過去の大きな失敗や苦労をどのように乗り越え、現在に活かしているのか。第一線で活躍するビジネスパーソンの成功の裏側に迫るインタビュー・「私にとっての失敗」 。
記念すべき第1回は、トゥモローゲート株式会社 広報発信部PRディレクター 刑部美穂さんにインタビューを行いました。
プロフィール トゥモローゲート株式会社 刑部美穂
専門学校を卒業後、旅行会社に入社し旅行手配業務に1年ほど従事。その後エステサロンに転職し、施術からお客様対応まで幅広く携わる。4年半ほど勤めたのち、人材コンサルの会社に採用コンサルタントとして転職。採用戦略立案から採用業務のアウトソーシング業務を担当。その後、トゥモローゲート代表取締役の西崎氏より声がかかり同社へ参画。入社当時より総務、経理、広報、人事、採用戦略立案、採用コンサルタントなど6つの職種を兼任する。Twitterアカウント：刑部 美穂＠ブラックな採用・広報責任者
ー 現在の仕事内容について教えてください。
刑部： トゥモローゲート（以下：TG） に入社した時からバックオフィス全般を担当しています。業務内容は幅広く、広報を中心に総務、経理、人事、採用管理、採用戦略立案、採用コンサルなど6つの職種を兼任しています。東京支社を立ち上げるなど会社が急激に拡大しているため、今期は採用にとても力をいれています。
ー 貴社の事業内容はどういったものになりますか？
刑部： 「面白い企業づくりのお手伝い」 としてブランディング事業を運営しています。ミッション・ビジョン・バリューから具体的なアクションまで記されたビジョンマップの作成、それらのアウトプットとして会社紹介動画やHPなどの制作物を提供するアウターブランディングの側面はもちろん、インナーブランディングとして評価制度の設計や社内制度策定まで担当するなど、理念構築から浸透まで一気通貫したサポートが弊社の強みです。
直面した学歴の壁。実力で切り拓いてきたキャリア
ー 3度の転職を経験する中で大変だったことはありますか？
刑部： 専門卒であるがゆえの学歴の壁をとても感じました。1社目の旅行会社は大卒でも3年は契約社員、その後、高い倍率のテストや社内面接に合格できたら晴れて正社員になれるシステムを導入していたんです。つまり、専門学校卒業の私は正社員になる資格がそもそもありませんでした。同じ土俵にすら乗れないんだ… と知った時はとてもがっかりしましたね。キャリアの限界を感じて転職活動を始めるも、応募したい求人のほとんどは「大卒以上」 が条件で、学歴に行く手を阻まれる日々でした。
ー その学歴の壁をどのように乗り越えたのでしょうか？
刑部： 社会人になると評価されるのは学歴ではなく、「これまで何をやってきたか」 です。なので、こうした劣等感に打ち勝つには学歴に負けない「実績」 を身につけるしかないと気づき、私にできることはなんでも積極的に取り組んでいきました。何か1つでもやり遂げたと胸を張って言えることが自信に繋がり、いつの間にか壁を乗り越えてましたね。
仕事も人間関係も、うまくいくコツは「想像力」
ー これまでで1番苦労したこと、失敗したことがあれば教えてください。
刑部： 1番大きい失敗は、3社目の人材コンサル会社で経験しています。当時、接客業からコンサル業に転職したのでビジネスの分野での仕事の流れやお客様対応までわからないことが多く、ご提案も対応も全て1、2歩遅れてて。そんな後手の状態の先に待っていたのは、お客様からの大きなクレームでした。「これどうなってんの？」 「なんでこれできてないの？」 と叱られたり、中には目の前で契約書を突き返されることもありました。
ー それは大変でしたね…。そこからどのように改善したのでしょうか？
刑部： これらのクレームを掘り下げると、相手がほしいと思っている時に連絡する、報告する、提案するなど相手の気持ちを先読みした行動ができていなかったことが原因だと思います。依頼されたことをやるのは当たり前で、その期待を超えたアウトプットをするのがプロとして働くということ。そうすると自然に「相手を思った想像力」 がカギになってくると気づき、この失敗以降、想像力を徹底的に磨いていったところ、仕事も人間関係もうまくいきはじめました。
ー 想像力を磨く方法として、おすすめな方法はありますか？
刑部： シンプルに、相手の立ち位置を自分と置き換えて考えると想像力は磨かれると思います。「自分がクライアントだったらどうする？」 「自分だったらどんな対応や反応が欲しいか」 「いつ連絡が欲しいと思うか」 などを考えると自然と次のアクションが明確になります。これが習慣化できると、仕事が円滑になりミスが減り、信頼残高が積み上がっていきました。その結果として今では社内外問わず「刑部さんならどうする？」 「刑部さんが〇〇と言うなら、信じてみるよ」 と頼られることが増えました。ぜひ明日から実践してみてください。
諦めるまで失敗はない
ー 刑部さんにとって、「失敗」 とはなんでしょう。
刑部： 諦めるまで失敗はないと思っています。失敗ってネガティブなことに捉えられがちですが、そうじゃないです。成功までの過程です。でも、1回失敗したぐらいじゃ成功には近づきません。何度も考えて乗り越えようと奮闘して、チャレンジし続けて初めて達成できるものだと思います！ だからこそ、自分が諦めるまでは失敗なんてない。そして失敗をただの失敗で終わらせるのか、成功に変えるために努力し続けるのかは自分次第だと思います。
ー こうした失敗へのマインドはTG全体でも大切にしているのでしょうか？
刑部：「失敗を恐れることなく果敢に戦おう」 というバリューがあるくらいなので、何でも思い切りやんなよ！ と会社としてもメンバーには伝えています。失敗に寛容というか、挑戦する中で直面する失敗なら、どんどん経験していこうという社風です。こうした社風の背景には、「学歴や経験に関係なく、何か1つでもやり遂げたことがある人」 と一緒に働きたいという軸が弊社にあるからだと思います。これは学生・社会人関係なくです。諦めずにやり切った経験がある人は粘り強いですし、何かに一生懸命になれる熱量を持っているって素敵なことですよね。働くうえで大切なポイントだと思います。
「大阪で一番オモシロイ会社」 を目指して
ー 今後の目標を教えてください！
刑部： 弊社に関わる全ての方が新しい価値観に出会い、世界が広がる。そんな存在でありたいと思っています。だからこそ、会社としての中期ビジョンは、『「大阪で一番オモシロイ」と言われる会社へ』 と設定しています 。これは2025年までに達成したいと思っています。もちろん大阪で終わるつもりはなく、それが達成できたら最終的には世界一を目指します。現在はBtoBの事業がメインですが、よりTGの認知度拡大へ繋げるためにも、今後はBtoCの領域にも事業展開をし、会社として提供できるサービスを広げたいと個人的に思っています。
※ トゥモローゲート株式会社 ビジョンマップ
ー 具体的にどんなサービスを展開していきたいと思っていますか？
刑部： まだ構想段階ですが、私個人としては子育てをしながら働く女性の雇用促進をしたいという想いがあり、ママを中心とした部署で「女性向けサービス」などを展開してみたいと思っています！ 周りでも子育てと仕事の両立が難しいという話をよく聞きます。復帰場所がない、再就職しようと思っても働き口がなくて、せっかくのキャリアを持て余してる人がたくさんいます。環境に捉われず、女性がいつまでも輝ける場所をつくりたいんですよね。そして世界進出の際は、私が海外支社の立ち上げをしたいと密かに狙っています（笑） やりたいこともアイデアもたくさんありますが、今はいろんなことを経験して学び、身につけ、来るべきときにバリューを発揮できるように目の前のことに集中したいと思います。
ー では最後に、転職や人生に迷っている方へのメッセージをお願いします。
刑部： 何かに挑戦する前に、「学歴がないから」 「やったことがないから」 と諦めるのはすごくもったいないと思います。経験や自信がないなら、とにかくチャレンジして行動するのみ。自分の可能性を信じて前向きに取り組むことで、理想のキャリアや将来に近づけると思いますので、失敗を恐れず頑張ってください！
ー ありがとうございました！
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