「中卒には仕事がない」そんな言葉を聞かされる方も少なくないでしょう。
多くの企業では、中卒・高卒・大卒という学歴が採用に大きく影響しています。
つまり、一般的には「中卒は本当に仕事できるの?」という偏見も少なくないのが現実です。
今回は、『中卒には仕事がないのか』というテーマで、ホントのところはどうなのか具体的に解説していきます。
『中卒は仕事ない』のは半分ホント、半分ウソ
「中卒は働き口がなく、就職できない」とあなたも聞いたことがあるのではないでしょうか?
これは結論から言うとウソでもホントでもなく、半分ホントで半分ウソなのです。
ここで、中卒と高卒の求人数や内定率、平均年収を比較し、どの程度の差があるのかを見ていきましょう。
中卒と高卒の求人数・内定率を比較
▼中卒・高卒の求人数と内定率
比較項目 | 中卒者 | 高卒者 |
---|---|---|
求人数 | 1,696 | 484,000 |
内定率 | 84.4% | 99.3% |
※出典:令和元年度「高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る 求人・求職・就職内定状況」取りまとめより
求人数が多ければ、検討できる就職先が多くなるため、仕事を探しやすくなります。
上記の表を見ると、求人数は高卒の方が圧倒的に多いのが分かります。
中卒の就職活動が難しい理由は、中卒で応募可能な求人数が少ないからなのです。
また、中卒者の内定率は84.4%と決して悪い数字ではないものの、高卒者の内定率99.3%と比較すると低いと感じてしまいます。
中卒の方が内定率が低くなってしまう大きな要因としては、仕事を探している人数に対して求人数が圧倒的に少ないことが挙げられます。
中卒と高卒の平均年収を比較
▼中卒・高卒の年収の違い
学歴 | 月額給与 | ボーナス・賞与 | 平均年収 |
---|---|---|---|
中学卒 | 280,600円 | 438,700円 | 3,805,900円 |
高校卒 | 296,900円 | 673,700円 | 4,236,500円 |
出典:「2017年 賃金構造基本統計調査」
平均年収の違いを見ると、中卒が3,805,900円、高卒が4,236,500円。
上記の表から、高卒は年間430,600円も中卒の年収より高いことが分かります。
中卒者の年収が低いのは、企業に就職してもなかなか出世できず、昇給が遅れてしまうからです。
結論:「仕事ない」の本当の意味は仕事の数と年収が少ないこと
「中卒には仕事がない」と言うわけではありません。
しかし、高卒者と比較して求人数が少ないこと、年収が低いことはまぎれもない事実です。
結論、「選べる仕事が少なく、稼げる職種になかなか就けない」ということから「中卒には仕事がない」という言われ方になってしまっているのです。
中卒が仕事を探す際にぶつかる現実
中卒者たちが就職先を探すときには、どのような壁にぶつかってしまうのでしょう。
就職活動においては、中卒は高卒以上の学歴を持つ人たちが経験しない壁を乗り越えていく必要があります。
『募集条件:高卒』に苦しめられる
マイナビ・リクナビなどの大手求人サイトでは、中卒者は「学歴不問」の求人から探さなくてはなりません。
学歴不問の求人の中には条件が「高卒以上」であることも多いです。
中卒者は、さらに限られた選択肢の中から就職先を探すことに苦しめられます。
- 高卒・学歴不問の求人:123件
- 中卒・学歴不問の求人:14件
参考:マイナビ転職「正社員求人リサーチ」より
例えば、マイナビの求人検索で「中卒」「高卒」をキーワードに指定して検索すると、上記のような結果になります。
中卒と高卒では、表示される求人数が大きく異なり、これが学歴が及ぼす影響だと言えます。
中卒OKの求人は重労働or低収入
このように、運送業や現場仕事の求人ばかりが目に飛び込んでくるのです。
中卒でも採用されやすい業種といえば「肉体労働系」の仕事がメインで、基本的に給料は低めに設定されていることが多いです。
このように、高卒と比較しても月収で2万円ほどの差があることは珍しくありません。
つまり、中卒者でも仕事はあるものの、「重労働で低収入」なことが多いと思っておきましょう。
ブラック企業に引っかかりやすい
中卒者は、求人がなかなか見つからないのが現実です。
ある程度給料の良い求人でかつ、重労働を避けるとなると、行き着く先が「ブラック企業」になってしまうことも少なくありません。
残業が多く残業代も支払われなかったり、記載されていた給料がもらえないブラック企業に多くの人が入社してしまいます。
就職しやすい職種と就職しにくい職種
中卒者は就職できないわけではありませんが、中卒であることが原因で就職しにくい職種は確かに存在します。
中卒者にとって就職しにくい職種と就職しやすい職種の特徴は以下の通りです。
- 名前の知られている有名企業や大企業
- 肉体労働以外の職種
- 運送業や肉体労働系の仕事
- サービス業(特に女性)
中卒者の求人の多くはやはり重労働系で就職しやすい職種とみて良いでしょう。
また、飲食店のホールやキッチン勤務なども比較的学歴不問中卒OKとの記載が目立ちます。
逆に、有名企業やデスクワーク・営業の仕事は、高卒以上が最低条件に設定されていて、中卒でも応募できる求人が少ないのが特徴です。
仕事がない中卒が仕事を探す方法
仕事を探す方法はいくつもありますが、今回は代表的な方法を解説します。どれか一つだけをやってみるのでもいいですし、いくつかの方法を並行してやってみるのでもいいでしょう。
大切なのは自分に合う方法かどうかです。
ハローワーク
ハローワークは最も有名な求人検索でしょう。特徴は、求人以外にも就職活動に関するセミナーや職業訓練の相談、保険の手続きなども行える点です。
また、企業の掲載料が無料なのも特徴の一つ。本来、企業は良い人を集めたいのでさまざまな媒体やサイトに有料で求人を掲載することが多いのですが、ハローワークは無料のためお金をかけずに人を集めたい企業の求人が掲載されていることも事実です。そのため、中にはブラック企業が紛れていないとは言い切れません。
気になる求人があったら、ハローワークの情報だけでなく、自分で企業のサイトを確認したりハローワークの方にヒアリングしてみることが大切です。
就職・転職サイト
就職・転職サイトは多くの求人があるので、たくさんの中から探せるのはメリットです。ですが中卒からの採用はあまり多くないのも現実。
そのためにも求人を常にチェックし、いい求人が出たらすぐに行動することが大切です。
転職エージェント
就職エージェントは、さまざまな相談をしながら自分に合った仕事を紹介してくれます。
登録段階で自分が何をしたいか、どんな仕事に就きたいか、明確でなくても問題ありません。また、エージェントがサポートしてくれるので不安も少なくなるでしょう。
企業ホームページ
入社したい企業が明確な場合は、その企業のホームページで採用情報をチェックしましょう。
就職・転職サイトには掲載していないけれど、企業のホームページに掲載されていることは多くあります。また、その逆もありますので、企業のホームページと就職・転職サイトのどちらもチェックしましょう。
友人の紹介
最近、多いのは友人の紹介からの入社です。友人の紹介であれば、その人がどんな性格・スキルで、会社に合いそうかどうかわかるため、ミスマッチが防げることはもちろん勤続年数が長い傾向にあるので、企業が力を入れています。また、転職・就職サイトに求人を掲載したり、エージェントに費用を払わなくていいので、コストが安く抑えられるのも企業に好まれている理由の一つです。
仕事がない中卒が求人を探すときの注意点
興味のある求人を見つけたとしても、その情報が正しいのかどうか、初挑戦の仕事の場合は不安もあるでしょう。そのときの対処法をお伝えさせていただきます。
給料や業務内容を要チェック
求人に書かれている情報に嘘があるとは思いたくないですが、故意でなかったとしても間違った情報が書かれていることもあります。また、他の求人と比べて異常に給料が高かったり待遇がいい場合や、業務内容が明確ではない場合は、念のため確認することをオススメします。
無理に資格を取る必要はない
求人情報に「資格があることが望ましい」と書かれていても、無理に取る必要はありません。この場合は面接時に、正直に資格がないことを話し、入社後に資格を取る意欲があることをアピールしましょう。
資格を取ってから面接を受けようとしても、そのときには面接が終わっていたり、面接を受けても落ちてしまっては資格が無駄になってしまうからです。
不安ならプロのアドバイスを聞く
初めての転職や就職、仕事、業界の場合は不安が多いことでしょう。周りに詳しい人がいないこともあります。
その場合は転職エージェントに頼るのが確実と言えます。仕事や業界のことはもちろん、面接のアドバイスもしてくれますので、不安のない活動ができるでしょう。
【逆転就職のプロ直伝】中卒でも就活で必ず勝てる3ステップ
中卒では就職先の幅がかなり限定されており、なかなか仕事が見つからないのが現実です。
だからと言って、中卒者たちが良い仕事に就けないと諦めるには早すぎます。
この章では、中卒でも希望の企業に入社するためのノウハウを3ステップで解説していきます。
これであなたも「就きたい仕事や目指す企業へ就職する」ことが確実になりますので、お見逃しのないように。
ステップ1:何を重視するのかを決める
まずはあなた自身が就職先に求めるものは何なのかを考えましょう。
就職先に求めるものの中で『特に重要度が高いと考えられるものが何なのか』で優先順位を決めるのです。
- 職種
- 給料
- 職場環境(人間関係を含む働きやすさ)
- 勤務時間や休日の日数
現実的にはどこかで妥協する必要があるため、特に自分にとって重要であるものが何かを見極めることが大切です。
特に優先したいものを理解することで、目指すべき職種や企業が絞りやすくなります。
ステップ2:スキルと実績を積み上げやすい会社を探す
中卒者がスキルや実績もないまま、条件の良い優良企業に就職できる可能性は低いです。
しかし、スキルと実績を積んだ人材になることができれば、有名企業や人気企業に高い確率で就職できるようになります。
いやいや、スキルと実績なんてどうやって積み上げればいいのよ、、
そう考えたあなたは、スキルと実績が積み上げやすい会社を探すことに専念しましょう。
そう言うけどね、スキルと実績を積み上げやすい会社ってどんな会社なのよ、、
焦りを隠せないそんなあなたは、以下の『会社選びの4つのポイント』を頭に入れて会社探しをすることが必要です。
- ある程度実力主義の会社か
勤続年数や年齢が重視される会社だと実績を出しづらい - 最終的な目標となる企業に入るための職種があるか
ステップ1で決めた基準をもとに最終的に目指すべき企業と職種を決めておきましょう - スキルアップできる環境が用意されているか
スキルを磨くための環境がなければ実績を出しづらい - 給与が自己投資できる程度に入ってくるか
スキルアップのために書籍や有料記事、オンラインサロンなどにお金を使えるとスキルアップのスピードを高めることができる
だいぶ条件きつくないか…?
本当にこんな会社に入社できるのだろうか、、
実は、上記の条件に合う会社で中卒を雇ってくれる会社は、日本で見つけられません。
今の日本は、学歴社会の風潮を抜け出せていない現状にあり、中卒と聞いただけで採用してもらえない企業がほとんどだからです。
そんな日本の学歴問題を解決するのが『リバラボインターンシップ(通称:リバラボ)』という学歴や職歴にコンプレックスを抱えた方のためのサービスです。
- まず、リバラボで働く
十分な給与(平均年収400万円)や社宅完備等の福利厚生も充実 - スキルと実績を積み上げる
スキルと実績を積む環境が整っています - 高収入/高待遇な優良企業に就職
平均年収490万円以上の企業に就職することが可能
リバラボ卒業生は、みんな大きく人生を変える結果となっています。
中卒でバカにされた過去から逆転するために、リバラボを検討してみませんか?
ステップ3:一定期間は自分からブラックな環境に追い込んで成果を出す
中卒者が逆転就職を叶えるためには、多少の苦労は必須だと言えます。
今あなたが今のうちに頑張って実績を積み上げておくことで、将来が明るくなるのです。
今のまま中卒でも就職しやすい企業に入り、高卒者たちより低い年収でこの先ずっと働き続けるよりも、今頑張って逆転できる未来に向かって進む方が良いと思いませんか?
- 最初は低い給料でも実績を積むために我慢する
- スキルや実績を積みその後の転職活動を今よりも断然優位に進められるようにする
行動することで、「仕事があるだけマシか」と妥協して就職するよりも、圧倒的輝かしい未来が手に入るのです。
中卒でも仕事はある!すべては行動次第!
中卒だと仕事がないというのはあながち間違ってはいませんが、仕事自体はあります。
しかし、あなたがこれから「高収入の仕事」や「重労働以外の仕事」で活躍したいのであれば、今のままでは厳しいというのが現実です。
だからこそ、今行動を起こしましょう!
- 自分の進みたい道、仕事に何を求めるかを考える
- 最終的に就きたい仕事に必要な実績を積める場所を探す
- しばらくは必死にスキルと実績を積み上げる
これができれば、その後の転職の際には今とは比較にならないほど選択肢が増えるでしょう。努力は必ず報われます!行動するかしないかはあなた次第ですよ!