとニートの意味を正しく理解していない人は多いものです。今回は、フリーターとニートの意味を理解した上で、両者を比較します。
フリーターやニートでいることは、今後あなたが就職活動を行う際に必ず影響を及ぼします。その事実を理解し、今後あなたが正社員を目指すにはどうすればいいのかを具体的に解説します。
- フリーターとニートの違い
- フリーターとニートの数
- フリーターとニートが就活に及ぼす影響
- 正社員になるための方法
フリーターとニートの意味の違い
若年のパート・アルバイト及びその希望者のこと。年齢が15~34歳で、男性は卒業者、女性は卒業者で未婚の者のうち次の者をいう。
- 雇用者のうち勤め先における呼称がパート・アルバイトの者
- 完全失業者のうち探している仕事の形態がパート・アルバイトの者
- 非労働力人口で、家事も通学のしていないその他の者のうち、就業内定しておらず、希望する仕事の形態がパート・アルバイトの者
参考:総務省統計局「フリーターの人数」より
年齢15歳~34歳の非労働力人口のうち、家事も通学もしていない者
参考:総務省統計局「ニートの人数」より
どちらも定義上年齢は15歳から34歳である点では違いありません。フリーターがニートと異なるのは、「アルバイトに就いている」、もしくは「アルバイトで仕事をする意思があり仕事を探している」点です。
全国のフリーターとニートがどれくらいの数なのか比較調査
実際に、世の中にはフリーターとニートはどのくらい存在するのでしょうか。下記の表をご覧ください。
▼平成30年のフリーター・ニートの数
フリーター数 | 143万人 |
ニート数 | 53万人 |
参考:厚生労働省人材開発統括官「若年者雇用対策の現状等について」より
平成30年のデータで見ると、フリーターは143万人・ニートは53万人となっています。つまり、フリーターの数はニートよりも圧倒的に多く、3倍近くの数であることが分かります。
無職でいることには抵抗があっても、正社員にはなりたくない(もしくはなれない)ためにアルバイトという雇用形態で仕事を見つける人は多数いるということですね。
フリーターとニートを就職に関わる視点で徹底比較
フリーターやニートは、就職活動においてどのような違いがあるのでしょう。この章では、就活に関わる視点で、フリーターとニートをさらに比較していきます。
1.社会的な立場
フリーターもニートも、共通して言えることは社会的な立場が弱いです。
就職活動にあたり、これまで正社員として働いた実績がない場合には、それがマイナスのイメージを与えてしまうのはよくあることです。
結局、正社員で働いていれば「社会的な立場が高い」とされ、正社員で働いていなければ「社会的立場が弱い」とされるのです。この点においてフリーターとニートに大差はありません。
2.職業履歴(職歴)
これまでどのような職場で、どのような業務に就いてきたのかは、就職活動において必ず問われる点です。フリーターとニートでは、この点に大きな違いがあります。
- フリーターはアルバイトではあるものの就業経験がある
- ニートは無職であるため職歴がない
フリーターには職歴がありますが、ニートは無職。
この点は大きな違いになります。しかし、フリーターは職歴を高く評価してもらえるかと言えばそう甘くはありません。
その理由は、採用する側から見てフリーターの職歴は「アルバイトでは、責任のある仕事を任されてきていないだろう」と低く評価されてしまうことがほとんどだからです。
3.正社員採用面接で与える印象
書類選考をパスしたら、次は面接試験が待っています。就職活動においてとても重視される面接試験ですが、フリーターとニートでは与える印象はどう異なるのでしょう。
フリーターもニートも社会的立場が低いとされているため、イメージは決して良くないところからのスタートとなります。
- フリーターに対して面接官が思うこと
その人がフリーターでいたのはなぜか、なぜ正社員にならずに今に至っているのか - ニートに対して面接官が思うこと
なぜ無職だったのか、真剣にこれから正社員として働く気があるのか
フリーターに対してもニートに対しても、面接官の印象は初めから良いものではありません。そのため、フリーターでいた理由やニートでいた理由を質問してくるのです。
そこに具体的な理由があるかないかで、面接官の印象は変わります。
4.フリーター・ニートの継続率と就職率
フリーターもニートも、長く続けていると正社員として就職できる確率が減っていきます。そのため、なるべく早い段階で脱フリーター・脱ニートをするべく行動を起こすに限るということです。
▼フリーター継続期間と正社員になれた割合
※出典:労働政策研究報告書「大都市の若者の就業行動と意識の分化」より
フリーター期間が1年以上を経過すると、正社員への移行率がどんどん右肩下がりになっているのが分かりますか?
5年以上フリーターを続けると正社員への移行率は約2割ほどしかありません。しかし、逆に1年程度のフリーター期間を経て正社員へ移行する率は約7割です。
▼全ニート人口の変化
平成22年 | 平成30年 | |
15歳から34歳 | 60万人 | 53万人 |
35歳から44歳 | 39万人 | 40万人 |
出典:厚生労働省人材開発統括官「若年者雇用対策の現状等について 」より
続いてはニートについてです。上記のデータを見ると、平成22年から30年までで15歳から34歳のニートは減少しているのが分かります。しかし、35歳から44歳のニートは逆に増えています。
このことから、ニート期間が長くなると、そのうち正社員への移行が難しくなり、結果的にニートのままになってしまうケースが多いことが分かります。
フリーターもニートも、就職を目指すなら早いに越したことはないということは確かですね。
5.就職に不利なのはどちらか
就職活動の面では、フリーターもニートもかなり苦しい戦いを強いられることが予想されます。しかし、フリーターとニートでは与える印象に違いがあります。
それは、フリーターは「働いていた」が、ニートは「無職だった」という点。この違いだけで見ると、ニートの方がより就職に不利であると言えます。
ですが、先ほどもお伝えしたようにフリーターとしての職歴を高く評価する採用担当者は少ないため、フリーターなら正社員として就職するのは難しくないと思うのは正しくありません。
フリーターとニートがそれぞれ正社員になるための方法
フリーターもニートも就職活動が大変で、正社員になることが難しいのはもうお分かりかと思います。では、「じゃあ今フリーターやニートだったらお先真っ暗なの!?」と聞かれたら、そうとは限りません。
なぜなら、フリーターやニートからでも正社員を目指す方法はきちんとあるからです。この章では、その方法を詳しく紹介します。
フリーターが正社員になる方法
まずはフリーターから正社員になる場合についてです。この場合、以下の3つのステップを経ていくことがカギとなります。
- 職種や業界を絞る
- 必要なスキルや実績を積むことができるインターンを探す
- インターンとして働きながら将来のキャリアを明確にする
それぞれのステップについて解説していきましょう!
職種や業界を絞る
今後あなたがどのようなフィールドで戦うかを選ぶことで、その先のやるべきことが見えやすくなります。
目指す職種や業界を絞り込むには、自己分析を行うと良いでしょう。あなたにとって向いている職種や業界が何なのかを客観的に判断し導き出してくれます。
必要なスキルや実績を積むことができるインターンを探す
職種や業界が絞り込めたら、何のスキルや実績が必要なのかが見えてきます。そして、それらを身につけるのにぴったりなのが、インターンシップです。
インターンシップでは、給料をもらいながらスキルや実績を身につけることが可能です。インターンシップを終えたら、あなたはもう未経験枠ではなく経験者枠で採用してもらうことができる人材になっているのです!
インターンシップを探す際にぜひ活用していただきたいのがリバラボインターンシップです。
リバラボインターンシップでは、インターンとして働き、さらにその先にある「正社員としての転職」までを一括でサポートしています。気になる方はぜひこちらを見てくださいね!
インターンとして働きながら将来のキャリアを明確にする
インターンとして働く期間は、将来のキャリアを具体的に描くことも忘れずに。そうすることで、あなたがその先どのような企業でどのような職種に就きたいのかがより明確になり、目指す方向性が定まります。
ニートが正社員になる方法
では、ニートから正社員を目指すにはどうすればいいのでしょうか。ニートから正社員を目指すためには、以下の3つのステップを経ていく必要があります。
- 努力する覚悟を決める
- 就職に必要な実績を積む会社を選ぶ
- インターンでスキルと実績を身につける
それぞれのステップを詳しく解説していきましょう!
努力する覚悟を決める
ニートは無職です。働いていない状態から、仕事を探すことだけでも大変なことですが、ここでは正社員を目指すわけなのでかなり難易度は高くなります。
ニートから正社員を目指すには、「楽して簡単に見つけよう」という意気込みではあまりに不十分です。「これからの未来をより良くするためにも、今努力しておこう」と覚悟を決めて臨む必要があります。
楽して正社員への道を目指すと、結果的に「重労働で長時間勤務」などの仕事にたどり着くことが多いもの。目指すところはそこではありませんよね。「成功するために正社員になる」のであれば、楽して進もうなどと甘い考えを持っていてはいけません。
就職に必要な実績を積む会社を選ぶ
正社員になるとしても、さまざまな職種があるため、まずは自分が何を目指すかを決める必要があります。そうすることで必要なものが何かが分かります。
目指す職業に就くために必要な実績をどこで積むのかを探しましょう。実績を積めばその先あなたは「ニートからの就職」ではなく、「実績のある経験者としての就職」をすることになるため、格段に難易度が下がります。
インターンでスキルと実績を身につける
ここは、先ほどの「フリーターから正社員」のところと同様です。インターンシップを利用し、あなたに必要なスキルと実績を身につけましょう。
ニートからの正社員採用は難しいですが、インターンシップを経験することでその後の転職の可能性は大きく変わります。今の時点では目指すことさえできないような企業にアプローチができるようになりますよ!これこそまさに逆転就職ですね!
まとめ
フリータとニートでは意味自体が大きく違いますが、大きな共通点があります。それは、「どちらとも正社員として就職するのが難しい」という点。ですが、行動の仕方次第で道を切り開くことは可能です。
- フリーターとニートは継続期間が長くなればなるほど就職が難しくなる
- 就職活動時にフリーターとニートは不利になる
- 直接正社員を目指すよりもインターンシップを利用する方が結果的に近道になる
つまり、早く行動を起こした方がより正社員になれる確率もスピードも早まるということです。「このままではまずいかも」と思っているフリーターやニートのあなた、今すぐに行動を開始しましょう!!