今現在フリーターでいるあなたは、貯金をしていますか?
フリーターの中には、「とりあえず生活できていればいいわけだから、貯金はまだいいや」と思っている人も多くいるのではないかと思います。
しかし、フリーターで貯金ゼロは非常にまずい状況にあると言えます。なぜなら、将来的に貯金がないことで困る場面が多すぎるからです。
この記事で分かることは、
- 世の中のフリーターの貯金額
- フリーターが貯金しておくべき理由
- 目指す貯金額とその方法
以上の通り、フリーターのお金の話です。
フリーターの平均貯金額はいくらなの?
実際のところ、フリーターの貯金額はどのくらいなのでしょう。周りのフリーター仲間にも、貯金がいくらあるかの話なんてなかなかできる人はいないですよね。ここで平均貯金額のデータを覗いてみましょう。
▼フリーターの年齢別貯金額
全体 | 一人暮らし | 同居家族あり | |
全体 | 83.4万円 | 44.1万円 | 93.4万円 |
20歳から24歳 | 49.9万円 | 18.8万円 | 58.1万円 |
25歳から29歳 | 80.3万円 | 48.8万円 | 89.0万円 |
30歳から34歳 | 114.5万円 | 61.0万円 | 126.4万円 |
出典:an調べ「フリーターの貯金額」より
フリーターのなかでも、特に年齢の低い20歳から24歳で見ると、平均貯金額は49.9万円。ですが、一人暮らしのフリーターに限っては18.8万円とかなり低い金額となっています。
親同居の場合には、家賃や光熱費などの生活費に出ていくお金が極端に減ります。となれば、貯金はしやすくなるのも当然ですね。
しかし、一人暮らしのフリータは給料でやりくりして生活していくのにいっぱいいっぱいで、貯金に回せるお金がなくなってしまうケースも多いです。
そのため、20代前半の一人暮らしのフリーターの貯金額は、1ヶ月の生活に当てられるかも分からないほどの微々たる数字となってしまっています。
フリーターに貯金が必要な5つの理由
フリーターでいるうちに貯金をしておくことに対して、あまり必要性を感じていない人も多いのではないでしょうか。
「正社員になったら貯金すれば良いや」、「今は生活できていればそれで良いや」と安易に考え、貯金の重要性を感じていないフリーターの気持ちも分からないわけではありません。
しかし、フリーターでも貯金はやっぱり必要なのです。
この章では、なぜフリーターが貯金をしておかなければならないのか。貯金がないと困ることになってしまうケースを5つ紹介しながら説明していきますね。
冠婚葬祭に出席するため
急な出費といえば冠婚葬祭。これらは前もって予測しておくことができるものとそうでないものがあります。何にしても回避することができない重要な行事なので、「貯金がないからパス」では済まされません。
▼冠婚葬祭にかかる出費一覧
結婚式 | お葬式 | |
内訳 |
|
|
おおよその必要金額 | 4万円〜 | 1万5千円〜 |
結婚式もお葬式も、これまでに参列したことがなければ、初めはフォーマルドレスやスーツを新調する必要があるため大幅に費用がUPしてしまいます。
初回を除けば結婚式は一度で4万円以上の出費、お葬式は1万5千円以上の出費が予想されます。しかし、遠方の場合には交通費宿泊費がかかるため、これに加えてさらに数万円もの費用が嵩むケースがあります。
結婚式は特に費用がかかります。遠方の結婚式に参列すれば、一度に5万円以上が飛んでいくことも珍しくありません。貯金なしのフリーターにとって、これがどれだけ大きな出費であるかは言うまでもありません。
通院や入院でバイトをお休みする時のため
今は毎日当たり前に働いているあなたも、明日のことは分かりません。急に体調を崩したりケガをして入院する可能性はゼロではありませんよね。
バイトを長期でお休みする場合には、フリーターの収入は完全にストップしてしまいます。貯金がなければ生活は成り立たなくなってしまい、困窮状態に陥ってしまいます。
ここで、1日あたりの生活費がどれほどかかっているかを例を挙げて解説しましょう。
▼1ヶ月あたりの生活費一例
項目 | 金額 |
家賃 | 65,000円 |
水道光熱費 | 15,000円 |
食費 | 40,000円 |
生活必需品の購入 | 10,000円 |
インターネット・携帯代 | 15,000円 |
この例で見ると、1ヶ月生活するのにかかる合計金額は145,000円となります。1日当たりで計算すると約4,800円ほどかかっていることになります。
これはあくまでも一例ですが、この例で見ると仮に1週間バイトを休むとなるとその間の生活費として33,600円がかかってしまう計算になります。
こう考えると、フリーターが何らかの理由で仕事ができなくなってしまうときに生活費を捻出するとしたら、貯金を切り崩す以外に方法がないことがよく分かります。
結婚式をする時のため
あなた自身がもしこの先フリーターを続けていて、結婚することになったとします。このときにもかなりのお金がかかりますよね。結婚式を挙げるには相当な金額が必要になります。
ゼクシィリクルート総研結婚トレンド調査2019の統計結果によると、挙式、披露宴・披露パーティにかける費用総額の平均は354.9万円。
もちろん結婚式は選ぶ式場や招待ゲストの数によって費用は大きく変わるものの、数百万というまとまった費用をかけているケースが大半です。
貯金のないフリーターが突然結婚するとなると、結婚式を挙げることは現実的に不可能となり、人生においてとても大きな意味を持つ大イベントをあきらめることになってしまいます。(親や相手方の家族が出資するなら別ですが…)
就職活動をする時のため
案外想像できていない人が多いのが「就職活動のために貯金する」という考えです。きっと「バイトしながら就職活動するから問題ないのでは?」と思うのではないでしょうか。
就職活動はアルバイトをしながら並行しておこなうものではありません。というより、それは不可能ではないのですがベストではないのです。
なぜなら就職活動には、
- 求人を探すリサーチの時間
- 自己分析をする時間
- 就活のための戦略を練る時間
- 履歴書を作成・修正する時間
- 面接対策をする時間
- 企業に実際に採用試験を受けに行く時間
など、とても多くの時間を割く必要があるのです。ただ面接や筆記試験の日だけバイトを休めば良いわけではありません。
そして、就活には期間もある程度かかります。となれば、その間バイトをしなくても生活していけるだけの貯金額が必要なのは目に見えていますよね。
老後に必要なお金を準備するため
聞いたことがある人も多いと思いますが、老後を不自由なく生活していくために必要な貯金額は2000万円と言われています。だからこそ、皆早い段階で貯金を始めているのです。
フリーターの場合はさらにここで注意しなければならないことがあります。それは、「厚生年金に加入できない」という点。正社員として働けば厚生年金に加入するため、将来もらえる年金は増えますが、フリーターにあるのは国民年金のみ。
老後受け取れる国民年金の金額は月に65,000円ほどです。たったの6万円そこそこで生活できるはずもありませんから、やはり貯金は必ず必要になってくるというわけですね。
フリーターが正社員を目指すのに必要な貯金額
さて、あなたもどこかのタイミングで正社員を目指して就職活動をしなければ、と思っていることでしょう。
就職活動をする期間、バイトをしなくても生活してけるように今のうちから準備していく必要があります。就職活動は一般的に3ヶ月の期間を見ておくと良いでしょう。では3ヶ月就職活動に専念するためには一体いくら貯金しておけばいいのでしょうか。
※ここでは先ほど同様に家賃65,000円の家に一人暮らししているフリーターの例で算出しています。
▼3ヶ月間の就活に必要な生活費と就職活動にかかる費用
1ヶ月あたり | 3ヶ月合計 | |
生活費 | 145,000円 | 435,000円 |
就活に必要な費用(交通費など) | 10,000円(目安) | 30,000円 |
必要金額合計 | 155,000円 | 465,000円 |
上記にプラスしてかかる費用として、
- リクルートスーツ
- 就活用のバッグ
- 就活用の靴
以上のアイテムをはじめに新調する必要があります。おおよそ5万円みておく必要があるでしょう。
つまり、就活するために必要な貯金額は515,000円程度となります。
今貯金のない人にとってみれば、簡単に貯金できる金額ではないように見えてしまったかもしれません。しかし、現実的に考えるとこれくらいの金額はもっておかなければ、集中して就活に望むことができないのです。
就活するために3ヶ月も無給にならずに済む方法はないのか、と思ったあなた。その方法は1つだけあります。
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フリーターでも老後に必要な2000万円を貯金できるのか
先ほど、老後に備えて2000万円の貯金が必要という話を出しましたが、この金額についてさらに考えてみましょう。
まず、あなたがフリーターを続けていくとします。この場合老後までに(65歳になるまで)いくらほどの貯金が現実的に可能なのでしょうか。
先ほど紹介した年齢別のフリーターの貯金額のデータから考えると、20歳から34歳までに貯金できる見込み額は
- 20歳から24歳
18.8万円×5年=94万円 - 25歳から29歳
48.8万円×5年=244万円 - 30歳から34歳
61.0万円×5年=305万円
合計643万円となります。
35歳から64歳までの30年間の貯金見込み額は30代のものとそれほど変わらないと予測されます。
なぜならフリーターの年収は正社員のように上がっていくことがなく、30代以降はほぼ変化しないからです。
つまり、35歳からの30年間の貯金額は61万円×30年で1,830万円
合計すると20歳から64歳までの貯金可能額は2473万円となります。
しかし、ここで考えるべきは2000万円あれば本当に老後困ることなく生活できるのかという点です。
厚生年金がもらえないフリーターは、国民年金の毎月65,000円の収入を頼りにするしかありません。
65歳から85歳までの20年間で計算すると2000万円の貯金は年間100万円しか切り崩すことができない計算になります。月間にすると8万円ほどですね。
2000万円の貯金と毎月の年金で月の生活費は145,000円となります。
生活レベルにもよりますが、かなりギリギリ生きていけるくらいの金額にしかなりません。
そのためフリーターの場合は、2000万円ではなく、3000万円程度は貯金がないと安心して暮らせないでしょう。
フリーターが貯金額を増やす方法
ここまで読んでみたあなたはきっと「もっと貯金するにはどうすればいいんだろう」と思っていることでしょう。最後は一番大事な「貯金額を増やす方法」についてです。
はっきり言いますが、フリーターが貯金を増やす方法は2つしかありません。
- 時給の良いバイトを選び直す
- 正社員になる
要は、今のままフリーターで貯金を増やすならバイトを見直すしかないということ。
フリーターは働けば働くだけ給料になりますが、時給が良ければ効率よく稼げるわけですから、時給の良いバイトに変えるのは非常に有効な手段です。
しかし、単純にアルバイトを決める前にやるべきことがありますので、『フリーターがアルバイトを探す前に考えるべきこと | アルバイトを選ぶ際の2つの軸』をチェックしてみましょう。
また、正社員になるには『フリーターから正社員を目指せる3つのルートと正社員になる確実な方法』をチェックすると確実です。
まとめ
今回はフリーターの貯金についてのお話でしたが、あなたはどう感じましたか?
今の生活に特に不自由を感じていなくても、いざというときに備えておかなければ困る場面は必ず近い将来あなたにも訪れるでしょう。
何があっても生活ができなくなることがないように、今のうちから貯金をしておくことは非常に重要です。
この記事のポイントをまとめると
- フリーターは貯金額が低い
- フリーターでも貯金しておかなければならない
- フリーターが貯金を増やすにはアルバイトを見直すか正社員を目指すかの二択しかない
以上の通りとなります。
安心してこれから先の生活が続けられるよう、今すぐに行動を起こしましょう!