バイトを辞める理由の伝え方。円満に辞めるポイントを押さえよう

バイトを辞めるとき、相手に悪い印象を与えることなく受け入れてもらうためには理由が必要です。どのように伝えればよいのか、例文や具体例を紹介します。そのほか、辞めるときの注意点や、退職前に済ませておきたいことも見ていきましょう。

バイトを辞めるときの基本

バイトを辞めたいと思ったら、できるだけ勤務先に迷惑をかけないよう早めの報告が必要です。時期の目安や、伝え方を知っておきましょう。

辞める1カ月前には伝えよう

バイトを辞めるときには、事前の報告が欠かせません。バイト先から雇用契約書をもらっている場合は、契約上のルールに合わせるのが基本です。一般的には、1カ月以上前に申し出ることで、円満に退職できるでしょう。

シフトの提出時期や会社のルールによっては2カ月とされている場合もあるので、事前の確認がおすすめです。

次のシフトが決まる前に報告すると、勤め先はそれに合わせて人員の募集や調整ができます。突然辞めるより、同僚や上司の印象はよいでしょう。無理に引き留められるリスクも減り、スムーズに退職の準備ができます。

なお、法律上は『退職を申し出た日と退職日を含めて14日』が経過すれば、いつでも退職できると定められています。病気や家庭の事情など突発的なトラブルの場合は期日を過ぎることもあるでしょうが、なるべく早めに申し出ましょう。

責任者に直接伝えよう

バイトを辞めるときは、『責任ある立場の上司』に直接辞める意思を伝えましょう。同僚や先輩に伝えるだけでは、勝手に辞めたと判断される可能性があります。

店長や所属長など責任のある立場の人に直接話し、伝えるのが基本です。責任者が多忙なときは電話やメールでも問題ありませんが、詳細な話は後日きちんと時間を取る方がよいでしょう。

退職までのスケジュールなど、対面の方が伝えやすい内容もあります。一方的な報告にならないよう、なるべく責任者とコミュニケーションを取りながら退職の手続きを進めましょう。

バイトを辞める理由は?

『バイトを辞めたい』と伝えるだけでは、理由を聞かれることがあります。相手に納得してもらい、円満に退職するためにも理由は考えておきましょう。辞めるときに伝えやすい、無難な理由も紹介します。

辞める理由には注意が必要

辞めることを相手に納得してもらえそうにない場合は、きちんとした理由を考える必要があります。本当の理由が『なんとなく辞めたい』という場合でも、そのまま伝えると問題が起きるかもしれません。

バイトのスタッフが辞めてしまうと、その穴を埋めるために新しい人を募集する必要があります。タイミングが合わないときは、しばらく少ない人員でやっていかなければなりません。

責任者は、『できれば辞めてほしくない』と考えています。辞める意思が固まっていないと判断されると、引き留められる可能性もあるでしょう。

どうしても辞めたいからと、適当な嘘をつくのはNGです。『病気で辞める』『遠方に引っ越す』と伝えておいてすぐに別の場所で働き始めると、元のバイト先の関係者と会ったときに気まずくなるでしょう。

無難な辞める理由

はっきりとした理由があると、バイトを辞めることを納得してもらいやすくなります。『資格取得のための勉強をしたい』『本格的に就活を始めたい』とフリーターが申し出た場合、バイト先も『辞めてもらっては困る』とはいいにくいでしょう。

前向きなステップアップを考えているときは、バイトを辞める理由として正直に伝えましょう。

家庭の事情も、バイトを辞める理由としては無難な理由です。人によっては、言いにくい事情もありますので、深く追及される可能性は低いでしょう。

時間の調整が取れそうだと判断されると、時短勤務やシフト減を提案されることもあります。どうしても辞めたい場合は、しばらく働けないことをきちんと伝えましょう。

バイトを辞める理由別の例文

『どのようにバイトを辞めることを切り出せばよいか分からない』と悩んでいるなら、まずは自分の中で理由をはっきり固めましょう。パターン別の例文も紹介します。

学業に専念したい

フリーターでも、『学業に専念したい』という理由でバイトを辞めることもあります。資格試験の勉強や、資格を取るために講座で学ぶなども立派な理由です。

  • 資格を取るために試験を受けようと考えています。本格的に勉強に専念したいので、アルバイトの時間が取れなくなりそうです。○月で辞めさせていただきたいと思っています
  • ○○の資格を取るために、しばらくスクールに通って勉強することになりました。当分アルバイトの時間が取れなくなるので、○月で退職させてください

どのような場合でも、早めに相談するのがおすすめです。資格試験や講座が始まる日程は早くから分かっていることが多いため、ギリギリに伝えると印象が悪くなってしまいます。

家庭の事情

家庭の事情でバイトを辞めるときは、『バイトが続けられそうにないこと』と『短時間勤務も難しいこと』をしっかり伝えましょう。

  • 親の体調の関係で、当分家の手伝いをしなければならなくなりました。急で申し訳ないのですが、退職日について相談させてください
  • 家の事情で引っ越すことになりました。通うのが難しいので、○月○日で退職させていただけないでしょうか

家庭の事情は詳細に伝える必要はありませんが、嘘はつかないよう注意しましょう。働けないはずなのにすぐ近所で別のバイトをしていたとなると、信頼関係が崩れてしまいます。

就活をしたい

『就活をしたい』というのも、バイトを辞める理由になります。特にフリーターの場合は、一般的な退職理由です。

  • 以前から就職活動を考えていたのですが、そろそろ本格的に活動したいと思っています。バイトの時間が取れなくなるので、退職させていただきたいのですが…
  • 就職活動を始めたところ、バイトの時間を取るのが難しくなってきました。申し訳ないのですが、○月で退職させていただきたいと思っています

バイトをしながら就職活動をしている人もいるため、『短期間で就職先を決めるために本格的に活動したい』など、どうしても時間が取れないことを伝えましょう。

引き留められた場合はどうする?

バイトを辞めたいと話しても、『人が足りないから今は困る』『しばらくは続けてほしい』と引き留められることがあります。

引き留められてしまったときは、そこであきらめずに『都合のため、○日以降は出勤できない』とはっきり伝えましょう。

理由や伝え方によっては、どうしても辞めたいことが伝わっていない可能性もあります。退職までのシフトや引き継ぎに応じるのは大切ですが、自分の都合を優先させるのは問題ないでしょう。

どうしても受け入れてもらえないときは、労働相談窓口など公的機関に連絡すると対処法を相談できます。

バイトを辞める前にやるべきこと

バイトを辞める前にしておきたいことは、いろいろあります。辞めることを伝えただけで安心せず、退職までに必要な手続きを進めましょう。また、最終日にあいさつを求められることもあります。

引き継ぎや最終出勤日など重要事項を確認

バイトを辞める前に、最終出勤日までの作業や辞めてからの手続きについて確認しておきましょう。

早めに確認が必要となるのは、『引き継ぎの有無』『最終出勤日の日程』などです。最終出勤日から退職日まで、有給休暇が取得できる可能性もありますので確認しましょう。

そのほか、最終出勤日までに『最終の給与受け渡し方法』『返却物の有無』も確認が必要です。バイト先に荷物を置いているときは、最終出勤日までに引き取りも済ませておきます。

バイトを辞めたあとは、バイト先に返却すべきものを確認しておきましょう。制服や保険証など、最終出勤日に返却できないものは、辞めたのちに対面または郵送などで返却手続きを行います。

最終日のあいさつを確認

バイトの最終出勤日には、あいさつを求められることがあります。勤務時間中に退職のあいさつの時間が作られたときは、しっかりと仕事仲間に今までのお礼を伝えましょう。

全員に向けてあいさつをするときは、『今日で退職することになりました。今までありがとうございました。退職後は新しい環境でがんばっていきます』など、簡単なフレーズを考えておきましょう。

特別に時間が設けられていないときでも、帰り際に責任者やお世話になった人に簡単なあいさつをして帰るのが基本です。

『いつも助けてくださってありがとうございました』『このバイト先で働けてよかったです』など、お世話になったお礼を伝えてから辞めましょう。

バイトを辞める理由はきちんと伝えよう

バイトを辞めるときは、なるべく早めに退職の意思と理由を伝えておきましょう。バイト先の責任者も、早めの報告があれば次の人員を探しやすくなります。

嘘はつかず、『シフトを減らしたいのではなく辞めたい』ことをきちんと伝えましょう。退職を受け入れてもらったあとは、引き継ぎや最終出勤日の打ち合わせをしっかりするのがマナーです。



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