「適性がないから営業成績が悪い」
「コミュ力が低いから適性がない」
営業職の成績は、契約件数などで測られており、成績が悪いと適性がないと考えてしまいます。
また、コミュニケーション能力が低いと感じていても適性がないと考えてしまいがちです。
しかし、現状の営業成績が悪かったり、コミュニケーション能力が低いと感じているだけで適性がないとは言えません。
本記事では、様々な視点から営業職の適性があるかを判断できるチェック項目を解説していきます。
世間一般で知られている営業職のイメージと実際の営業職はかなりかけ離れています。
本記事で、営業職の本当の姿を知りながら、本質的に適性があるか判断してみてください。
営業職の適正 | スキル編
この章では、営業職に向いている人のスキルの特徴について解説していきます。
具体的にどのようなスキルを持ち合わせている人が営業職は適しているのかを紹介しますね。
- 課題発見力
- ロジカルシンキング
- 仮説を立てる力
では、一つずつみていきましょう。
1.課題発見力
ここでは営業職の人が営業職に必要だと思うスキルを調査したデータを元に、スキルの適性を考えていきます。
▼営業職1500人に聞いた「営業職に必要なスキル」
参照:「課題発見力」と「ヒアリング力」が2本柱!営業職1500人に聞いた「16分野別」絶対不可欠スキル
調査によると、営業職の人たちが営業の仕事に必要なスキルと感じているのは「課題発見力」です。
つまり、「課題発見力」に長けている人が営業職としての適性があると言えます。
- 相手にとっての課題を見つける力
- 自分の営業行為の課題を見つける力
以下のように数値分析から課題を発見しようとする営業マンは、後々良い結果を生み出すことが多いのです。
- 営業成績を細かく数値化する
- 営業成績を多面的に分析する
ただ結果を見つめていても改善点が自然に見えてくることはありません。
結果を分析し様々な角度から見つめることで、課題が浮かび上がってくるのです。
「多分これが原因だ」という曖昧な考え方でなく、論理的に考えて改善点を探すのがポイントです。
成績不振の際に、「なぜ?」を繰り返し改善点を見つけられる人は営業職で成長していける人です。
改善点を見つける能力が高い人ほど、営業職で結果を出し続けていける人材ということです。
2.ロジカルシンキング
また、他にも「ロジカルシンキング」ができる人は営業職に適性があると言えます。
- 情報を整理するスキル
- 物事を論理的に考えるスキル
▼営業職1500人に聞いた「営業職に必要なスキル」
参照:「課題発見力」と「ヒアリング力」が2本柱!営業職1500人に聞いた「16分野別」絶対不可欠スキル
「ロジカルシンキング力」は、上位の「ヒアリング力」「対人コミュニケーション力」を実際に営業に活かす能力です。
仮にロジカルシンキングができない人が、人の話を聞けたり良い情報を持っていたとしてもそれは営業の役に立ちません。
ロジカルシンキングスキルがある人こそ、営業で顧客に伝えるべき価値を的確に伝えることができるので良い業績に繋がります。
実際、ロジカルシンキング力がある人の営業トークは、以下のように論理的に内容が構成されています。
- 結論
この問題を解決するには○○のキャンペーンが有効だと考えました - 根拠
なぜなら、問題の理由は△△だからです。キャンペーンを打ち出せば△△は問題ではなくなります - 再度結論
よって、○○のキャンペーンを打ち出すべきだと考えました
営業職は、自分の商材が相手にとって必要な理由を論理的に証言できるかが大きなポイントです。
ロジカルシンキング力は営業職には欠かせないスキルなのです。
3.仮説を立てる力
そして、データではあまり多くの高い数値が出ませんでしたが、「仮説を立てる力」も重要な項目です。
- 商材が売れた理由/売れない理由に対する仮説を立てる力
- 適切な仮説を立てることで、商材ニーズのある層へアプローチが可能になる
▼営業職1500人に聞いた「営業職に必要なスキル」
参照:「課題発見力」と「ヒアリング力」が2本柱!営業職1500人に聞いた「16分野別」絶対不可欠スキル
営業職なら、商材が売れる理由や売れない理由の仮説を立て、それを検証していく行為が必須です。
ここで、営業職として現状に対して仮説を立てる際の例をご紹介します。
営業職が売り上げデータなどから仮説を立てることで、そこから企業の課題が見えてくる場合が多くあります。
よって、この「仮説を立てる力」に長けている人は、営業職としての適性がある人と言えるのです。
参考:営業職に向いている人&向いていない人の特徴や性格10選|成功者の共通点も解説
営業職の適正 | コミュニケーション編
ここでは、コミュニケーションに観点をおき、営業職の適性を解説していきます。
営業に向いている人は、コミュニケーションに関して共通した特徴を持っていることが多いです。
- 話を聞くのが好き
- 贈り物が好き
- サプライズが好き
- 初対面で印象が残りやすい
では、一つずつみていきましょう。
1.話を聞くのが好き
話を聞くのが好きな人は営業に適性があり、営業職として活躍できる可能性が非常に高いです。
なぜなら営業職には相手の話を聞く「ヒアリング力」が求められているためです。
特に、以下のようなことが自然にできる人はかなり営業職に向いています。
- 相手の目を見て話を聞く
- 適度なあいづちを入れる
- 反応を示し興味を持っている意思表示をする
相手が自然と話しやすい空気を作れる人は、営業職として良い成績を残せる可能性が高いです。
営業先で顧客の話をしっかりと聞けると、契約に結びつきやすくなりますからね。
もともと話を聞くのが好きな人は、営業職がまさに転職と言っても過言ではありません。
2.贈り物(プレゼント)が好き
営業職の人には、贈り物が好きという特徴もあります。
営業職は、「相手(顧客)が課題を解決し満足する状態」を常に考える仕事です。
営業職はいわば商材を契約してもらうことで、相手に価値を送ります。
その意味で、プレゼントを選んだり贈ったりするのが好きな人の方が営業に向いているのです。
- 相手が喜びそうなものは何か
- そのプレゼントを選ぶと相手はどう反応するだろうか
プレゼントを贈る思考は営業に必要な思考で、日常的に人に贈り物をする人ほど営業職に適しています。
3.サプライズが好き
また、サプライズが好きな人も営業職に適性があると言えます。
営業はまさに「相手の視点」で考えることの連続です。
サプライズをするときには、相手を驚かせて喜ばせる方法が何かを考えますよね。
サプライズを頭の中でシミュレーションするには、「相手の立場に立って考える」のが不可欠です。
サプライズを考えるのと、営業職としてお客様が驚くような提案を考えるのは同じです。
そこで、サプライズ好きの人は営業職に適性があると言えるのです。
4.初対面で印象が残りやすい
そして、初対面で印象が残りやすい人も営業職に適性があります。
初対面で「印象に残りやすい人」と「印象に残りにくい人」がいますよね。
商品が売れるか否かは「営業マンに対する顧客の持つイメージ」に大きく左右されます。
そこで、営業マン自体がどれだけ印象を残せるかというポイントも大事です。
そのため、初対面で印象に残りやすい人は営業をする上でかなり有利です。
どのような理由でも良いのですが、相手に覚えてもらえる特徴のある人は営業に適性があるのです。
営業職の適正 | 準備編
次に、「準備」に観点をおいて、営業職の適性について説明します。
営業職では、営業前に質の高い準備ができる人ほど、良い営業成績を残せると言われています。
- 資料
- 話のネタ
- 顧客のプロフィール
このような質の高い準備ができる人の特徴を考えると、自然と適性が見えてきます。
- 資料作成が得意
- 事前情報の収集が得意
- 根回しが得意
では、一つずつみていきましょう。
1.資料作成が得意
まず、資料作成が得意な人は、営業職に向いていると言えます。
なぜなら資料作成は、営業職に欠かせない仕事の一つだからです。
営業職は常に「顧客に伝わりやすい資料作成」を行い、それを武器に営業活動を行います。
もともと「資料作成が苦ではない人」や「図や表を用いた資料作成が得意な人」は営業向きです。
営業以前の準備段階で力を発揮すれば、顧客からの理解も得やすくなりますからね。
2.事前情報の収集が得意
また、事前情報の収集が得意な人も営業職に向いていると言えます。
「顧客が理解しやすい資料」を作成する際には、事前の情報取集が必要不可欠です。
事前収集では以下のような情報を得ることができ、これは営業に欠かせない情報です。
- 顧客が求めているもの
- 顧客が抱える課題
何事に関しても情報を集めるのが好き、調べるのが得意!という人は営業職に適しています。
3.根回しが得意
そして、根回しが得意な人も実は営業職に向いているかもしれません。
根回しというと、多くの人がネガティブなイメージを持ちますよね。
しかし、売れる営業職は事前の根回しを必ず行い、契約を勝ち取っています。
なぜなら、根回しができなければ顧客に心を開いてもらえず情報収集ができないからです。
営業職で根回しが得意な人には、以下のような特徴があります。
- 交流関係が広い
- 根回しをすべき相手がわかる
- 行動力がある
根回しができなければ、営業の世界で成功できないと言えるほど、営業にとって大事なことです。
ネガティブイメージの強い「根回し」ですが、事前準備で周囲から追い詰めていく方法もあります。
あまり意識しすぎる必要はありませんが、頭に入れておきましょう。
営業職の適正 | 知識編
この章では、営業職に向いている人の知識的な特徴について解説していきます。
知識がなければ顧客に対して商品の価値を伝えることはできません。
そこで、営業職に向いている人がどんな知識を持っているかを考えていきましょう。
- 業界に特化した専門知識がある
- 趣味で会話できる知識がある
- 知らないことにできる
- 知らなかったら興味を持って質問できる
では、一つずつみていきましょう。
1.業界に特化した専門知識がある
業界に特化した専門知識がある人は、営業職に適性があると言えます。
契約を勝ち取るには、自分の取り扱う商品や商品に関わる業界に関する知識が必要不可欠です。
表面上の浅い知識だけを持って営業活動に励んでも、顧客からすぐに見抜かれてしまいます。
業界に特化した専門知識を持っていれば「この人は頼りになるなぁ」と感じられることが多いです。
そうすると商品の価値を伝える際にも当然説得力が上がります。
また、営業職は専門知識が必要な業界では月収や年収も高く、専門知識がある人は特に稼ぎやすい職種です。
▼専門知識と給料の関係
業界 | 商材専門知識 | 平均月収 | 平均年収 |
---|---|---|---|
MR(医薬情報担当者) | 必須 | 44万円 | 658万円 |
医薬品メーカー | 必須 | 44万円 | 659万円 |
証券 | 必須 | 33万円 | 498万円 |
家具・雑貨・インテリア | 不要 | 26万円 | 397万円 |
サービス | 不要 | 26万円 | 397万円 |
参考:転職サイトdoda「職種別平均年収ランキング最新版(2019年)」
※上記の表は横にスクロールできます
したがって、業界に関する知識レベルが高い人ほど、営業職に向いていると言えるのです。
2.趣味で会話できる知識がある
また、趣味で会話できる知識がある人も営業職に向いているとも言えます。
できる営業マンは、顧客の関心を引くためのトークの引き出しが豊富にあります。
普段から多趣味で様々なトピックの話題についていける人は、その特徴を仕事に活かすことができます。
顧客の気分を良くするためにも、場を盛り上げるトークも時としては必要ですよ。
3.知らないことにできる
そして、知っていることを「知らないことにできる」人も営業に適性があると言えます。
知らないふりをする、というのは言ってみれば会話を盛り上げるためのテクニックです。
「相手に会話の主導権を委ねる」為に、時には知っていることを知らないように振る舞うことも大切です。
相手から振られた話の内容に関して常に自分の持つ知識を披露する場合、相手が話をしにくくなります。
広い知識がある物知りでも「何でも知っていることに自負がある」ことが丸見えだと、あまり良い印象がありません。
知らないふりができる人はコミュニケーションを円滑にし、相手の気分をよくさせることができます。
営業向きなのは言うまでもありませんね。
4.知らなかったら興味を持って質問できる
そして、知らないことに興味を持って質問できる人も営業職に適性があります。
知らないことに興味を持って質問できる人は、顧客とも良好な関係を築ける可能性があります。
営業で相手に信頼してもらう為には、知らないことを伝えた上で興味を持ち質問することが大事です。
営業職は時として相手が話したいことを話せる場を提供してあげることも必要です。
素直に「それって何?知りたい!」と前のめりに興味を持って質問できる人は、営業でも結果を残せる可能性が高いのです。
営業職の適正 | 性格編
この章では、営業職に向いている人の性格的な特徴について解説していきます。
メンタル的に厳しいノルマがある営業職は、以下のような性格の人が活躍しやすい職種です。
- 「頼るのが得意」or「頼られることが多い」
- 負けず嫌い
まだあまりピンときていないかもしれませんが、一つずつ説明していきますね。
1.頼るのが得意or頼られることが多い
まず、「頼るのが得意」or「頼られることが多い」人は営業職に向いています。
営業で成果を上げている人は、以下のようなタイプが多いのが特徴です。
- 人当たりがよく、愛嬌を武器に営業するタイプ
→頼るのが得意 - 着実に堅く信頼を勝ち取り契約に結びつけていくタイプ
→頼られることが多い
どちらも共通して「相手の心を掴んで課題を発見して解決する」ことで、契約を勝ち取っています。
顧客も人なので、人間関係を築くことができなければ信用を勝ち取ることができません。
そこで、普段から人に頼ったり頼られたりと信頼関係を築いている人が営業にも向いているのです。
2.負けず嫌い
また、負けず嫌いな一面がある人は営業でもそれを発揮して、活躍できる可能性があります。
営業職は、毎日が競争です。
- 他社より自社の商品のシェアを上げなければ!
- 同期の○○に今月抜かれそうだ、やばい!
常に誰かや何かと自分を比べながら、その中で勝てる方法を模索していくのが営業職です。
負けることに対してあまり抵抗のない人や競争心が弱い人は、正直営業職は合わないでしょう。
「絶対負けたくないから必死にやってやる!」くらいの負けず嫌いの方が、成果に繋がります。
営業職は嫌でも競争があるので、もともと競争が好き、負けず嫌いな人の方が適性なのです。
まとめ
この記事では、以下5つの視点から営業職に向いている人の特徴を解説してきました。
- コミュニケーション
- 準備
- 知識
- 性格
- スキル
営業職は、適性さえあれば学歴やこれまでの職歴に自信のない人が一発逆転を目指すのにぴったりです。
「自分には向いてないや」
このように考える前に、何か一つでも適性があれば可能性を信じて挑戦するのもありです。
ただ、「適性があるからと言ってすぐに営業職として就職してその道を進むのは不安だ!」という人もいますよね。
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自分に営業職としての適性が一つでもあるならば、ぜひ相談を考えてみてくださいね。
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