転職者向け履歴書の書き方。項目別に正しい書き方とマナーを解説

転職における履歴書では、前職の経験や身につけた能力が評価されます。免許や資格、志望動機で自己PRしましょう。誤字脱字なく簡潔に書かれた履歴書は、それだけで好印象です。転職用の履歴書の正しい書き方と記入のコツ、注意点を解説します。

転職用の履歴書の基本を知っておこう

(出典) pexels.com

履歴書は就職活動においてとても重要です。書類選考の資料として使われるのはもちろん、内容や提出形式なども含めて社会人としての常識があるかをチェックする材料にされることもあります。

ここでは、転職者向けの履歴書を作る上での基本を押さえておきましょう。

自分に合わせたフォーマットを選ぶ

履歴書のフォーマットは、新卒採用・中途採用・アルバイトなど募集条件によって異なるため、自分に合ったフォーマットを選びます。

企業によっては履歴書に『JIS規格』のフォーマットを指定してくる場合もあるため、応募条件に合わせて準備しましょう。フォーマットの指定がなければ、自分で自由に選んで問題ありません。

履歴書は、市販のものやWEBでダウンロードできるものなど、さまざまな種類があります。転職者用の履歴書には、転職理由や前職の経験を書く欄が大きくとられたフォーマットのものが向いています。

転職者の前職や退職理由を重視する企業も多いため、過去の実績や資格をたくさん書ける人は、職務経歴の欄が大きなものを選びましょう。転職経験が少なく書ける内容が少ない場合は、一般的な履歴書を選んで余白を減らすのも一つの手です。

作成は手書きでもパソコンでもOK

応募先の企業側から指定がない限り、履歴書は手書きでもパソコンでの作成でもかまいません。

企業の採用担当者によっては「手書きの方が個性が出る・熱意が伝わる」と考える人もいれば「パソコン作成の方が読みやすい」「最低限のパソコンスキルの証明になる」と考える人もいます。

作成方法の違いが選考に影響することはほとんどなく、単に担当者の好みの問題にすぎません。企業ごとの応募要項を守り、しっかりと内容を書き込んでさえいれば、自分の作りやすい方法を選んでよいでしょう。

基本情報の書き方

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転職を決意し、いざ履歴書を書こうとすると、書き方が分からず手が止まってしまう人も多いのではないでしょうか。

まずは履歴書に記入する情報のうち、日付の書き方や氏名、連絡先など基本情報の書き方を解説します。

日付と年号の表記

履歴書の上部には、履歴書を提出する日付を記入しましょう。基本的には、採用担当者が履歴書を手にとる日を記入します。

持参する場合やWEB応募の場合は、履歴書を提出する当日の日付を記入しましょう。郵送でいつ到着するか分からない場合は、投函日でOKです。

提出日欄に加え、学歴・職歴欄や取得資格欄には年号を記入する欄がありますが、元号と西暦どちらかで統一しましょう。どちらを使っても問題はありません。

また履歴書の多くは横書きのため、数字を記入する際には漢数字ではなくアラビア数字で記入するのが一般的です。

氏名や連絡先

履歴書の氏名や連絡先は正確に記入し、かつ読む人が分かりやすいように工夫しましょう。名前を書く際は、姓と名の間には1文字分くらいのスペースを空けます。ふりがなは『かな』ならひらがな、『カナ』ならカタカナで記入しましょう。

連絡先も省略せず、都道府県から記入します。番地やマンション名も省略することなく正確に書きましょう。現住所と連絡先が同じ場合は『同上』と記入します。

電話番号とメールアドレスは、応募企業から面接日や合否連絡が届く連絡先のため、間違いは厳禁です。日中に連絡がつく電話番号と、メールがすぐに確認できるアドレスを選んで記入しましょう。

印鑑を押す履歴書の場合は、朱肉汚れを防ぐために、必要情報をすべて記入してから最後に押印するのがおすすめです。

証明写真のルール

履歴書の証明写真は、スーツ着用で顔がはっきり分かるものを使います。髪が顔にかかっていたり、一部切れたりしている写真はNGです。直近3カ月以内の写真を用意しましょう。

履歴書用の写真は『縦3.6〜4cm×横2.4〜3cm』が規定サイズです。証明写真機や写真スタジオで撮影する場合、履歴書用写真を指定すればサイズは調整されます。

証明写真は、採用担当者に好印象を与えるための重要な要素です。スーツの襟元や中に着るシャツは清潔感のあるものを選び、口角を上げて目をしっかり開きましょう。

万が一証明写真がはがれてしまった場合に備え、裏面に名前を記入しておくことをおすすめします。

学歴・職歴の書き方

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履歴書の学歴と職歴欄は、ある程度記入のルールが決まっています。記入欄にも行が引かれており、書く内容を間違ったり1行ずらして記入してしまったりと失敗しやすい項目です。

ミスを事前に減らすためにも、学歴・職歴の正しい書き方を押さえておきましょう。

学歴は正式名称で記入する

学歴を記入する際、学校名は正式名称で記入します。学部学科や専攻のある場合は、学校名の後に続けて書きましょう。

転職者向けの履歴書では、学歴よりも職歴と現在のスキルを重視する傾向があるため、義務教育まで細かく書く必要はなく、高校入学からの記入でOKです。

学歴は入学年月と卒業年月を記入します。病気や家庭の事情などで長期の留年や中退がある場合、履歴書にはその理由を簡潔に書いておきましょう。面接時に正当な理由を話せる準備があれば問題ありません。

職歴は簡潔に書く

職歴は、転職者向けの履歴書の中で特に重要なので、読み手に分かりやすいように簡潔に書くことが大切です。学歴と同様、会社名や役職は正式名称を書きましょう。『株式会社』『有限会社』なども略さず記入します。

働いていた会社の入社年月と退職年月も記入しましょう。『○○株式会社 入社(または退職)』という具合に、企業名から少しスペースを空けて入社・退職を記入します。

会社が倒産・閉店・リストラしたために退職する場合は『会社都合により退職』、自分の都合の場合は『一身上の都合により退職』としましょう。細かい経緯は面接で聞かれた場合に答えればOKです。

職歴を書いたら、その次の行に右寄せで『以上』と書くのも忘れないようにしましょう。

アルバイトは書くべき?

正社員以外に、派遣社員や契約社員で雇用されていた場合は記入する必要がありますが、短期雇用のアルバイトやパートは記入の必要がありません。

ただし、社会人になってから1年以上にわたり雇用されていたアルバイトやパートの経歴は記載しておくとよいでしょう。その際、正社員ではなくアルバイト・パートの雇用形態で長期間働いていた背景も記載します。

アルバイトやパートの雇用形態でも、長期で働いている中で身につけた力が転職先の企業で役立つようなら十分アピールになるでしょう。

そのほかの項目の書き方

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履歴書に記載されている情報の中でも企業が重視するのが、転職希望者の能力を判断できる項目です。保有している免許や資格、特技のほか、入社意欲を確認できる志望動機の内容は選考結果を左右します。

プロフィール以外の項目をどのように書けばいいのか、ここで確認しておきましょう。

免許・資格は自己PRにつながるものを

免許や資格は、転職者の能力を目に見える形で評価できる項目です。複数の資格を持っている場合は、転職先の業務に役に立つものを選んで書き、自己PRしましょう。

免許や資格は、いつ取得したのか、何級を保有しているのか、期限が切れていないかを確認して正確に記入します。もちろん、免許も資格も正式名称で書きましょう。

現在取得していなくても、取得に向けて具体的に勉強しているものがあれば記入してかまいません。その場合、取得予定時期を具体的に記載して説得力を持たせます。

免許や資格の内容で合否結果が変わったり、採用後の配属先や仕事が決まったりすることもあるため、嘘やごまかしは厳禁です。

志望動機は理由を明確にする

志望動機は、なぜ応募先の企業を選んだのか理由を明確に書く必要があります。志望動機に説得力がないと「ほかの企業でもよいのではないか」「採用しても早期に退職するのではないか」と思われてしまうでしょう。

志望動機の理由を明確にするには、なぜその会社に入社したいか、なぜその仕事に就きたいか、自分は会社に貢献できるどんな力を持っているのかの三つを意識して書くことがポイントです。

特に、自分の過去の経験をもとに書いた志望動機には説得力があります。

趣味・特技は仕事につながるものを書く

履歴書の記入欄には趣味・特技を記入する欄がありますが、ここには仕事に役立つものを記載できるとベストです。履歴書に書く内容すべてが自己PRにつながるのだと考えましょう。

とはいえ、大げさなものを書く必要はありません。『力仕事に役立つ=筋トレ』『事務作業に役立つ=パソコン入力』など、ストレートに書きましょう。

仕事につながる趣味・特技がない場合は、面接で盛り上がりそうなものを記入するというもの一つの手です。楽器演奏やスポーツの技などの一芸があれば、採用担当者の記憶に残りやすくなります。

ただし、いくら好きであっても、選考にふさわしくない話題は避けましょう。ギャンブルや高額なショッピングなどは、人間性や金銭感覚に疑念を抱かれます。

履歴書を書くときに注意するポイント

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履歴書を書くときには、採用されたいあまり見栄を張ってしまったり、緊張して記入ミスしてしまったりというトラブルが起きがちです。履歴書を書くときに注意したいポイントを、あらかじめチェックしておきましょう。

嘘を書くのは絶対にNG

履歴書は採用後も人事部で保管されるため、嘘をつけば後々まで証拠として残ります。就職後の仕事は、選考時の情報をもとに決められるため、できない・知らないことに『経験あり』と嘘をつけば、結局自分が困ることになるのです。

特に資格が必要な仕事の場合、無資格にもかかわらず嘘をついて仕事をすれば犯罪になりかねません。嘘をついて得た仕事は、本来の自分にふさわしくないのだと理解しておきましょう。

手書きのときに気を付けたいこと

履歴書を手書きする場合は、黒の油性ボールペンか万年筆を使います。履歴書は正式な書類なので、鉛筆やシャープペンシルなど後で書き直せるものは使えません。同じ理由で、消せるボールペンもNGです。

履歴書を手書きするのは負担ですが、複数の企業で使いまわしたり、書き間違いを修正液・修正テープで直したりしないようにしましょう。『履歴書記入の手間を省きたい=入社意欲が低い』と思われてしまいます。

パソコンの場合は誤字や文字化けに注意

パソコンでの履歴書作成は、手書きよりもミスが発生しやすいものです。誤字脱字や文字化けなどの細かいところに注意しましょう。

履歴書の入力ミスをすると「確認をしないそそっかしい人」「慎重に記入しておらず、自社への志望度が低そう」など、悪印象につながります。

履歴書が完成したら、一度誰かにチェックしてもらったり、印刷してみておかしなところはないかを確認したりしましょう。特に文字化けは、印刷することで気づきやすくなります。

履歴書には人柄が出るので、正しく書こう

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履歴書は応募者の顔といわれるほど、本人の人柄が出るものです。履歴書作成の基本を守り、誠実に記入した履歴書は好感を持たれます。

応募企業に入社したいという熱意は、自己PRや志望動機の内容、そして丁寧に作られた履歴書から伝わるものです。ミスなく履歴書を完成させ、希望する企業への入社を目指しましょう。

執筆者
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