税理士を目指したいけど高卒だと難しい?という疑問を抱いたことがある人もいるでしょう。税理士になるには、基本的には税理士試験に合格することが必要ですが、そもそも高卒で受験資格があるのかも気になるところ。そこで今回は、税理士の受験資格や難易度、そして高卒でも合格を目指せるのかについて解説していきます。
税理士になるために必要な資格とは?
税理士になるためには、以下の4項目のうち1項目以上に該当することが求められます。
2. 税理士試験を免除された者
3. 弁護士または弁護士となる資格を有している者
4. 公認会計士または公認会計士となる資格を有している者
4項目を見たらわかる通り、高卒で税理士になる最短ルートは、「税理士試験に合格+実務経験を2年積む」ということになります。
税理士試験の受験資格は?
続いては税理士試験の受験資格をみていきます。
税理士試験を受験するためには、受験資格を満たしていることが必要です。具体的には、以下の10項目のうち1項目以上を満たしていれば、受験資格を有しているということになります。
学識による受験資格
1. 大学または短大の卒業者で、法律学または経済学を1科目以上履修した者
2. 大学3年次以上で、法律学または経済学を1科目以上含む62単位以上を取得した者
3. 一定の専修学校の専門課程を修了した者で、法律学または経済学を1科目以上履修した者
4. 司法試験合格者
5. 公認会計士試験の短答式試験に合格した者(平成18年度以降の合格者に限る)
資格による受験資格
6. 日商簿記検定1級合格者
7. 全経簿記検定上級合格者(昭和58年以降の合格者に限る)
職歴による受験資格
8. 法人または事業をおこなう個人の会計に関する事務に2年以上従事した者
9. 銀行・信託会社・保険会社等において、資金の貸付・運用に関する事務に2年以上従事した者
10. 税理士・弁護士・公認会計士等の業務の補助事務に2年以上従事した者
この中から、高卒で進学や就職経験を経ずに得られる受験資格は、6と7ということになります。
日商簿記検定と全協簿記検定の違いや難易度は?
日商簿記検定と全協簿記検定の違いは主催者です。前者は『日本商工会議所』、後者は『公益社団法人全国経理教育協会』で、それぞれの検定の正式名称は「日商簿記検定試験」「簿記能力検定試験」となります。また、両試験ともに受験資格はありません。
日商簿記検定1級の合格率は?
では、試験の合格率は高いかというと、2021年における日商簿記検定1級の合格率は、全3回の試験で開催日程順に7.9%、9.8%、10.2%となっています。
全協簿記検定上級の合格率は?
一方、全協簿記検定上級の合格率は、最新データとなる令和4年2月20日施工分に関しては13.97%。日商簿記検定1級ともに合格率は低めといえます。
高卒・旧中卒の税理士試験の合格率は22.5%?
日商簿記検定1級または全協簿記検定上級に合格した暁には、税理士試験の合格を目指すことになりますが、税理士試験そのものも合格率が高いとはいえません。国税庁の公表によると、令和3年度の税理士試験合格率は18.8%で、そのうち高卒・旧中卒の受験者の合格率は22.5%となっています。
高卒で税理士を目指す際の注意点
続いては、高卒で税理士を目指すにあたっての注意点をみていきましょう。
勉強時間の確保が必至
前述の通り、日商簿記検定1級、全協簿記検定ともに合格率が低いうえ、いずれかの検定に合格しても、さらにその後、税理士試験に合格する必要があるので、とにかく勉強し続けなければなりません。
チャンスが年に一度しかない
税理士試験は一年に一度しか実施されないため、万が一不合格となった場合、さらに1年間受験勉強を続けることになります。精神的に負荷がかかるだけでなく、専門学校などに通う場合は受講料も負担になり得ます。
長期的視野を持つことが大切
税理士試験に合格しても、そこから2年間実務研修を積まなければ税理士として登録できません。そのため、長期的視野を持ってこの先のライフプランを考えていくことが大切です。
税理士の資格を取得すると将来の可能性が広がる
高卒で税理士の試験に合格して資格を取得することは簡単ではありませんが、 努力して合格を勝ち取った暁には将来の可能性がぐんと広がります。
「独立して事務所を持つ」「企業内税理士として働く」という選択肢もあるので、理想の未来に一歩一歩着実に近づいていけるよう、まずは試験合格に向けて勉強を続けてくださいね。
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