車の購入費の目安は年収で決まる!予算に収まりきらない場合はどうすればいい?

車や家を一括で購入できる人はほとんどいません。親から相続した遺産などが有り余っている場合は別ですが、多くの人は年単位でローンを支払い続けることになるため、身の丈に合ったものを選ぶことが大切です。では、このうち車に関しては、どのくらいの金額を予算の目安と考えればいいのでしょうか? 早速説明していきます。

車の購入費の目安は年収の半分

車の購入費の目安となる金額は、年収の約半分と言われています。なぜかというと、年収の半分程度の金額なら自動車ローンの審査に通りやすいからです。

ただし、たとえば年収500万円のAさんとBさんは、審査する側からしたら同じ条件ですが、Aさんにとって車は会社までの交通手段でしかなく、Bさんにとっては趣味として休日も乗り回すものであれば、かけられるお金が大きく異なるはず。また、持ち家か借家か、家族と住んでいるか一人暮らしかなどによっても状況が変わるので、あくまでも「目安」ととらえることが大切です。

自動車ローンとは?

自動車ローン(カーローン、マイカーローン)とは、金融機関やディーラーから車の購入費用を貸し付けてもらうこと。これによって車両代金を分割で支払えますが、全額返済が完了するまでの間は利息を支払い続ける必要があるため、長期にわたって借りると、そのぶん利息の割合が高くなることになります。利息をできるだけ少なくするためには、「頭金を多めに支払う」「毎月の返済額を高めに設定する」などして、返済期間を短くすることが必要です。

また、自動車ローンは、車両価格だけでなく、同時に購入したカーナビやETC車載器などのオプションにも適用できますが、「同じ販売店で購入している場合に限る」などの条件があるため、事前に詳細を確認しておくことが望ましいでしょう。

金融機関のローンとディーラーや中古車販売店のローンの違いは?

銀行や信用機関が貸付をおこなう自動車ローンは、金利が2%前後と比較的安めですが、そのぶん審査が厳しく、時間もかかります。

一方、ディーラーや中古車販売店のローンの金利は、3~4%と金融機関に比べて高め。審査はスピーディですが、完済するまでは車はディーラー名義となるため、売却や譲渡は不可能です。

自動車ローンの審査基準は?

カレンダーはストックフォト用にデザインしたオリジナルの小道具です。

自動車ローンの審査では、ローン総額と年収の比率にもチェックされるポイントがあります。具体的にどんなことをチェックされるのかというと以下の通りです。

年収

前年度の年収が200万円以上であることが条件とされる場合が多いです。ただし、年収に関係なく申込可能な自動車ローンも存在します。

雇用形態

正社員雇用が条件とされる場合がほとんどです。基本的に、アルバイトやパートでローンを組むことは難しいとされています。また、経費を多く計上して年収の申告額が低くなりがちな個人事業主も、契約が難しい場合があります。ただし、頭金を多く支払えるなら、審査通過の可能性が高まります。

勤続年数

正社員であっても、転職したばかりでは審査に通りにくくなるので注意が必要です。

債務履歴

当たり前ですが、他社のローンの未返済や債務整理の記録がある場合は審査に通りにくいです。審査時には、クレジットカードの契約状況や利用履歴、カードローンなどを厳しくチェックされるので、現状の借入金額によっては、まずは返済に集中したほうが賢明といえます。

初期費用の内訳は?

続いては、ローンとして組む分を含め、自動車購入時に請求される初期費用をみていきましょう。

本体価格

自動車の本体価格です。金額は車種などによって異なります。

オプション料金

カーナビ、ETC車載器、フロアマット、ドアバイザーなどのオプションをつけるかは人それぞれ。地元で通勤や日用品の買い出し程度にしか使わないなら、カーナビやETC車載器も不要かもしれません。オプション料金は、平均的には数十万円と思っておくといいでしょう。

環境性能割

環境性能割は燃費性能に応じて異なります。登録車であれば0~3%、軽自動車であれば0~2%課税されます。

諸費用

納車費用、車庫証明費用、検査登録手続き費用のほか、新車購入時まで乗っていた車をリサイクルに出す場合はリサイクル費用が必要です。さらに、ナンバーの希望がある場合はその取得費用が必要です。

購入後に継続的にかかるお金は?

自動車は、購入後も継続的にお金がかかります。主にかかる費用は下記です。

自動車税

自動車税の金額は、車の排気量によって異なります。たとえば、1リットル以下の自家用車なら年間29,500円、1~1.5リットルなら34,500円、1.5~2リットルなら39,500円です。

駐車場代

自宅に駐車場があれば不要ですが、なければ毎月の駐車場代を支払い続ける必要があります。駐車場代は地域によって大きく異なりますが、都心部であれば月に数万円かかるのが一般的です。

ガソリン代、高速代

乗車する頻度や距離にもよりますが、毎月数千円から数万円はみておいたほうがいいでしょう。

保険料

自賠責保険のほか、任意保険にも加入すると、年間数万円から十数万円かかることになります。

利息

ローンの返済には利息も含まれていることをお忘れなく!

「購入できる車」と「無理なく購入できる車」を考えよう

以上のことを考えると、自分の年収で「購入できる車」と「無理なく購入できる車」は異なる場合があることがわかるでしょう。車が好きで大切な趣味であるなら、「節約生活を心がければ維持できる車」を選ぶのも悪くはありませんが、そうではなく他のことにもそれなりにお金を使いたいなら、毎月のローン返済がだんだん辛く感じられてくる場合もあるでしょう。

車を買うときは「ライフプラン」も考えたい

車を購入するときには、今後10年先程度までの未来をイメージすることが大切です。たとえば、結婚や出産、住宅の建築や購入を予定しているなら、ライフステージの変化ごとに、車に乗る人、必要な積載量、車の使い方が変わってくるはず。また、結婚や出産の具体的な予定がない場合でも、願望があるなら、それを叶えることに注力したほうがいい場合もあります。

また、ライフステージの変化によって乗る車を気軽に替えられるように、1年などの短期間で利用できるカーリースを視野に入れるのもおすすめです。

年収300万円の人におすすめの車種は?

続いては年収別におすすめの車種をみていきましょう。まずは年収300万円の人におすすめの車種からです。

年収300万円だと、無理なく購入できる車の価格は150万円程度。軽自動車やコンパクトカー、ステーションワゴンなら、この予算に収まるものがあります。

参考:年収300万円の手取りは?生活の実態や結婚、家の購入について解説

スズキ ソリオ

後席両側にスライドドアを装備したハイトワゴン型のコンパクトカーです。室内高にもゆとりがあるので乗り心地は快適。燃費のよい排気量1,200ccのエンジンを搭載している点も魅力です。

参考:ソリオ

スズキ ハスラー

軽自動車でありながらSUVのような形状のハスラーは、室内スペースの広さが魅力。キャンプなどのアウトドアが趣味の人にも使い勝手がいい一台です。

参考:ハスラー

トヨタ パッソ

排気量1,000ccのエンジンを搭載したコンパクトカーは、高速道路走行も楽々。カタログ燃費も21.0km/Lと経済的なため、無理なく乗り続けやすいでしょう。

参考:パッソ

年収400万円の人におすすめの車種は?

続いては年収400万円の人におすすめの車種です。年収400万円の場合、無理なく購入しやすい車の価格は200万円となります。

参考:年収400万円の気になる現実。仕事や生活費、年収を上げる方法を解説

トヨタ ヤリス

ハイブリッド車は世界トップレベルの低燃費を実現。また、車庫入れをアシストする機能や、車両や歩行者を検知して衝突回避をサポートする機能など、安全性能も充実しています。

参考:ヤリス

トヨタ ライズ

トヨタのSUVのなかでもっともコンパクトな車種。大型タイヤでありながら小回りがきくので、SUV初心者でも乗りこなしやすいでしょう。荷室容量は269Lと大容量なので、家族旅行などでも大活躍。

参考:ライズ

日産 ノート

360°セーフティアシストや、運転操作をサポートしてくれる「プロパイロット」機能、雪の日でも走りやすい「e-POWER 4WD」機能などを搭載。女性ドライバーにもおすすめの一台です。

参考:ノート

ホンダ N-BOX カスタム

ナビなどのオプション価格も含めた乗り出し価格が200万円前後であるため、軽自動車にしては高額ですが、使い勝手のよさから非常に人気が高い車種です。

参考:N-BOX

年収500万円の人におすすめの車種は?

続いては年収500万円の人におすすめの車種です。年収500万円の人が無理なく購入しやすい車の価格は約250万円です。

参考:年収500万円の生活レベルはどれくらい?目指すためのポイントも解説

トヨタ ヤリスクロス

高い機動力と軽やかなフットワークを兼ね備えたコンパクトSUVです。世界トップクラスの低燃費を実現していることや、AC100V・1500Wのコンセントをラゲージルームに設置していることなども特徴。

参考:ヤリスクロス

トヨタ アクア

2021年のフルモデルチェンジ以降、WLTCモードで33.6km/L(Zグレード)の国産車トップクラスの燃費を誇る車種。また、合計1,500wまでの100v外部給電機能が搭載されているので、災害時などには頼りになります。

参考:アクア

ホンダ シャトル

低燃費とパワフルさを兼ね備えた走行性能、ステーションワゴンならではの積載能力、精度の高い検知機能で安全運転を支援するホンダセンシング搭載など、経済面に関しても安全面に関しても安心できる一台です。

参考:シャトル

お得度が高い、中古車の未使用車なども狙い目!

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