高卒で就職せずニートになってしまった場合には、そこから抜け出して就職する際に一筋縄ではいかないケースが多く、結果的に長くニートを続けてしまう人はすくなくありません。
高卒ニートはなぜ正社員として就職することが難しいのでしょう。
今回は、高卒ニートの以下のポイントについて解説していきます。
- 高卒ニートはどのくらいの割合で存在しているのか
- 高卒ニートの就職率について
- 高卒ニートが正社員になるための方法
今現在高卒ニート、そろそろ就職を本気で考えたいという人にとても役に立つ内容満載の記事です。
これからの人生をより良いものにしていくために、高卒ニートから這い上がる方法を理解し、早速実践に移しましょう!
高卒ニートの現状をデータで理解する
高卒ニートが成功への道を辿るためには、まず高卒ニートの現状を把握していく必要があります。
この章では、高卒でニートになる人は世の中にどのくらいいるのか、そしてニートになった原因にはどのようなものがあるのかを解説してきます。
全ニートのうち高卒ニートは10人に3人
全ニートのうち、10人に3人が高卒であるというデータについて、ここで解説していきます。
以下のデータは全ニートの学歴を調査した結果です。
▼全ニートにおける高卒の割合
※全ニートを100%とした場合の割合
①高校卒業 | 全体の77.0% |
②高校卒業の後、専門学校など卒業 | 全体の18.2% |
③高校卒業の後、大学卒業 | 全体の29.7% |
高卒ニートの割合 | 全体の29.1%(①−(②+③)) |
参照:財団法人 社会経済生産性本部 「ニートの状態にある若年者の実態及び 支援策に関する調査研究 報告書 」
高校卒業した人の割合から、その後大学や他の学校に進学し卒業した人の割合を引くと、残りは29.1%、約3割となります。
この3割がニートにおける高卒の割合。つまり、10人に3人が高卒であることが分かります。
中卒ニートについては、「中卒ニートが現状を受け止めて逆転就職するまでの3ステップ」の記事に詳しく解説しています。
全ニートのニート継続期間
ニートになった人たちが、どのくらいの期間ニートを継続しているのかをみてみましょう。
▼年齢ごとのニート期間の比較表
1年以下 | 5年超 | |
20歳から24歳 | 71.1% | 2.2% |
35歳以上 | 44.4% | 38.9% |
参照:財団法人 社会経済生産性本部 「ニートの状態にある若年者の実態及び 支援策に関する調査研究 報告書 」
このデータから以下のことが分かります。
- 20代前半のニートは1年以下で脱ニートに成功している率が7割以上
- 35歳以上になると、5年以上ニートでいる人の率がおおよそ4割にものぼる
つまり、年齢的に若いうちに脱ニートして就職先を探さなければ、そのうち就職先が見つからなくなりニートを継続することになってしまうケースがとても多いということです。
ニートのきっかけになった経験
ニートになるきっかけは人それぞれですが、中でも特によくある理由を挙げるといかのようなものがあります。
- 希望していた就職先の採用試験に落ちてしまった
- やりたいことが見つからない
- 正社員になったが、仕事が嫌ですぐに辞めてしまった
中には病気や怪我を理由に働けなくなったことをきっかけにニートになり、回復しても働くモチベーションがなく、ずるずるニートを続けてしまうケースもあります。
ニートの方が苦手意識に感じるスキル
ニートになった人たちの多くが感じている「苦手なこと」について、2chの書き込みからいくつか抜粋してみると、以下のようなものがあります。
毎日毎日同じ時間に起きて同じ仕事なんてできる気がしない
面接が怖い
人と関わりたくない
怒られるのが怖い
ニートの書き込みを見ていると、主に目立つのが
- 人との関わりが苦手
- 否定されることに対する恐れ
- 規則正しい生活が苦手
などですね。
社会に出て働くとなると、必ずこれらは克服していく必要があります。
言い換えれば、ニートが苦手意識を抱いていることこそが、社会人が最低限持っておくべき心構えにつながるのです。
高卒ニートの経歴が就職に与える影響
高卒でニートになってしまった場合、その後の就職にはどのような影響がみられるのでしょうか。
ここでは、
- 高卒の正社員就職率
- ニート継続期間別にみる就職率
のデータを見ながら、学歴と職歴が及ぼす就職への影響について解説します。
高卒の正社員就職率は低い
ニートであるかどうかは一旦考えず、高卒全体の正社員就職率について見ておきましょう。
▼学歴別の正社員・非正社員の割合
最終学歴 | 正社員になれた | 正社員になれなかった |
中卒 | 35.4% | 64.6% |
高卒 | 56.3% | 43.7% |
専修学校卒 | 66.6% | 33.4% |
高専・短大卒 | 66.2% | 33.8% |
大卒 | 80.9% | 19.1% |
大学院卒 | 84.3% | 15.7% |
出典:平成30年「性、年齢階級・在学の有無・最終学歴、雇用・就業形態別若年労働者割合」より
高卒の正社員採用率は56.3%。
半分以上の人たちが正社員になれているわけですが、逆に言えばおおよそ半数の人たちは正社員になれなかったということです。
10人に5人しか正社員になれないとなると、この数字は決して高いとは言えません。
ニート継続期間の長さで就職率が変わる
ニート期間の長さもまた、就職率に関わってきます。
ニートを長く継続してしまうと、その後の就職は困難になり、ニートから抜け出したくても抜け出せないというアリ地獄状態になってしまうケースはとても多いです。
▼全ニート人口の変化
平成22年 | 平成30年 | |
15歳から34歳 | 60万人 | 53万人 |
35歳から44歳 | 39万人 | 40万人 |
参照:厚生労働省人材開発統括官「若年者雇用対策の現状等について 」
この表を見ると、約10年前と比較して、若年層のニートは減っている反面、35歳以上の中高年ニートは逆に増加していることが分かります。
ニートは長く継続することで、さらに就職しづらくなってしまうということを頭に入れておきましょう。
学歴と職歴が就職に与える影響
学歴と職歴は就職に大きな影響を及ぼします。
- 高卒で就職活動をしても2人に1人は正社員になれていない
- ニートである期間が長くなればなるほど就職しづらくなる
以上の2点を考えると、高卒でニートのあなたが正社員として就職するのは簡単なことではないことが分かります。
学歴が大卒であれば「大学まで出ているのだから、それなりに努力してきたんだろう」と評価されるため、同じニート期間があっても就職率は高卒よりも高くなります。
ニートが就職しにくいのは「仕事をした経験がない」ことが原因。
言ってみればフリーター以下の評価になるわけなので、おまけに学歴が高卒となると就職はかなり難しくなるというわけです。
高卒ニートでも正社員になる方法
さて、高卒ニートが正社員になる道のりは決して楽ではないということが分かった今、何をどうすれば正社員就職を叶えることができるのか疑問に思う人がほとんどでしょう。
実際、高卒ニートが正社員になるためにやるべきことは大きく3つです。
この章ではあなたが高卒ニートから正社員として就職するためにやるべき3つのステップをわかりやすくまとめています。
ぜひこれを参考に、あなたも脱ニートを目指してみてくださいね!
高卒ニートが抱える課題を明確に把握する
高卒ニートはなぜ就職が難しいのか、それは
- アピールできる学歴がない
- 職歴がないために実績と呼べるものがない
以上の2点が理由となっています。
つまり、この2点が解決できれば就職は今よりずっと実現しやすくなるのです。
学歴と職歴がないことで、なぜ就職率が下がってしまうのかをもっと深堀りしていくと、
- 何かを成し遂げた実績がない(大卒の場合は大学受験が一つの実績になる)
- 専門的なスキルやそれを仕事で役立ててきた実績がない(職歴がないため)
この2点に繋がっていきます。
では、この問題を解決するためにどうすれば良いのかを考えていきましょう。
高卒ニートに足りない、実績を補うためには、
- スキルを身につける
- スキルを使って仕事をした実績を積み上げる
以上の条件をクリアすれば良いのです。
そうすれば、あなたが「高卒ニート」ではなく、「専門的なスキルを持って、かつそのスキルを実際に使用してきた実績がある人材」とみられるようになります。
やるべきことが分かってきたところで、具体的な方法について解説していきましょう。
自分が戦うフィールド(職種や業界)を選ぶ
スキルを身につける必要があるとは言え、何のスキルを身につければ良いのかを判断する必要があるため、ここで立ち止まってしまう人もきっと多いはず。
身につけるスキルを選ぶ際には、あなたが今後どの職種に就きたいか、どの業界で働きたいかを先に決める必要があります。
あなたの今後のキャリアを考えるためには自己分析をすることが必須です。
自己分析をすることで、あなたの強みや弱点、あなたがやりたいことややるべきことが明確になります。
自分で自己分析する方法もありますが、ここでは特におすすめしたい自己分析ツールを2つ紹介します。
「グッドポイント」は質問に回答していくことで自身の強みを客観的に知ることができるツール。
親密性・決断力・社交性・柔軟性などの18種類の強みから、あなたに最もあてはまる5つを判定します。自分に合った職種を見極めるだけでなく、面接時の自己PRに活用することができます。
「適職診断MATCH」は毎年世界40か国で1,000万人が受験しているイギリス生まれの適正診断テストです。
パーソナリティ診断ではあなたの特徴を元に、どのような職場環境が適しているかを判断。バリュー診断では、あなたの価値観を客観的に診断し、あなたが仕事において何を重要視しているかを測ります。
自己分析ツールを使うことで、あなた自身が気づかなかったあなたの特性を知ることができます。
考え込まずに簡単な質問に回答していくだけなので、ぜひ気になったらまずは試してみてくださいね!
正社員になるための土台となるスキルと実績を積む
今後目指すべきフィールドが見えたら、そこにたどり着くために必要なスキルを身につけ、実績を積んでいきましょう。
とは言え、「スキルを身につけて実績を積む」ための方法が分からなければ何も始まりませんよね。
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まとめ
高卒ニートでいることが、いかに今後の就職率に影響するかがお分かりいただけたでしょうか。
実際、高卒ニートから抜け出せずもがき続けている人たちはたくさんいます。
しかし、この記事を読んだあなたはもう大丈夫!
高卒ニートからの脱出ルートが見えていますよね!
今回の記事のポイントをまとめると以下の通りです。
- 高卒ニートのままでは就職先が見つかりにくい
- 高卒ニートは長く続けているとまずい
- 高卒ニートはスキルと実績を身につけてから就職するに限る!
高卒ニートだからと言って、この先成功できないとは限りません。
ですが、あなたが今から行動を起こすかどうかで、これからの未来が大きく変わるのは事実です。
今からでも決して遅くはありません。
目指すべき方向性を明確にして、そこへ向かって進み始めましょう!