「大学中退でも給料が安定する」
「親を安心させて、認められたい」
そう考える人は多く、大学中退でも公務員になることができたら勝ちだと考えます。
そこで今回は、大学中退後に公務員を目指す前に見て欲しい3つの事実についてお話します。
公務員と民間企業のどちらが良いか、本記事で比較して検討してみてください。
大学中退者が公務員を目指す前に知っておくべき3つの事実
まずは、大学中退者が目の当たりにする3つの真実をお教えしましょう。
- 公務員(大学中退者)の月収・年収は歳を重ねると意外と高め
- 公務員の多くは学歴社会
- 公務員は全業種の中でも満足度が低い
大学中退者は学歴上、高卒という扱いになることを忘れずに覚えておきましょう。
大学中退者で公務員になった場合の月収・年収
さっそく、月収や年収を以下の算出方法で計算していきます。
- 月給:基本給+諸手当
- 年収:月給×12ヶ月+ボーナス
- ボーナス:月給×4ヶ月分
- 月給:基本給+諸手当(残業代など)
- 年収:月給×12ヶ月+ボーナス
- ボーナス:(基本給+地域手当)×4ヶ月分
あくまでも平均的な月収・年収なので、働く地域や役職によって給料に差が出ます。
▼大学中退20〜23歳の年収・平均給与比較表
月収 | 年収 | |
---|---|---|
国家公務員(一般職) | 185,782円 | 297万円 |
地方公務員(都道府県庁) | 212,670円 | 330万円 |
地方公務員(政令都市) | 227,103円 | 352万円 |
地方公務員(特別区) | 243,338円 | 372万円 |
地方公務員(市役所) | 206,614円 | 320万円 |
地方公務員(町村役場) | 216,818円 | 336万円 |
参照:人事院「平成30年国家公務員給与等実態調査の結果」、総務省「平成29年地方公務員給与の実態」
▼大学中退56〜59歳の年収・平均給与比較
月収 | 年収 | |
---|---|---|
国家公務員(一般職) | 496,838円 | 794万円 |
地方公務員(都道府県庁) | 482,951円 | 747万円 |
地方公務員(政令都市) | 520,276円 | 799万円 |
地方公務員(特別区) | 534,433円 | 831万円 |
地方公務員(市役所) | 474,115円 | 736万円 |
地方公務員(町村役場) | 445,176円 | 693万円 |
参照:人事院「平成30年国家公務員給与等実態調査の結果」、総務省「平成29年地方公務員給与の実態」
- 国家公務員(一般職)は年齢と共に給料が大きく上がる
20歳時の給料は低くても退職間近になると他の地方公務員とほぼ同じ額になる - 地方公務員といっても働く場所によって月収・年収に差が出る
地方公務員は地域手当や役職によって給料にかなり差が出る
上記の通り、大学中退で公務員になっても、歳を重ねれば意外と給料は多くもらえます。
まあ、難関な公務員試験を受ける必要があるから当然かもしれないな。。
ちなみに、業種によっては就職後もさまざまな試験を受けないといけないんだ。
公務員の多くは学歴社会になっている
この章の注目は、公務員は学歴社会であることです。
平成30年の全地方公共団体における学歴別の職員割合を見てみましょう。
▼職種別・学歴別の職員構成割合
大学卒 | 短大卒 | 高校卒 | |
---|---|---|---|
一般行政職 | 66.7% | 8.8% | 24.2% |
技能労務職 | 2.3% | 5.9% | 66.1% |
高等(特別支援・専修 ・各種)学校教育職 | 95.3% | 2.3% | 2.4% |
小・中学校(幼稚園)教育職 | 93.4% | 6.6% | 0.0% |
警察職 | 52.2% | 3.8% | 44.0% |
参照:総務省「平成30年地方公務員給与の実態」
学歴別職員構成を職種別にみると、技能労務職以外の職種では、大学卒の構成比が 最も高く、技能労務職では、高校卒と中学卒がその大半を占めている。
引用:総務省「平成30年地方公務員給与の実態」
- 技能労務職を除けば大卒の割合が非常に高い
- 一般行政職でも8割程度が大卒
- 教育職においては大学中退(高卒)の割合はほぼない
大卒が独占する状況で、大学中退者が出世することは極めて困難です。
先に大卒の後輩が出世するケースが多いことを覚えてきましょう。
公務員は全業種の中で満足度ワースト5に入る
SNS投稿分析のスナップレイスの調査によると、『公務員は全業種の中で満足度がワースト5』という結果が出ました。
▼17業種別の仕事満足度ランキング
引用:PRITIMES「17業種別の仕事満足度ランキング発表!ソーシャルリスニングで遂に真実が判明」
仕事満足度ランキングによると、公務員は下から4番目という結果で、仕事満足度は低いと言われています。
「公務員はやめとけ」と言っていた人たちが結構いるのかもしれないね。。
次に、公務員の仕事満足度を詳細に分析したヒストグラム(以下のグラフ)を見てみましょう。
▼公務員の仕事満足度ヒストグラム
引用:PRITIMES「17業種別の仕事満足度ランキング発表!ソーシャルリスニングで遂に真実が判明」
1が大変満足(満足度100%)、-1が大変不満(満足度0%)
- 満足感も不満もないという人が非常に多い
- 高い満足度を持つ人はほとんどいない
- 少しの満足感や少しの不満を抱える人が多い
公務員で満足度が高い人は、給与の安定性以外に仕事の面白みを感じられる職種や職場環境にいる人だと推測できます。
しかし、満足度の高い職種や職場環境にいる公務員はごくわずかです。
お仕事満足度で見れば、公務員はつまらない仕事だと思うかもしれない。
公務員が本当につまらないかは、民間企業と比較してから決めると良いぞ。
大学中退者には公務員よりも民間企業の方が良いと断言できる3大理由
公務員を目指すのはもったいない気がしてきたよ
そうだな、様々なデータを考えると『民間企業の方が良い』と考える人も多い。
それが本当なのか、これからの説明を聞いてほしい。
これからお話していくのは、大学中退者なら公務員よりも民間企業に就職する方が良いと断言する理由についてです。
業種に特化してスキルアップできる
民間企業だと、『営業』『プログラミング』『マーケティング』など専門スキルに特化して身に付けることができます。
逆に公務員は、事務処理などのスキル以外はあまり身に付きません。
専門的なスキルがないと、転職や副業を行うことが難しくなります。
というわけで、専門的なスキルを飛躍的に高めたい場合は『民間企業』が一番です。
専門的なスキルを身に付けられる優良企業に入社するのは難しいんじゃないかな
そうだな、いきなり優良企業を目指すのは正直難しい。
「バリバリ働いて稼ぎたい」
「優良企業に就職することに憧れる」
あなたが一瞬でも「そうそう…!」と思ったら、リバラボインターンシップに参加することは間違いないと断言できます。
①まず、リバラボで働く
十分な給与(平均年収400万円)や社宅完備等の福利厚生も充実
②スキルと実績を積み上げる
スキルと実績を積む環境が整っている
③高収入/高待遇な優良企業に就職
平均年収490万円以上の企業に就職することが可能
▼これだけ報酬をもらう人がゴロゴロ
副業ができる
公務員は副業禁止だもんね…!
- 会社からの給料にプラスして収入を得られる
- 仮に会社をクビになっても他から収入を得られる
- 実践的なスキルアップに繋がる
以前は副業禁止の企業が多かったのでコソコソ副業する人が多かったのですが、近年は副業を推奨している企業が増えて堂々と副業する人が増えました。
企業勤めすることで給料や価値観が固定されてしまいがちですが、副業することでより仕事にやりがいを感じられて『自分らしく働く』ことができるようになります。
これは民間企業に勤める大きなメリットです。
転職・独立しやすい
民間企業に勤めることで転職・独立しやすいというメリットもあります。
民間企業で得られたスキル・知識・経験などを武器に、転職や自分自身で事業を起こすことができるようになります。
新型コロナウィルスの影響もあり、フリーランスとして独立して在宅勤務する方も増えてきましたが、民間企業で鍛えられた専門スキルがないと独立は難しいと言えるでしょう。
また、独立や転職に必要なもう一つのものは『実績』です。
専門スキルの高さを証明するための実績があってはじめて、転職や独立する際に自分がやりたい仕事をできるようになるのです。
専門スキルと実績の両方を手に入れるために必要な環境を整えるために企業選びはどうすればいいの?
良い質問だ。実は、専門スキルと実績の両方を積み上げていくには以下の条件に合った企業を見つける必要がある。
- ある程度実力主義の会社か
勤続年数や年齢が重視される会社だと実績を出しづらい - 営業・エンジニア・人事の3職種のどれかにつけるか
将来的に高収入を得るために必要 - スキルアップできる環境が用意されているか
スキルを磨くための環境がなければ実績を出しづらい - 給与が自己投資できる程度に入ってくるか
スキルアップのために書籍や有料記事、オンラインサロンなどにお金を使えた方が効率化されるため
上記の条件に合う会社を選ばないとスキルと実績を積み上げるための環境としては不十分です。
しかし正直な話、上記の条件をクリアした会社は日本に少なく、探し出すだけで多くの時間がかかってしまいます。
結局条件に合う会社を探すのは難しいって話か。。
いや、実は簡単に上記の条件を満たす会社を見つけることができるぞ。
なぜなら、上記の条件を全てクリアしているのは『リバラボインターンシップ』だからだ。
優良企業に転職することやフリーランスとして独立することを視野に入れている場合には、リバラボインターンシップに参加することで可能性は爆発的に広がるだろう。
大学中退者の中で公務員になって損する人・得する人
なんか俺の場合、公務員を目指すより民間企業の方が向いてそう・・・
どんどんスキルアップしていく人生の方が合ってる気がする。
そうかそうか!
民間企業のメリットを見るとそんな気分になるよな。
実は、公務員になって『損する人』と『得する人』がいます。
この章で詳しく説明していくので、ご自身がどちらのタイプなのかというのを考えてみてください。
公務員になって損する人
実は大学を中退して公務員になっても、『損してしまう人』が存在します。
頑張って試験に合格しても損してしまう場合は、以下のような人です。
- 試験合格までに時間やお金がかかりそうな人
- 将来やりたい事業がある人
- 昇給を求める人
- 仕事でのスキルアップややりがいを求める人
- 転勤したくない人
- 閉鎖的な人間関係では物足りないと感じる人
- 副業に興味がある人
公務員になって得する人
一方で大学を中退した後試験に合格し公務員になると、『得する人』も存在します。
公務員になると徳が多い人は以下のようなタイプの人です。
- 公務員として働きたい理由が明確な人
- とにかく安定した職を求める人
- 土日の休みや定時上がりにこだわる人
- 地域密着の仕事にやりがいを感じる人
- 社会的信頼を重視する人
- やりたい仕事が公務員の職種の中にある人
なかなか難しいな〜
俺はやっぱり公務員だとちょっと息苦しくなるかも。
公務員になってから後悔するのでは時間の無駄になってしまうので、試験を受ける前に本当に自分が公務員になりたいのかを考えるべきです。
公務員には3種類ある
『公務員』といっても一種類ではなく、大きく分けて3つの種類に分けられます。
- 国際公務員
- 国家公務員
- 地方公務員
それぞれの種類には特色があり受験資格が異なるので、大学中退者が受験できる種類が制限されてしまうことが事実です。
しかし、『公務員』という仕事の仕組みを理解することが必要だと思いますので、この章では全ての種類について解説いたします。
では、見ていきましょう!
国際公務員
国際公務員は国連やその他の国際機関に勤務している公務員で、各国政府にとらわれない中立な立場で世界的な利益・向上・平和のために活動します。
応募資格はとても厳しく、英語、またはフランス語が堪能なことに加えて、原則として修士号以上の学位が必要です。
- 国連事務局
- 国連開発企画(UNDP)
- 国連児童基金(UNICEF)
- 世界保健機関(WHO)
- 国際通貨基金(IMF)
- 一般職
各機関の本部や世界各地の事務所において専門職のサポートとして、所属する機関の人事・会計・庶務・財務などの一般事務を行う仕事
- 専門職
専門的な知識やスキル活かしながら各種調査研究やプロジェクトを遂行していくことが主な仕事
国家公務員
国家公務員は省庁や関連する国の機関に勤務している公務員で、国全体の事業や運営に関わる業務を行います。
国家公務員の中にも種類があるので、解説しますね。
- 総合職
将来の幹部候補生として中央省庁やその出先機関で働く - 一般職
各府省において、事務処理などの定型的な業務を担当 - 専門職
特定の行政分野に係る専門的な知識を必要とする事務を担う職員
国税専門官
財務専門官
法務省専門職員
労働基準監督官
皇宮護衛官
食品衛生監視員
航空管制官
刑務官
入国警備官
税務職員
航空保安大学生
海上保安大学生
海上保安学生
気象大学校 - 特別職
選挙や議会の決議、任命などの特別な手続きによって選ばれる職
内閣総理大臣
国務大臣
大公使
国会職員
裁判官
裁判所職員
防衛庁職員
地方公務員
地方公務員は地方自治体に勤務している公務員のことで、主に地域に密着した事業や住民サービスを行います。
地方公務員の中にも様々な種類の仕事があるので、詳しく解説します。
- 一般行政職
事務処理などの定型的な業務を担当 - 技術職
建築・土木・機会・電子・電気・情報・化学・農学・畜産などの各分野ごとの専門的な仕事を担う職種 - 公安職
国の治安・安全をつかさどる仕事に就く公務員(警察官・消防官) - 資格・免許職
公的な資格や免許が必要な職種で学校の単位や専門的な知識、技術が必要な場合が多い
看護師
栄養士
教員
保育士
司書 - 特別職
選挙や議会の決議、任命などの特別な手続きによって選ばれる職
都道府県知事・副知事
市町村長・副市長村長
議員
行政委員会の委員
そういうことだ!
国際公務員は大学卒業者の中でもずば抜けて優秀でないと難しいんだ。
しかし、国家公務員と地方公務員は大学中退者でも十分可能性があるってことじゃ!
大学中退者でも受験できる国家公務員試験
ここでは大学中退者で「公務員を目指す!」という方に向けて、大学中退者でも受験できる国家公務員試験をご紹介します。
国家公務員試験は学歴別に実施されることが多く、一般的大学中退者は一般的に高卒者を対象に実施される試験を受験することになります。
- 一般職
5つの採用区分(事務と技術、農業、農業土木、林業)があり、合格すれば事務処理などの業務に従事することになります。 - 専門職
合格すれば入国警備官・刑務官・税務職員・海上保安大学校学生など専門的な知識を必要とする業務に従事することになります。 - その他
衆議院事務局職員・参議院事務局職員・裁判所職員などの試験も受験することができます。
大学中退者でも受験できる地方公務員試験
次に、より地域と密接な仕事ができる『地方公務員』になりたいという方に向けて、大学中退者でも受験できる地方公務員試験もご紹介します。
地方公務員試験は各自治体によって実施されているのが特徴で、年齢や学歴によって受験できる試験が異なります。
- 事務系
合格すれば本庁や出先機関などで経理・庶務・政策遂行を担当する業務に携わります。主な職種例としては学校事務・行政事務・警察事務があります。 - 技術系
合格すれば、建築・土木・機会・電子・電気・情報・化学・農学・畜産などの各分野ごとの専門的な仕事を担うことになります。 - 警察官
合格すれば警察官として働くことになります。採用試験は各都道府県ごとに実施されており、受験資格に身長や視力などの身体基準を設けられています。 - 消防官
合格すれば消防官として働くことになります。採用試験は各市町村ごとに実施されていますが、東京都だけは都単位で行われています。
まとめ
『大学中退者が公務員を目指す前に知っておくべき3大事実』をご覧いただき、いかがでしたか?
『公務員=安定』だから公務員になりたいと考えていた方も、実際はそうではないということがお分りいただけましたでしょうか。
それではこの記事をおさらいしていきます!
- 大学中退者が安易に公務員を目指すべきではない
- やはり大学中退者でも公務員になれば給料は安定する
- 公務員も実質学歴社会なので高卒扱いだと出世は厳しい
- 民間企業の方がやりがいを持って働ける可能性が高い
- 大学中退者が公務員を目指す場合職種が制限される
本当に公務員として働きたい理由が明確な場合は、やりたい仕事ができる上に安定した給与がもらえて徳が多いです。
しかし、そうでない場合には後から後悔してしまう可能性もあるので、民間企業への就職を検討してみるのも良いでしょう。
しかし、大学中退で公務員になった人に聞くと「公務員はやめとけ」と言う人も多い。