最終学歴が中卒で女性だと、就職活動が思うように進まなかったり、求人自体が見つからなかったりとさまざまな障害にぶち当たることがあります。
特に、男性よりも就職先が見つかりにくい傾向にある女性たちは、なかなか仕事が見つからずに悩んでしまうケースが多いでしょう。
今回は、中卒の女性たちに注目し、「仕事選びでありがちな失敗と、それを防ぐ方法」についてお話しします。
これからの人生をより幸せに、豊に生きていくためには、今「どう仕事を選んでいくか」がとても大切です。その理由と方法についてここでしっかり理解しておきましょう!
中卒女性の仕事は就職のしやすさで選ぶのはリスクになる
中卒女性が見つけることのできる求人はかなり限定されています。そのため、「とりあえず働けるんだったらいいや!」と安易に就職のしやすさだけで働き先を決めてしまうケースは少なくありません。
しかし、就職のしやすさだけで仕事を選ぶことによって付いてくるリスクもあります。ここでは就職のしやすさで仕事を選ぶ危険性について解説します。
就職のしやすさで選ぶと陥るリスク
就職のしやすさで仕事を選ぶと、「結局仕事が続かずに早いうちに辞めてしまう」という事態を招くリスクがあります。
就職してからの3年間の間に退職してしまうケースはどれくらいあるのでしょう。ここで、中卒者に絞ったデータを見ながら、離職率について考えてみましょう。
▼中学卒業後3年間の離職率
中学卒業年度 | 在籍期間 | 就職者数 | 離職者数 | 離職率 |
---|---|---|---|---|
平成28年3月卒 | 1年目まで | 1,189 | 476 | 40.0 |
2年目まで | 1,190 | 649 | 54.5 | |
3年目まで | 1,190 | 743 | 62.4 | |
平成29年3月卒 | 1年目まで | 1,133 | 409 | 36.1 |
2年目まで | 1,138 | 579 | 50.9 | |
3年目まで | データなし | データなし | データなし | |
平成30年3月卒 | 1年目まで | 1,115 | 389 | 34.9 |
2年目まで | データなし | データなし | データなし | |
3年目まで | データなし | データなし | データなし |
※出典:厚生労働省「新規学卒者の離職状況」『新規中卒就職者の事業所規模別離職状況』より
就職してからわずか3年未満のうちに退職してしまうケースはとても高いことにお気付きでしょうか。1年目で3割から4割が退職、2年目で半数が退職、3年目までの段階で6割ほどの退職者がいるのです。
早いタイミングで仕事を辞めてしまう理由にはさまざまなものがありますが、
- 仕事内容が好きになれなかった
- 会社がイメージと違った
などの理由も十分に考えられます。「もっと会社のことを理解した上で就職する」ことができていたら、このような早期離職は回避することができるケースも多いのです。
つまり、就職しやすさだけで企業を選んでも、その企業や仕事内容が好きになれなかったりやりがいを感じられなければ結局早期離職につながってしまうだけ。こうなればあなたの履歴にも傷が付いてしまいます。
離職率の高さが何を意味するのか
離職率が高いというのは一体どのようなことを意味しているのでしょう。ここで、最初の就職先での仕事を辞めてしまう理由についてデータを用いて分析します。
全国の16歳から29歳までの男女(有効回答数10,000)を対象に、平成29(2017)年10月27日から同年11月13日までの間に実施したインターネット調査によると、初職の離職理由は以下の通りです。
この統計結果を見ると、いかに「仕事が合わないと感じて辞めた人が多い」かが分かります。他にも人間関係や労働環境、給与面などの理由が挙げられていますが、圧倒的に多いのが「仕事が合わなかった」という理由。
仕事が自分に合わないから退職するという事態は、就職活動をする段階で、
- 将来の目標を明確にする
- 目標達成につながる道筋を考える
ことをきちんと行っていれば、回避することができるはずです。
その先自分がどうなりたいかを明確にした上で、それにつながる経験が積める就職先を探していれば、ただ単に「就職しやすそうだから」という理由で企業を選んでしまうこともありません。
中卒女性に必要な仕事の選び方
中卒の女性が仕事を選ぶ際には、どのような点に気をつければ良いのでしょう。ここで仕事を選ぶ上で絶対に知っておくべき4つのポイントについてお伝えします。
中卒という学歴は一旦忘れる
「中卒だから良い仕事なんて見つからないだろう」という考えは一旦忘れましょう。なぜなら、そう考えること自体があなたの可能性を狭めてしまうからです。
学歴を忘れるなんてできない!と思う方には以下の方法を試してみていただきたいです。
- ネガティブな発言をする人との交流を減らす
- 中卒で成功した人の例を知る
あなたの周りの友人や先輩などの中に、
- 「中卒で女なんだから就職なんてどうせ良いところは無理だよ」
- 「どうせ結婚するんだったら、中卒だし今更キャリアなんかどうでもよくない?」
などの発言をする人がいれば、どうしてもポジティブ思考は保ちにくくなります。
人間関係を改めて見直してみてくださいね。
また、中卒でも成功を収めている人はたくさんいます。学歴に関わらず、未来の可能性は無限大なんだ!と思うには、実際に成功した人の例を知ることが一番です。ぜひ調べてみてくださいね。
目標とする将来のライフスタイルを決める
将来あなたはどのようなライフスタイルを送っていたいですか?
女性の幸せは「結婚して家庭を持つこと」と言われてきましたが、今の時代は女性も男性と変わらず社会に出て活躍しています。
「こうしなければいけない」という考え方ではなく、あなたが何を求めているのかを考え、あなたの目標を設定しましょう。
目標を決める際には以下のステップを試してみると考えがまとまりやすくなります。
- 自分が一番ワクワクするのはどんなときか
- ワクワクすることとつながりの深い仕事にはどのようなものがあるのか
- その仕事に就いた後は何を目指したいか
このステップで目標を見つけ出す具体的な例を挙げてみましょう。
- おしゃれなインテリアに囲まれると幸せでワクワクする!自分でデザインしてみたい
- Webデザイナー・インテリアコーディネーター?
- スキルを積んで独立し、企業して自分のブランドを立ち上げたい!
このようにして、最終目標を決めるのです。考えるだけでもワクワクしてきますね!
目標に沿った職種を決める
目標さえ決めてしまえば、あとはその目標に関連した職種を決めることで、目先のゴールは設定できます。
コロナウィルスの影響を受け、働き方に対する世間の考え方も大きく変わりつつあります。これから就職を決めるにあたり、これまで以上に「将来性」のある職種を選ぶことが大切だと言えます。
結婚や出産をきっかけに「仕事が続けられなくなる」というケースは少なくありません。職種を決める場合には、この先ずっと続けられる安定した仕事や、スキルさえあればどれだけでも応用が効くような職種を選ぶのがおすすめです。
職種を選ぶ際には以下の点を意識すると良いでしょう。
- スキルと経験を身につけることで将来的に独立できる職種
- 結婚・出産を経てもずっと長く続けられる職種
- 子育てをしながら在宅で自分のペースで続けられる職種
今先々のリスクまで想定して職種を選んでおけば、後で困ることはありません。慎重に考えましょう。
目標達成に必要な環境(会社)を選ぶ
目標を掲げて、目標に沿った職種を絞り込んだら、ここからは具体的にどの企業に就職するべきかを考えましょう。
このときのポイントとしては
- 中卒でもエントリーできる企業かどうかを確認する
- 中卒を積極的に採用している企業を探す
この2点が挙げられます。しかし、きっと多くの場合「中卒であることが障害になりなかなかエントリーまで行きつかない」という壁にぶつかるでしょう。
その場合には、インターンという道がおすすめです。インターンは、給料をもらいながらキャリアやスキルを身につけて経験値を高めていくことができる素晴らしい選択肢。
スキルと実績を積み上げられるインターンには、『リバラボインターンシップ』を選ぶと間違いないです。
長くなってしまうので、ここで詳細はお話ししませんが、以下のページで詳しく紹介していますので、ご興味ある方は覗いてみてはいかがでしょうか?
企業が中卒女性に抱くイメージ
中卒者が就職を探す際に苦労してしまう理由としては、
- 企業からの印象が良くない
- 中卒者の求人自体が少ない
この2点が挙げられます。これに加え、女性は就職してもいずれ結婚して出産を機に退職してしまうと思われるところがあり、男性に比べて就職がやや難しくなる傾向があります。
企業が中卒女性に対して抱くイメージは以下のとおりです。
- 中卒だから仕事も続かないのでは?
- しかも女性だし結婚や出産で早く辞めてしまうんだろうな
必ずしも皆が例外なく抱くイメージではありませんが、このようなイメージを抱いている企業は多いでしょう。
これらのネガティブなイメージを払拭するためには、「結婚してもその先ずっと続けていく意思表示」と、「中卒でも役に立つ実績やスキルがあることのアピール」が有効です。
結婚しても長く続けられそうな仕事を選ぶことと、先程紹介したインターンで経験を積む方法はとても有効だと言えます。
中卒女性が結婚するのに仕事は必要なの?
女性である以上、遅かれ早かれ結婚して家庭に入るのなら就職にこだわる必要はないのではないか。と考える人もいるかもしれません。
しかし、一概に「女性だからキャリアにこだわる必要はない」とも言えません。ここで、その理由についてお話ししておきましょう。
結婚や出産するから就職しないという選択肢は正しいのか
この先結婚して出産するから今就職しなくても問題はないと考え、最初から就職を考えない人もいます。しかしその選択肢は本当に正しいのでしょうか。
就職しない選択肢には以下のリスクが考えられます。
- 必ずしも早く結婚するとは限らない、経済力がなければ生活に困る可能性がある
- 結婚して家庭を持ったとしても100%経済的に依存してしまうと万一ひとりになったときに困る
- 結婚相手との出会いが見つかりにくい可能性がある(職場での出会いは多い)
このように、女性だからと言って「就職は不要」と安易に決められないリスクも確実にあります。必ず就職しなければ幸せになれないわけではありませんが、慎重に考える必要があると言えます。
仕事をすることで男性との出会いも増える
就職することで得られるのは地位や賃金だけではありません。職場で過ごす時間は非常に長く、その影響はあなたの人生そのものに大きく関わります。
職場で親友を見つけることや、恋人を見つけることができることはとても多く、職場は出会いのきっかけでもあるのは事実で、以下のデータを見てみましょう。
▼結婚相手と出会ったきっかけのデータ
職場 | 知人紹介 | 学校 | 街中・旅先 | 習い事 | アルバイト | 幼なじみ | 見合い結婚 | その他・不詳 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2015年調査 | 28.1% | 30.9% | 11.7% | 5.7% | 4.9% | 3.7% | 1.7% | 6.5% | 7.0% |
出典:国立社会保障・人口問題研究所「第Ⅲ部 独身者・夫婦調査共通項目の結果概要」:2.生活経験と交際・結婚・出生「調査別にみた、夫妻が出会ったきっかけの構成」より
職場で出会った人と恋に落ち、そのまま結婚するというケースは非常に多く、その割合はなんと28.1%に上ります。
これは、職場で過ごす時間は1日の大半を占めること、そして多くの人と関わりながら業務をする上で、自然に友情や恋愛感情が芽生える可能性が高まることなどが理由として考えられます。
このように、結婚を人生の一つのゴールに掲げる場合にも、就職することがその目標の達成に一役買う可能性もあるのです。
まとめ
中卒の女性だろうと、就職が人生を大きく左右することに変わりはありません。
「とりあえず就職しやすそうだから」と安易に就職先を選んでしまうと、「やりたかったことと違う」と違和感を感じて早々に退職してしまうことにも繋がりやすくなります。
中卒女性たちに伝えたいことをまとめると、
- イメージと異なる仕事に就いて3年以内に離職する人たちが多い
- 目先の就職活動でなく、その先の人生までを考えるべき
- 就職することで生涯のパートナーと知り合えるチャンスもある
となります。自分自身の幸せな人生設計のために、自分の目標までの道筋を立て、それに沿った職種を選び就職活動に励みましょう!