ユーくんのようなお悩みを抱えている大学生って結構多いんだよな。
『大学を中退したからこそ、進路で失敗したくない』と考えている人も少なくないわけだ。
とはいえ、大学中退後の進路としては、専門学校・就職・フリーター・他大受験など様々な進路があるわけで、迷ってしまうのも無理はない。
この記事では、大学を中退して専門学校に行った場合、それによってどんな効果が得られるのかを解説していくぞ。
『自分の将来』や『やりたいことがどこでならやりやすいか』を今一度考えるきっかけになると思うので、今大学を中退してしまおうか悩んでいる大学生にぜひ読んでほしい記事だ。
大学中退して専門学校に入学すると損するの?
「大学を中退して専門学校に入学すると損をするのか」の答えはNOです!
その理由は以下の通りです。
- 専門学校卒業者の正社員率はおよそ50%
- 専門学校卒業者の失業率はわずか5%
- 専門学校卒業者も会社役員や自営業主になれる可能性がある
この章をご覧いただければ、大学を中退しても専門学校でしっかり学べば人生逆転できるチャンスがあるということがおわかりいただけるかと思います。
では「独立行政法人労働政策研究・研修機構」の研究データをもとに、大学中退者は専門学校に入ると得する場合もあるということを検証していきます。
大学中退後の就職活動は正社員になりにくい
まず、大学中退後の就職活動では多くの人が正社員を目指していますが、正社員にはなりにくいというデータがあります。
以下の表では、大学中退者と専門卒の場合における正社員率を比較しています。
▼男性の最終学歴ごとの正社員率
大学中退者 | 専門卒業者 | |
---|---|---|
正社員率 | 27.8% | 51.9% |
参照:独立行政法人労働政策研究・研修機構「大学等中退者の就労と意識に関する研究 」2015年5月
大学を中退した人の4分の1しか正社員として雇用されておらず、残りの4分の3は非正規雇用者または仕事を探している状態ということです。
中退者に限れば、男性の正社員希望者はさらに多く、また女性でも現実以上に正社員希望に偏っていた。中退者の場合、正社員希望があってもなかなか叶えられず、求職を続けているのではないかと推察される。
引用:独立行政法人労働政策研究・研修機構「大学等中退者の就労と意識に関する研究 」2015年5月
大学中退者の場合は仕事がない状態でも、正社員の職を求めて求職する人が多いのですね。
一方で専門学校卒業者における正社員はおよそ2分の1で、残りの半分の中でも仕事をしている人の割合が多く求職している人は少ないという特徴があります。
大学中退した人は失業率が高い
また、大学を中退した人は専門学校を卒業した人より失業率が高いというデータもあります。
▼男性の最終学歴ごとの失業率
大学中退者 | 専門卒業者 | |
---|---|---|
失業率 | 11.9% | 5.8% |
参照:独立行政法人労働政策研究・研修機構「大学等中退者の就労と意識に関する研究 」2015年5月
データによると大学を中退した人の10人に1人が失業しているということになります。
どの教育段階でも中退者の失業率は卒業者のそれに比べて相当に高く、
引用:独立行政法人労働政策研究・研修機構「大学等中退者の就労と意識に関する研究 」2015年5月
どの教育段階においても『卒業者』と『中退者』には大きな違いがあり、失業率の観点から言えば最終学歴は『卒業』が良いことが明らかです。
大学を中退して就職先を探すよりも、専門学校を卒業してから就職先を探した方が就職できる可能性が高くなるということです。
大学中退よりも専門卒の方が成功者が多い
そして、大学中退者よりも専門学校卒業者の方が成功者が多いということもデータから明らかになっています。
『会社などの役員・自営業主』
会社役員や自営業主は雇用される側ではなく雇用する側の立場となり、一般的に年収が多いという特徴があります。
実際、大学を中退した人と専門学校を卒業した人がどれだけ会社役員や自営業主になっているかをデータで見ると、そこには差があります。
▼男性の最終学歴ごとの会社などの役員・自営業主率
大学中退者 | 専門卒業者 | |
---|---|---|
会社などの役員・自営業率 | 4.0% | 7.0% |
参照:独立行政法人労働政策研究・研修機構「大学等中退者の就労と意識に関する研究 」2015年5月
大学を中退しても専門学校で専門的な知識・技術を身につけることで、企業の経営に携わったり自分で事業を始めたりする将来を切り開くことができる可能性が上がるということですね。
中退してもまだ逆転するチャンスは大いにあるということです。
【結論】専門学校に入る選択肢は得をする場合も多い
ここまで説明してきた内容を踏まえると、大学を中退して専門学校に入る選択肢は得をする場合も多いという結論が出ます。
その根拠は、以下の通りです。
- 大学中退者より専門卒業者の方が正社員になる可能性が高い
- 大学中退者より専門卒業者の方が失業率が低い
- 大学中退者より専門卒業者の方が会社役員・自営業者が多い
大学中退ってマイナスなイメージがありますが、その後専門学校を卒業した場合は得をする可能性が十分にあることをお分かりいただけましたか?
専門学校は専門的な知識や技術を学べるので、将来の仕事に直結する学びを得られます。
専門学校に行きたくて大学を中退する人は良いのですが、大学が嫌で大学の中退を考えている人は自分が何を学びたいのか今一度考え直してみてください。
興味のある分野を学べる専門学校がある場合は、ぜひ一度専門学校への進学も検討してみると良いでしょう。
大学中退後の専門学校以外の主な進路
この章では、大学を中退した場合に専門学校以外に考えられる進路についてご紹介します。
仮に大学を中退するとして・・・専門学校に行かない場合はどんな選択肢があるの?
専門学校以外にも実は色々な選択肢があるんじゃ!
- 就職
- インターン
- フリーター
- 他大学への編入
ほら!結構あるんだよ!
就職する
大学を中退した人の多くが必ず考える進路として、『就職』があります。
学校をやめたのだからお金を稼ごうと思い、企業へ就職活動を始める人がいます。
新卒としての就職活動ではないので難しいところではありますが、中には大学中退者でも正社員として雇ってくれる企業もあります。
インターンする
大学を中退した人の中には会社などで学びながらお金を稼ぐことができる『インターン』を探す人もいます。
インターンとはスキルアップを目的として、一定期間企業の一員として働くことを意味しています。
- 一定期間興味のある企業で働ける
- 実際に現場で学べる
- 正社員雇用に繋がる可能性もある
インターン期間を経て、さらなる進路(就職・進学など)を決める人も多いようです。
『リバラボ』(リバースラボ)は大学を中退した人に向けて、インターンを募集しているみたい。
学歴や職歴が無いところから、ハイキャリア転職に必要な3つの実績(雇用、実務、収入)を習得するプログラムを用意して、大学を中退した人がそこから逆転できるようにサポートしてくれるんだって!
フリーターになる
また、大学を中退した後、非正規雇用となり『フリーター』として生活するケースもあります。
正社員として就職するよりもハードルが低く、割と簡単に仕事が見つかるので次なる進路が決まるまでにとりあえず働いてお金を貯めるというパターンもあります。
- 契約社員
- 契約職員
- 派遣社(登録型派遣)
- アルバイト
- パートタイマー
他大学に編入する
そして、大学を中退した後、『他大学に編入』するために試験を受けて編入するパターンもあります。
他大学へ編入する人は自分の将来のためには他大学で学んだ方が良いと判断して、大学を中退することが多いです。
- やりたいことが明確
- 前の大学では自分のやりたいことができなかった
結構様々な選択肢があることが伝わったかな〜。
大学を中退したからといって、悪い方向に進んでいくばかりではないんだよ。
大学中退後に専門学校行くべきか分かるチェックリスト
ここでは、大学中退後に専門学校へ行くことが自分に合っているか分かる『チェックリスト』をご紹介します。
この記事を読んでいる皆さんは大学中退を悩んでいたり中退後の進路に悩んでいたりする人がほとんどだと思いますので、判断基準の一つとなる『チェックリスト』をぜひ参考にしてみてください。
ここでご紹介するチェックリストは以下の2つです。
- 専門学校が合っているか分かるチェックリスト
- 大学に残るべきか分かるチェックリスト
助かる〜!でもどんなチェックリストなの?
チェックリストは2つあって、それぞれ見方がちょっと違うから説明をよく聞くんだ!
まず、『専門学校が合っているか分かるチェックリスト』では、以下全ての条件に当てはまる人が専門学校があっているという評価になります。
一つでも当てはまらない場合には、大学中退後専門学校に進むべきとは言い切れません。
- 専門学校でないとやりたいことができない
- 希望の就職先や編入学先を受け入れているのが専門学校な場合
- 目標に向けてやる気がある
また、『大学に残るべきか分かるチェックリスト』では以下条件のうち一つでも当てはまる人は大学を中退せず残るべきと言えます。
- 大学をやめなくてもできる
- 大学をサボりがちで単位がとれなくなり、留年が嫌で中退を検討している
- 学歴にこだわりがある
- 経済的に厳しい
- 人間関係が嫌で中退を検討している
では、それぞれのチェックリストを詳しく見ていきましょう。
専門学校が合っているか分かるチェックリスト
まず、『専門学校が合っているか分かるチェックリスト』について説明します。
すべての条件にあてはまる場合には専門学校があっていますので、大学を中退して専門学校へ進学しても問題ないでしょう。
気になる項目はクリックすると詳しい説明が見られるようになっているので、チェックしてみてください。
大学に残るべきか分かるチェックリスト
次は、『大学に残るべきか分かるチェックリスト』をご紹介します。
このチェックリストの条件に一つでも当てはまる場合には、すぐに大学を中退せずに大学に残った方が良いです。
気になる項目はクリックすると詳しい説明が見られるようになっているので、チェックしてみてください。
そうだったのか!経済的な余裕がないと専門学校にいっても卒業できなくなってしまう可能性もあるので、気を付けるんだぞ。
でも、いろいろな救済措置があるので見てみると良いな。相談にも乗ってくれるはずだぞ。
この章のチェックリストで大学を中退して専門学校に行っても大丈夫と判断できた人に向けて、『大学中退から専門学校入学までの流れ』を説明します。
計画性が非常に大切ですので、ぜひ参考にしてみてください!
大学中退から専門学校入学するまでの流れ
ここでは大学を中退した後、専門学校に入学するまでの流れを一気にご説明します。
大学を中退してからいろいろはじめるのではなく、先にやることを整理してから大学を中退すべきですね。
専門学校の入試はスタートが早いほうが合格に近づきますからね。
- 自分の興味のある分野を決める
『医療分野』『工業分野』『衛生分野』『服飾・家政分野』『文化・教養分野』『農業分野』『教育・社会福祉分野』『商業実務分野』 - HPを見て、資料をとりよせる
HPや資料を見て、その専門学校について知ることが大切です。特にチェックしておきたいのは『就職実績』『教えている教員陣』『学生の声』『学費』です。 - オープンキャンパスに行ってみる
興味のある学校が見つかったら、実際にオープンキャンパスに行って学校の様子をチェックしましょう。その際、『教職員の雰囲気』『在学生の雰囲気』『各種PR要素の実情確認』は最低限でも見ておきたいです。
また、普段の学校の様子を見たい場合には、専門学校の担当者に連絡して平日の学校を見学することもできる場合があります。 - 学費を準備する
行きたい学校がだいたい決まったら、次は学費や入学金の準備を始めましょう。大学を中退したのであれば予算が0ということはないかと思いますが、合格して予算が足りないなんてことにならないように調べて準備が必要です。費用が足りなさそうな場合には奨学金や教育ローンといった救済もありますので、検討が必要です。 - 入試情報を確認する
自分がどの入試を受けるのかを決める必要があり、専門学校では大体『AO入試』『推薦入試』『一般試験』が用意されています。スケジュールとしては6月頃からAO入試エントリーを受付開始、10月1日から推薦入試を受付開始、11月1日から一般入試を受付開始する専門学校が多いです。大学の入試結果発表後は専門学校の倍率も一気に上がるため、なるべく早い時期に出願した方が合格しやすいことを頭に入れておきましょう。
専門学校に入る時もしっかり順を追って準備しないといけないんですね!
早くから準備しておかないと色々とスケジュールが後ろ倒しになって、倍率が上がる可能性があるんだ。
前々からしっかり準備しておくことが大切だぞ。
大学中退から専門学校に入学する前に抱えるお悩みTOP3
最後に、大学を中退した人が専門学校に入学するまでに考えてしまう『お悩みTOP3』をご紹介します!
実際大学を中退して専門学校に入学しようとしている人って同じ悩みを抱えている場合が多いので、ここで一気にご紹介します。
- 周りよりも年上になってしまうこと
- 大学よりも時間割りがきっちりしていること
- 奨学金の返済時期
この章をご覧いただければ、少し気が楽になると思いますのでぜひご覧ください。
周りよりも年上になってしまうこと
まず、専門学校へ進学する際に大学中退者の多くが気にすることは『周りよりも年上になってしまうこと』です。
高校卒業後すぐに専門学校へ進学する人と一緒に専門学校へ入学することになるので、年齢差を気にするということです。
しかし、実際は色々な経緯で専門学校へ来る人がいるので、あまり気にすることはありません。
- 高校卒業後ストレートで専門学校へ
- 高校卒業後就職したが離職して専門学校へ
- 大学を中退して専門学校へ
- 大学や短大に通いながら専門学校へ
- 大学や短大卒業後に専門学校へ
- 社会人として働きながら専門学校へ
- 社会人を経て専門学校へ
実際、新入生の20%以上が高校卒業後ストレートで専門学校へ行く人ではない場合が多いです。
学年の中には自分と同じように大学を中退して専門学校へ進学した人だけでなく、自分よりも年上の人がいる場合がほとんどですので年齢の心配はありませんよ。
大学よりも時間割りがきっちりしていること
また、大学を中退して専門学校へ進学しようとする人の中には、『大学よりも時間割りがきっちりしていること』を心配する人もいます。
大学は4年間で必要な単位を取得すれば良いので比較的余裕がありますが、専門学校は2年または3年で単位を取得しなければなりません。
実際に時間割りは大学よりもハードスケジュールになりますが、目的意識があり専門学校への進学を選ぶのですからそれなりの覚悟は必要です。
そもそも専門学校は『専門的な知識・技術』を学ぶ場所であって、将来専門職になることを目指す場所なので時間割りがきっちりしていることが嫌だと思うのならば行くべきではありません。
奨学金の返済時期
そして、大学を中退する人の多くが頭を抱えるのが『奨学金の返済時期』です。
- 給付型
- 貸与型
給付型の場合は返済の心配がないのですが、貸与型の場合は返済する必要があります。
返済の方法は各奨学金によって異なりますが月々決まった日に合わせて、振替返済する場合が多いです。
しかし、まだ専門学校入学時は就職先が決まっているわけではないので、どれだけの収入があるか見込めない状況でお金を借りることって不安ですよね。
実際に返済が厳しい状況にある人もいると思います。
そんな時、実は申請すれば『返済猶予』の制度を利用することができます。
- 疾病や災害、事故に遭われた方
- 失業や経済困難な状況にある
- 育児や産休中の方
- 生活保護を受給中の方
- 別の学校への進学で返済が難しい
上記の多くの場合は返済猶予が最大10年ですが、さらに条件を満たす場合には猶予が無期限になることもあります。
また、『収入が少ない方、もしくは未就職の方』にかぎっては、卒業後1年を返済猶予とすることも可能です。
この記事をご覧になっている皆さんができることはまず奨学金を借りる前に各奨学金窓口に相談しどのような返済猶予の制度があるかを確認して、卒業後に行うべき『手続き』を明確にしておくことです。
返済の負担があるけどうまくすればその負担も減らせるということだな!
まとめ
この記事では、大学を中退して専門学校に進学することは費用対効果が高いのかということを徹底検証して参りました。
いかがでしたか?
それではこの記事をまとめます。
- 専門学校に行くべきな人と大学に残るべき人がいる
- 大学を中退しても専門学校に行くべきな理由が明確な場合は費用対効果が高い
- 大学中退者よりも専門学校卒業者の方が得する場合が多い
- 専門学校に行くなら早くから準備した方が受かりやすい
- 奨学金の返済は申請すれば猶予をもらえることがある
実際に大学を中退して専門学校で興味のあることを学び、将来のキャリアに繋げている人がたくさんいます。
大学を中退するってかなり勇気が必要なことだと思いますが、自分の将来のために必要であれば一度真剣に考えて見ると良いかと思いますよ。
大学の学部があまりおもしろくなくて中退しようかな~と考えているんだよね。
でも大学を中退しちゃったら将来が若干不安。