結果を残している営業マンは、結果を残すために必要なスキルを把握しています。
コミュニケーション能力やロジカルシンキングなどがその代表的な例です。
しかし、それだけではないのが営業職の面白い部分でもあります。
本記事では、実際に営業職を経験した人が感じる「営業に必要なスキル」を統計データを元に解説していきます。
営業職1,500人が必要だと感じたスキルTOP10
ここでは営業職1,500人に聞いた「営業職に必要なスキル」を徹底解説します!
以下のグラフをご覧ください。
▼営業職1,500人に聞いた「営業職に必要なスキル」
参照:「課題発見力」と「ヒアリング力」が2本柱!営業職1500人に聞いた「16分野別」絶対不可欠スキル
アンケートの結果、最も人数が多かったのが「課題発見力」で、続いて「ヒアリング力」です。
営業において顧客のニーズを探ることは非常に重要で、上記二つはそのために必要な能力です。
人がものを購入したりサービスに契約したりするのは、それが自分に必要だと納得したときです。
顧客が抱えている「問題」を認識している場合もありますが、認識がない場合もあります。
顧客との対話の中で、本当に問題としていることに気がついてあげるのも営業の役割です。
そのためには、ヒアリング力と課題発見力は必要不可欠なのです。
1位:課題発見力
1位は、「顧客がどうなればハッピーになるか」を見つける課題発見力です。
顧客のニーズに合わせた営業をすることは営業の基本ですが、それには課題発見が欠かせません。
- 英語を学びたい
- 仕事が不規則で予定が立てづらくなかなかレッスンを受け続けることができない
→課題「先々の予約を入れるレッスンスタイルでは続けにくい」
→解決方法「レッスン開始10分前まで予約OK」「予約不要スタイル」
営業では、「顧客の課題を見つけ、それクリアできる商品」という方向でのアプローチが有効です。
様々なお客様の課題を考えなくてはいけないので、営業には課題発見力が求められるのです。
2位:ヒアリング力
2位は、営業において欠かせないヒアリング力です。
営業は喋りがメインの仕事だと思われがちですが、それより相手の話を聞くことが大切です。
取引先とのちょっとした会話の中にも、ヒントはたくさん隠されています。
- どのようなことに対してワクワクする人か
- 何に困っている人か
これらのポイントに意識を向けてきちんとヒアリングしていれば、顧客の特徴が掴めます。
それにより、商品のアピールをする際に顧客に適したアプローチができるようになります。
また、単純に商品などに直接関わらない「その人に関する個人的な話」も印象アップに有効ですよ。
3位:コミュニケーション力
3位は、コミュニケーション力です。
営業職と言えば、コミュニケーション力が重要と思われていますが、それは実際間違っていません。
顧客とのスムーズで心地よいコミュニケーションを取ることで、相手が話に耳を傾けてくれます。
さらに、顧客と深くコミュニケーションを取れば、性格的な傾向を知ることができます。
「顧客に合わせて営業スタイルを変える」のは、できる営業マンの特徴です。
相手の目線で話をするスキルは、コミュニケーション力がなければ養えるものではありませんからね。
4位:情報収集能力
4位は、情報収集能力です。
営業職は取り扱う商品やサービスだけでなく、顧客に関する幅広い関連分野の知識も大切です。
例えば、医療機器の営業ならば、機器に関わる知識だけでなく他社製品までも幅広い知見が求められます。
正直、他の会社の営業職の人よりも顧客についての情報を集められないと契約は勝ち取れません。
5位:ロジカルシンキング力
5位は、ロジカルシンキング力です。
物事を論理的に考えるロジカルシンキングのスキルは、営業職に欠かせない重要なスキルです。
ロジカルシンキングの考え方は以下の通りです。
- 結論
「この問題を解決するには○○のキャンペーンが有効だと考えました」 - 根拠
「なぜなら、問題の理由は△△だからです。キャンペーンを打ち出せば△△は問題ではなくなります」 - 再度結論
「よって、○○のキャンペーンを打ち出すべきだと考えました」
このような順番で話をすれば、相手が話を理解できないことはありません。
根拠から話を始めると話自体が長くなり、相手の印象に残らず要点もぼやけてしまうのです。
6位:行動力
6位は、行動力です。
営業職は顧客のもとに足を運び、話をすることが成績につながることが多くあります。
行動力が無いと以下のようになかなか営業結果を出せなくなってしまいます。
- 準備に時間がかかり何日もオフィスでパソコンに向かっている
- 自分で取引先に出向くことをせず、後輩などに任せている
- 苦手意識のある取引先には決して足を運ぼうとしない
- 失敗に対する恐怖心が強く新しいことを試そうとしない
行動力がない人には、営業で高い成果を上げることは不可能と言えます。
営業には行動力が必要で、「まずは自分でやってみる」姿勢が非常に重要です。
オフィスでパソコンに向かい数字の分析をすることはもちろん大切です。
しかし、数字を上げるためには自分で数字を取りに行く行動を起こす以外無いのです。
7位:論点を絞る力
7位は、論点を絞る力です。
営業の仕事は、顧客に商品の価値を伝え納得させた上で購入に踏み切ってもらうことです。
「商品の価値を伝える」ために大事なのは、「論点を絞る力」です。
デキる営業は論点を絞って話をするため、顧客の心を惹きつけやすく印象に残りやすいのです。
8位:情報伝達能力
8位は、情報伝達能力です。
情報伝達能力とは、物事の情報を正確に相手に理解させる力のことを言います。
営業職の人は、情報を正しく伝える力が非常に重要です。
もっと簡単に言えば、「誤解なく理解してもらう話し方ができる力」ですね。
情報伝達能力があれば、以下のように営業を進められます。
- 相手(顧客)に商品に関する間違った認識を植え付けることを防げる
- 相手(顧客)に商品の価値がストレートに伝わりインパクトを与える
特に、間違えた情報を伝えてしまえば、のちにクレームに繋がり会社に損失を与えてしまう恐れがあります。
情報伝達力がない人は、以下のように相手とのコミュニケーションがうまく図れません。
- 曖昧な表現が多い
- 具体的な数値を言わずぼんやりと伝える
- 不要な細かすぎる情報を与え相手を混乱させる
- 大事なポイントを伝えていない
よって、重要なことをそのままはっきり正確に相手に伝達するスキルが必要なのです。
9位:人脈構築力
9位は、人脈構築力です。
人脈以上に大切なものはないのではないかと考える人もいるほど、営業職は人脈がものを言う世界です。
なぜなら、人脈を構築できれば直接自分自身の成績UPに繋がるメリットがあります。
- 業界の最新情報を入手しやすくなる
- 新規顧客をゲットする上で参考になる情報が入ってくる
- 新規顧客を紹介してもらえる
営業に有益な人たちと接点を持ち、人脈を広げていけるかどうかを決めるのが人脈構築力です。
また、人脈構築力のある人はビジネスマナーも身についている人が多いです。
10位:数理的能力
10位は、数理的能力です。
営業は数字に強くなければはじまりません。
常に数字を分析し、数字を追いかける営業職には「数理的能力」が必要です。
数理的に考えること、と言ってもいまいちピンとこない人も多いでしょう。
数理的に考えることは、「数学」とは別ものです。
数理的に考えることは、先ほどお伝えした「ロジカルシンキング」にも繋がります。
数理的に考えるとは、与えられた情報やデータを読み取り、論理的に結論を導き出すことです。
つまり、「なんとなくそんな気がする」ではなく、データで裏付けをしながら証言する必要があります。
顧客の課題発見/解決を導き出す際にも数理的思考は必要ですし、売上UP載施策を考える際も同様です。
営業において、数理的能力は欠かせない必須スキルの一つなのです。
売れる営業職社員が持つ4つのスキル
それでは、ここでは売れる営業職の人が持っている「4つのスキル」をご紹介します!
数多くのスキルの中でも、特に共通して4つのスキルがずば抜けて高いのが特徴です。
- ロジカルシンキングで課題を見つける能力
- 顧客開拓する考え方と行動力
- 営業成績を数字で切り分けて改善する能力
- 改善のPDCAを回し続ける能力
では、一つずつみていきましょう!
1.ロジカルシンキングで課題を見つける能力
できる営業マンは、ロジカルシンキングを活かして課題を見つける能力に長けています。
彼らは「推測」で営業戦略を立てるのではなく、しっかり根拠を持って戦略を考えていきます。
論理的に物事を考え、自分の出した結論に自信を持っているので説得力があるのです。
できる営業職は顧客の課題を先回りして考え、その課題解決に商材が果たす役割を説明します。
顧客に「確かにそうだ!」と思わせるのがポイントで、納得させることが契約への一歩になります。
2.顧客開拓する考え方と行動力
できる営業マンは、「顧客開拓」の能力に長けています。
顧客開拓なしに営業成績を上げ続けるのは不可能で、いかに上手くに顧客を増やせるかが肝心です。
顧客開拓は大きく分けて以下の2つです。
- 新規顧客の選定
既存顧客の分析→既存顧客と近しい課題保持者を選定→営業 - 既存顧客の選定
過去の購買行動の分析→再購入の可能性が高い客選定→営業
既存顧客であっても再購入の可能性が低い顧客に関しては、営業活動を行っても意味がありません。
できる営業マンは、「潜在顧客の見極め」「営業をする優先順位をつける」を実践しています。
その結果、無駄のない営業スケジュールで最大の結果を出すことができるのです。
3.営業成績を数字で切り分けて改善する能力
できる営業マンは、数字を見る力に長けています。
細かな指標で数値を切り分けていく能力があれば、営業で確実性の高い戦略を練ることができます。
ただ闇雲に営業を行うのではなく、数字分析に基づいた戦略があってこそ質の高い営業が行えます。
売上や受注件数だけでなく、以下のようなデータを全て細かく数字で分析する必要があります。
- 訪問件数
- 訪問エリア
- イベント(商品説明会など)の開催件数
- 受注件数
- 売上1件毎の単価
様々な項目を分析すると、「何の数字を上げれば売上がUPする」かが浮き彫りになります。
特に営業成績が下降し始めた時、高い達成率を目指す時などは、すぐにデータ分析が必要です。
営業職には「数字を追い求める覚悟」と「数字を分析する賢さ」の両方が必要ということです。
4.改善のPDCAを回し続ける能力
そして、できる営業マンの特徴として、PDCAサイクルを回しながら走れるというものがあります。
「Plan(計画)」「Do(実行)」「Check(評価、計測)」「Action(改善)」の頭文字をとったビジネス用語。これら4段階を繰り返すことによって、業務を継続的に改善する方法。
PDCAの順番を無視したり意識せずに営業活動を行うと以下のような状況に陥りかねません。
- 目標を達成しても勝因が分からない
- 目標未達の原因が分からない
- 結果の良し悪しは運次第
これでは、「失敗を成功のもとできない」「ただの一発屋」になってしまいます。
目の前のことだけでなく常に一歩先を考え行動するのが、営業成績を維持できる人の特徴ですよ。
参考:営業職に向いている人&向いていない人の特徴や性格10選|成功者の共通点も解説
営業職のスキルアップに関する3つの悩みと対処法
営業職として働いている人の中には、自分がスキルアップしていないと悩む人もいます。
しかし、実際営業職の多くの人は20代で転職を経験することで、スキルを積み上げています。
つまり、同じ会社で頑張って働くだけでは得られないスキルがあります。
転職して環境を変えることで、営業職としてよりたくさんのスキルを得られるのです。
▼職種別 転職成功者の年齢割合
参照:doda(デューダ)「転職成功者の年齢調査(2019年上半期)」
上記グラフから、営業職の転職は圧倒的に20代以下が多いことが分かります。
「営業職を理解できていない」「自分の課題が分からず悩んでいる」
そんなことを考えている間に他の営業職のライバルたちは転職して、営業職としての経験を積んでいきます。
転職の不安がある人には、社会人向けインターンシップを経由して転職していく方法がぴったりだよ。
「リバラボインターンシップ」では、【2年間のインターン→スキル・実績を積む→転職】をサポートしてくれます。
リバラボではインターンという名目ではありますが、営業成績が給料に直接反映される仕組みでしっかり稼げます。
社会人として働いていた頃と同じ、もしくはそれ以上稼ぐことも可能な環境です。
▼給料制度
インターンを経由して転職していくことで、より効率的にスキルアップ、そしてキャリアアップが可能です。
自分で一から転職先を探して就活するよりも、一度インターンとしてキャリアアップの準備をする方が賢い選択かもしれません。
以下のような悩みを抱えている営業職の方はぜひインターンシップをご検討ください。
- 商品の魅力や強みが分からない
- 自分の課題が分からない
- 課題の検討もつかない
1.商品の魅力や強みが分からない
「営業をする自分自身が商品に価値を感じていない」
これは営業側が商材の魅力や強みを理解できず、お客様に営業しにくいと感じているケースです。
いくら営業スキルが高くても、そもそも商品に価値を見出せない状態では八方塞がりです。
このような場合は、「顧客目線で商材を捉える」対処法があります。
自分ではない顧客目線で商材を捉えることで、新しい価値に気がつけるかもしれません。
誰にとっても「今すぐ欲しい!」商品はほとんどありません。
商材のターゲットとなる「特定の課題を抱える層」をいかにして見つけられるかが重要です。
2.自分の課題が分からない
「自分の改善点が分からない」
そもそも営業職として結果を残せていない自分のどこに問題があるか分からないケースもあります。
結果が出ない理由が分からないので、頑張りたくても頑張る方法が分からずに悩んでいるのです。
そこで、課題を見つけるためには、自分の営業業務フローを見直すことをオススメします。
まず、以下の方法で現在の自分が行っている「営業活動」を振り返ります。
- 今の営業職の業務の流れを図にまとめる
- 売り上げに必要な要素を全て書き出す
自分が考える「売り上げに必要な要素」が十分であるか、以下を参考にチェックしてみてください。
- 売上=新規顧客売上+既存顧客売上
- 新規顧客売り上げ=受注数×受注単価
- 受注数=商談数×受注率
自分の営業活動に足りてない何かが見えてきたら、それが自分自身が改善すべき課題です。
自分の課題が明確なら、ピンポイントでその課題を解決する方法を考え実行することができます。
ここまで細かく細分化して数字を見ていけば、あとは足りない部分を補うフローを業務に加えれば良いのです。
「なんでだろう」とただぼんやり考えていても課題は見えません。
ぜひ、自分の頭で考えて自分の課題を見つけてみてください。
3.課題の検討もつかない
「周りの意見が理解できない」
そもそも自分に課題があるのか、他に課題があるのかの検討もつかないケースもあります。
これは、営業の仕事に対する根本的な理解ができていない場合がほとんどです。
自分で成績を残せていないことや自分の理解が足りていないことにも気がついていない場合もあります。
そんな時は、まずは以下「基本の営業の業務フロー」を理解しましょう。
- ターゲットになるクライアントリストを作成
- クライアントのグループ分け
(優先順位を考える) - リスト上の見込み客へ訪問/電話で営業活動
- 営業アプローチ後のフォロー
(即決に至らなかった顧客へのアクション)
このように、ターゲットを明確にして優先順位をつけてから営業をかけていくのが基本です。
この業務フローと自分の業務を照らし合わせたときに、明らかに不足している部分があるはずです。
これを考えれば、自ずと自分の営業成績について、周りからの意見についても理解できるようになるはずです。
まずは「営業」の業務フローを理解することで、課題を課題として認識できるようになりますよ。
営業スキルを身につけてキャリアアップを!
今回の記事では、営業職に必要なスキルや「できる営業マン」の共通スキルなどを紹介しました。
ここで、結果を残している営業マンのスキルをおさらいしておきましょう!
- ロジカルシンキングで課題を見つける能力
- 顧客開拓する考え方と行動力
- 営業成績を数字で切り分けて改善する能力
- 改善のPDCAを回し続ける能力
営業職は結果が良ければ高く評価され、出世や昇給に繋がりやすい職種です。
「成績を出すために必要な能力が分からずに営業」「必要な能力を把握しながら営業」これは雲泥の差です。
自分の営業成績を上げるために必要な能力を高める意識で、日々営業に取り組めると良いですね!
ぜひ、この記事を参考に日々の営業活動を実践してみてくださいね。