大卒フリーターの将来性は?早めのキャリア見直しがおすすめ

大学卒業後にフリーターをしている人の中には、将来を不安に思う人も多いでしょう。大卒フリーターの将来性や、正社員を目指すためにやるべきことを解説します。正社員を目指すのであれば、早めに行動を起こすことが大切です。

大卒フリーターの実態

まずは、大卒フリーターの実態を把握しましょう。大卒フリーターの割合や、フリーターを選ぶ理由を解説します。

卒業後すぐフリーターになる割合はわずか

令和元年度の学校基本調査によると、大学卒業後にアルバイトやパートなど『一時的な仕事に就いた人』は約1.4%とのことです。一見すると少ないように見えますが、この調査結果には1度就職した後にフリーターになった人や大学卒業時に就職が決まっていなかった人などは含まれていません。

近年では、新卒の約3割が3年以内に仕事を辞めているといわれています。退職後は転職する人も多いかもしれませんが、中にはフリーターを選ぶ人もいるでしょう。そのため、実際の大卒フリーターの人数はもう少し多いと考えられます。

参考:令和元年度学校基本調査(確定値)|文部科学省

フリーターを選ぶ理由

大卒者がフリーターを選ぶ理由は人それぞれですが、就職活動がうまくいかなかった、または在学中に就職活動をしなかったことが主な理由でしょう。将来やりたいことが見つからず、あえてフリーターをしながらやりたいことを探している人もいるかもしれません。

また、1度就職したものの、職場になじめず早期に退職してしまい、当面の生活費を稼ぐためにフリーターをしている人もいるでしょう。

現代はインターネットの普及により、フリーランスのように企業に所属せずともお金を稼ぎやすい時代となりました。そのため、『特定の企業に所属せず、自分のペースで働く』という価値観の人が増えたことも背景にあると推測されます。

大卒でフリーターになるメリットは?

フリーターは、世間からのイメージはあまりよいとはいえないかもしれませんが、フリーターとして働くメリットも確かに存在します。ここでは、フリーターをするメリットを三つ解説します。

仕事や働き方、場所の選択肢が豊富

フリーターは、正社員と比べて身軽なのが特徴です。正社員の場合は、配属によって職場や住む地域を企業に決められてしまいます。また、責任のある長期プロジェクトを任されているなら、簡単に仕事を辞めるわけにもいかないでしょう。

しかし、フリーターであれば、職場も住む地域も自分で自由に決められます。正社員に比べて仕事も変えやすいので、自分の希望に合わせて働く場所を決められる点も魅力です。在宅でできる仕事であれば、海外に住むこともできるでしょう。

自由な働き方ができる

時間の自由度が高いことも、フリーターの大きなメリットです。正社員の場合は、毎日決められた時間まで働き、時には残業をすることもあります。場合によっては、休日出勤をしなければならないときもあるでしょう。

しかし、フリーターの勤務時間は一般的にシフトで管理されるので、自分の都合に合わせて働く時間を調整できます。生活に必要なお金を稼いで、あとは自分のやりたいことに多くの時間を割くといったことができるのも、フリーターならではの働き方でしょう。

重い責任を負わず働ける

フリーターは正社員と比べて、責任の大きい仕事を任されることは少ないでしょう。そのため、ストレスを感じずに働きやすいことがメリットといえます。

長く働いていれば、アルバイトでも正社員と同じような業務を任されることがあるかもしれませんが、それでも最終的に責任を負うのは正社員です。

アルバイトにも一定の責任が伴うことは間違いありませんが、正社員に比べると精神的な負担は少ないといえるでしょう。

大卒フリーターは将来に大きな不安も

フリーターは働く場所や時間の自由度が高く、正社員ほど大きな責任を負うことがないのがメリットですが、デメリットも少なくありません。フリーターを続けることのデメリットを四つ解説するので、このままフリーターを続けるべきか判断するための参考にしましょう。

給料が上がらず生涯年収が低い

典型的な日本企業の正社員であれば、勤続年数が増えるにつれ給料も上がります。さらに、フリーターと異なりボーナスももらえるので、生涯年収はフリーターより正社員の方が高くなります。

一方で、フリーターは勤続年数が長くても給料は少ししか上がらず、すぐに頭打ちになってしまうでしょう。重い責任を負わなくてよいことはフリーターのメリットですが、その裏返しで正社員よりも給料が低く抑えられていることが背景にあります。

フリーターの生涯年収は、約6000万円といわれています。それに対して、正社員の生涯年収は約2億5000万円なので、大きな差です。

景気に左右されやすく生活が不安定

フリーターは正社員に比べて、生活が安定しづらいといえます。正社員は毎月一定金額の給料がもらえますが、フリーターは働いた分の給料しかもらうことができません。シフトが必ずしも希望通りになるとは限らないため、収入の計画が立てにくいことも難点です。

また収入だけでなく、雇用も不安定になりやすいでしょう。正社員と異なり、アルバイトは雇用期間が決まっているため、企業側の意向で契約が終了になってしまうリスクがあります。

景気悪化によって人員削減をするとなった場合、正社員よりもアルバイトが真っ先に削減の対象となることがほとんどです。

社会的信用が低く人生設計しにくい

収入や雇用が不安定なフリーターは、正社員と比べて社会的な信用が低いこともデメリットの一つです。20代になればクレジットカードを持つ人も増え、中には家や車の購入を検討している人もいるでしょう。

しかし、フリーターだとカードやローンの審査に通りにくくなってしまいます。家や車はまず購入できないと考えてよいでしょう。

また、フリーターであることがネックとなり、結婚をしにくくなることも考えられます。これも社会的信用が低いことの表れであり、思わぬところで影響が出てしまうこともあるでしょう。

年齢が上がるほど仕事が減る

若いうちはフリーターでも生活に困らないだけのお金を稼げるので、それでよいと考える人も多いかもしれません。しかし年齢が上がり、特に40代になってもフリーターのままでは、次第に稼ぎが減ってしまうでしょう。

なぜなら、アルバイトは基本的にほかの人でも代替可能な仕事であり、そうであれば体力のある若い人材の方が優遇されてしまいやすいからです。

加えて、年齢が上がると体力的な問題から夜勤に入ることが難しくなるなど、若いときと比べてできることが減ってしまいます。

また40代といえば、正社員なら一番脂が乗っている時期ともいえるため、同世代と比べて収入の格差も広がる一方でしょう。

大卒フリーターはキャリアチェンジのチャンス大

大卒のフリーターは、高卒などのフリーターよりもキャリアチェンジがしやすいといえます。詳細を解説するので、就職活動を検討している大卒フリーターは必見です。

応募時に学歴で足切りされにくい

企業の求人の中には、一定以上の学歴を採用の条件としているものも多くあります。応募時に大卒以上の学歴を求める企業は全体の約44%なので、この時点で高卒や専門卒のフリーターに比べて有利であることが分かります。

学歴不問の求人を含めると、大卒であれば応募できない求人はほとんどないといってよいでしょう。

大卒以上の学歴を求める企業の意図としては、地頭力の高さを判断するために学歴を条件に課していることが多いようです。

大卒であれば必ずしも採用されるとは限りませんが、少なくとも学歴がネックで足切りをされることがほとんどないのは、大きなメリットといえます。

初任給が高く給料も上がりやすい

企業によっては、学歴によって採用する職種や給与体系を分けているところも少なくありません。そして大卒の方が、そのほかの学歴よりも初任給が高く、その後の給料も上がりやすくなっています。

令和2年分の賃金構造基本統計調査によると、大卒の初任給は平均22.6万円であるのに対し、高卒の場合は平均17.7万円です。月給で約5万円の差が出ているので、年収に換算すると単純計算で60万円もの差が出ることになります。

このように、大卒という学歴は入社後も有利に働くことが分かるでしょう。

参考:令和2年賃金構造基本統計調査 結果の概況|厚生労働省

正社員を目指すなら早めに行動を

現在フリーターをしており、正社員を目指しているなら、早めに行動を起こすことをおすすめします。大卒フリーターが早く就職活動を行うべき理由を、三つ解説します。

フリーター期間が長くなるほど難易度が上がる

少々古いデータになりますが、厚生労働省の調査によると、フリーターから正社員になれた人の割合は、フリーター期間が短い方が高いことが分かっています。

フリーター期間が半年以内の場合、男女平均で64.0%の人が正社員になれていますが、3年以上の場合は48.9%まで下がります。そのため、フリーター期間が短い方が就職には有利といえるでしょう。

また、単発のアルバイトをしている人は特に注意が必要です。単発のアルバイトは一般的に職歴には書かないので、ブランクがあると思われるリスクが高くなってしまいます。

参考:若者雇用を取り巻く現状 P.15|厚生労働省

企業によっては新卒枠で応募できる

新卒とは、その年に学校を卒業、あるいは卒業予定の人のことを指します。言葉の定義に従うと、大学卒業後フリーターをしている人は、新卒ではなく『既卒』扱いとなります。

しかし2012年以降、政府は『卒業後3年以内は新卒扱いとする方針』を発表しました。そのため、大卒フリーターでも卒業後3年以内であれば、企業の新卒枠に応募できる可能性があります。

既卒よりも新卒の方が採用面で有利なので、新卒枠に応募できるうちに就職活動をするのがおすすめです。

ポテンシャルを評価してもらえる

新卒を中心とした若い人材は今までの経験ではなく、潜在能力を見込んで採用する『ポテンシャル採用』をしてもらえることが多くなっています。

ポテンシャル採用はこれからの成長を期待した採用方法のため、未経験の仕事にもチャレンジしやすいといったメリットがあります。

ただし多くの場合、ポテンシャルがあると見込んでくれるのは、伸びしろが大きい若い人材です。そのため、年齢が上がると『即戦力』を求められることが多く、何もスキルがないと就職が難しくなってしまいます。

正社員を目指すためにやるべきこと

フリーターから正社員を目指す人に向けて、就職活動を成功させるためにやるべきことを四つ解説します。以下で解説することを実行に移し、ぜひ正社員の座を勝ち取りましょう。

フリーターをやめる理由を明確にする

まずは、フリーターから脱却するべき確固たる理由を持つことが大切です。就職活動をしていると、なかなか内定がもらえずモチベーションの維持が難しくなってしまう時期もあるでしょう。

そのときに正社員になる目的がはっきりしていないと、「もうフリーターでもいいや」と就職活動を断念してしまう可能性があります。

『収入が安定しない』『スキルが身に付かない』など、フリーターを続けることのデメリットを腹落ちさせられれば、諦めずに就職活動を続けられるでしょう。

自己分析を行って強みを見つける

自分に合った仕事を見つけるには、自己分析が必須です。自己分析とは、自分の強みや価値観を理解する作業のことです。

自己分析のやり方はいくつかありますが、一番メジャーな方法は『過去を振り返る』ことでしょう。感情が強く動いた過去のエピソードを書き出し、そのとき感じたことや学んだことを整理していきます。

過去を振り返ることで、自分がどのような考え方を持ち、何が得意で何が苦手かが分かるでしょう。仕事を探す際は、自分の強みを発揮できて、自分の価値観に合った企業を見つけることが重要です。

今後のキャリアプランを考える

どの企業で働くかは、今後のキャリアプランに大きな影響を与えます。そのため、事前に自分のキャリアプランを明確にし、それを実現できそうな企業を探す必要があります。

キャリアプランを考えるときは、1年後、3年後、5年後、10年後とそれぞれどうなっていたいかを考えると効果的です。また、結婚や出産などのライフプランと合わせて考えることも大切です。

そして、1度立てたキャリアプランは、必ずしも無理に守ろうとする必要はありません。途中で自分の状況や考え方が変わることもあるでしょう。そのときは、柔軟に変更すればよいのです。

仕事に求める条件を整理する

企業を探す際は、自分が企業に求める条件を明確にしましょう。何百万社もある企業の中から、自分に合った1社を選ぶのは容易ではありません。

条件がはっきりしていないと、『給料が高い』『オフィスがきれい』など、目先の条件で企業を決めてしまう可能性があります。本当はワーク・ライフ・バランスを大切にしたいのに、給料が高い分激務となる企業に入ってしまうといったことにもなりかねません。

仕事に求める条件は人それぞれです。スキルアップを重視するのか、勤務地や休日などの条件、あるいは福利厚生を求めるのかをはっきりさせ、条件に合った企業に応募することがポイントです。

大卒フリーターが仕事を探す方法

大卒のフリーターは、どのように仕事を探せばよいのでしょうか?大卒フリーターが仕事を探す方法を二つ解説します。

転職エージェントを利用する

就職活動をするなら、1人でするよりも転職エージェントを使った方が効率的に進められます。転職エージェントは、担当者が求職者のキャリアプランに沿って、おすすめの企業を紹介してくれるサービスです。

求人紹介だけでなく、職務経歴書の書き方や面接対策なども行ってくれます。サービスによって強みが異なり、独自の求人を持っているところも多いので、複数社に登録するとよいでしょう。

また、就職するためにアピールできるスキルがない人は、インターンシップに参加するのもおすすめです。リバラボインターンシップでは、高卒など学歴に自信がない人や、就職活動に失敗してしまった大卒の人に特化した研修プログラムを実施しています。

スキルのない状態から、正社員として就職するためのスキルを身に付けられるだけでなく、研修期間は職務経歴として書くこともできます。興味がある人は、1度無料相談に申し込んでみましょう。

リバラボインターンシップ

求人情報サイトで検索する

求人情報サイトは、求人情報の掲載に特化したサービスです。転職エージェントは担当者が求人への応募や面接の日程調整を代わりに行ってくれますが、求人情報サイトの場合は応募から選考の日程調整などを自分で行うことになります。

選考の管理を自分でしなければならない分、自分のタイミングで求人をチェックしたり応募できたりするでしょう。

また、求人情報サイトには特定の職種・業界、属性に特化したものや、あらゆる種類の求人を掲載する総合型のものなどがあります。職種・業界特化型と総合型など、異なる強みを持つサイトをいくつか登録するのがおすすめです。

学歴を生かして目指すキャリアを実現しよう

大卒フリーターの強みは、高卒や専門卒に比べて正社員採用へのチャンスが大きいことです。特に卒業後3年以内であれば新卒扱いで応募できる企業も多いので、就職活動を検討しているなら早めに行動することが重要です。

フリーターは自由な働き方ができることがメリットですが、将来的には収入面や雇用面の不安が大きくなってしまいます。そのため、フリーターを続ける理由が特になければ、正社員を目指すことをおすすめします。学歴を生かして、自分の描くキャリアを実現しましょう。



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